青春が蘇る メルカリ「捨てられそうなお宝ミュージアム」見てきた

メルカリは、年末の大掃除シーズンに向けた体験型施設「捨てられそうなお宝ミュージアム」を、東京・原宿にオープンした。期間は12月14日まで。入場料は無料だが、来場予約が必須となる。

展示されているモノのメルカリ内での価格を調べ、お宝を見つける体験型ミュージアム。2000年代の実家を思い起こさせる「平成レトロ」な空間を再現し、キャラクターグッズやおもちゃ、ブラウン管テレビなど、当時のトレンドや生活を象徴するモノを展示する。

一見すると時代遅れやガラクタに見える「捨てられそうなモノ」だが、メルカリで実際に取引されている価値あるモノたちで構成されている。

来場者用のミッションも用意。メルカリの相場検索機能「相場サーチ」を活用しながら、ミュージアム内の指定アイテムの相場を調べ、すべて調べてミッションをクリアすると限定アイテムがプレゼントされる。

メルカリが11月に発表した「2025年版 日本の家庭に眠る“かくれ資産”調査」によると、国民一人あたりが所有する1年以上使用していない不要品は、平均約71.5万円に相当するという。

一方、所有している不要品をすべて売却した場合、回答者が予想した売却金額は平均約19.5万円となり、実際の価値と認識との間に約52万円ものギャップがあることも判明している。

こうした実態をふまえ、家庭の不要品が多く処分される年末の大掃除シーズンを前に、捨ててしまいそうな不要品にも意外な価値があることを知ってもらうきっかけを作ることを目的として今回のミュージアムのオープンに至った。

調査では、今年の大掃除で捨てられそうな不用品の金額は、日本全体で約9兆9,373億円と試算しており、国民1人あたり約8.9万円になるという。

ミュージアムでは、大掃除で捨てられそうな約8.9万円分の不用品を可視化したコーナーや、実際にメルカリで取引されている金額を表示した平成レトロアイテムなどを展示。

2000年代の実家を思い起こさせる平成レトロ空間の再現では、テーマ別に3つの部屋を設置。家族団らんの記憶が詰まった居間、2003年に大学2年生だった音楽とファッションに夢中な兄・タケルの部屋、小学6年生でアイドルに憧れていた妹・アヤカの部屋の3空間を用意した。

1点だけ、細かいことを突っ込むと、2003年に小学6年生だったアヤカはおそらく1991年生まれになり、1990年生まれの筆者とほぼ同い年である。このアヤカの部屋、本棚にあるマンガが「花より男子」(1992年連載開始)「ご近所物語」(1995年連載開始)と、ちょっと世代とズレる作品なのである。

筆者が小学6年生のとき、このあたりの作品は姉世代が読んでいたものであり、1991年生まれだと「神風怪盗ジャンヌ」(1998年連載開始)、「ミルモでポン!」(2001年連載開始)あたりがド真ん中世代の作品だ。非常に細かいことだが、同世代であればこうした点を考えられるのも本ミュージアムの醍醐味かもしれない。

懐かしのゲーム機やケータイをまとめたコーナーもあり、意外な価値があるお宝を探すだけでなく、懐かしさを感じて楽しむこともできた。実際に筆者の実家にあるアイテムも展示されており、これは今こんな金額で取引されているの? と驚くものもあった。平成に青春時代を過ごした人なら、何か1つは心に刺さるものがあるだろう。

開催場所はGoON TOKYO(東京都渋谷区神宮前6-33-14 神宮ハイツ1F)。アクセスはJR山手線 原宿駅 徒歩6分、東京メトロ副都心線 明治神宮前駅 徒歩1分。開催時間は12時～20時(最終日は18時クローズ)。