話題株ピックアップ【昼刊】:愛知鋼、北陸電、東エレク

愛知鋼 <日足> 「株探」多機能チャートより
■愛知製鋼 <5482>  7,220円  +460 円 (+6.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位  愛知製鋼<5482>が朝安後に急伸。同社は26日の取引時間中に27年3月期までの中期経営計画を更新したと発表。株主還元を強化させる方針を示し、年間約20~30億円としていた株主還元額について、27年3月期までの3カ年において通常配当の総額で年間30~40億円、更に追加の株主還元として400億円程度実施すると公表していた。27日の取引終了後には、新たな中期計画の方針を踏まえ、取得総数65万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.3%)、取得総額43億9400万円を上限とする自社株買いを立会外で実施すると開示。東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT―3)情報によると、28日朝に愛知鋼は上限となる65万株の買い付けを行った。今回の取得額から、同社が自社株買いを継続し、株式需給が一段と引き締まることへの期待感が改めて膨らんだようだ。

■片倉工業 <3001>  2,078円  +117 円 (+6.0%)  11:30現在

 片倉工業<3001>が急伸している。27日の取引終了後、重田光時氏を代表者とするASO Groupが片倉株の買い増しに動いていたことが明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、共同保有者のスノーボールキャピタル(東京都港区)と合わせた保有割合は11.21%(従来は11.09%)に上昇した。保有目的の項目には「純投資及び状況に応じて重要提案行為を行うこともありうる」と記載している。報告義務発生日は27日。

■北陸電力 <9505>  833.2円  +44.4 円 (+5.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位

 北陸電力<9505>は3日ぶり反発。27日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を8550億円から8600億円(前期比6.4%増)へ、純利益を450億円から650億円(同14.4%増)へ上方修正すると発表。これが好感されている。水力増や総販売電力量増、燃料費減、諸経費減などを踏まえて修正した。配当予想も17円50銭から20円(前期7円50銭)に増額修正した。

■歯愛メディカル <3540>  855円  +36 円 (+4.4%)  11:30現在

 歯愛メディカル<3540>が大幅反発している。同社が27日に公表した定時株主総会招集通知で個人投資家の井村俊哉氏の12月末時点の保有割合が4.74%と、昨年6月末時点の4.04%から上昇していることが判明しており、需給思惑的な買いが入っているようだ。

■ウイン・パートナーズ <3183>  1,333円  +50 円 (+3.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位

 ウイン・パートナーズ<3183>が続伸している。27日の取引終了後、25年3月期の期末一括配当予想を51円から52円(前期50円)へ増額修正したほか、上限を30万株(発行済み株数の1.04%)、または4億円とする自社株買いを発表したことが好感されている。自社株買いの取得期間は2月28日から3月31日までで、資本効率及び株主還元の更なる向上を図ることが目的としている。

■宝&CO <7921>  3,175円  +75 円 (+2.4%)  11:30現在

 TAKARA & COMPANY<7921>が3日続伸している。27日の取引終了後、25年5月期の連結業績予想について、最終利益を29億円から41億円(前期比36.0%増)へ上方修正したことが好感されている。東京都豊島区に保有する土地・建物を3月に譲渡するのに伴い、固定資産売却益約18億円を特別利益として計上することなどが要因という。なお、売上高300億円(同2.5%増)、営業利益43億円(同1.6%増)は従来見通しを据え置いている。

■技研製作所 <6289>  1,468円  +26 円 (+1.8%)  11:30現在

 技研製作所<6289>が朝安スタートもプラスに転じている。27日の取引終了後、25年8月期の連結業績予想について、売上高を300億円から261億円(前期比11.5%減)へ、営業利益を35億円から23億円(同30.8%減)へ、純利益を26億円から18億円(同26.1%減)へ下方修正したが、アク抜け感から買われているようだ。国内の工事や海外の製品販売が上期から下期へ売り上げ計上がずれたことや、国内の製品販売が厳しいなか、顧客ニーズを事業に生かす活動の推進や災害復旧に対する工法普及活動強化により案件形成は着実に進んでいるものの、取り組みの成果が反映されるのは来期以降であることなどが要因としている。

■UACJ <5741>  5,170円  +60 円 (+1.2%)  11:30現在

 UACJ<5741>が続伸している。27日の取引終了後、25年3月期の期末配当予想を70円から80円へ増額修正したことが好感されている。年間配当予想は150円となり、前期実績に対して60円の増配となる。

■フラベッドH <7840>  1,300円  +12 円 (+0.9%)  11:30現在

 フランスベッドホールディングス<7840>が続伸している。同社は27日取引終了後、365万株(発行済み株式総数の9.50%に相当)の自己株消却を発表。市場への再放出による潜在的な需給悪化リスクが後退したと受け止めた買いが株価を支援したようだ。消却予定日は3月14日としている。

■モリタホールディングス <6455>  2,093円  +14 円 (+0.7%)  11:30現在

 モリタホールディングス<6455>が続伸している。27日の取引終了後、同日終値の2079円を1株あたりの買い付け価格として、取得総数110万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.51%)を上限に東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において、28日朝に自社株買いを実施すると発表。資本効率の向上につながる取り組みを好感した買いを誘ったようだ。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、モリタHDは同日、102万株の買い付けを行った。

■ダスキン <4665>  3,691円  +15 円 (+0.4%)  11:30現在

 ダスキン<4665>が続伸している。27日の取引終了後、自社株200万株(発行済み株数の4.00%)を3月31日付で消却すると発表しており、好材料視されている。なお、消却後の発行済み株数は4800万株となる。

■ノジマ <7419>  2,455円  +10 円 (+0.4%)  11:30現在

 ノジマ<7419>が3日続伸している。日本経済新聞電子版が27日夜、「家電量販大手のノジマは、マーケティング支援のストリートホールディングス(HD、東京・港)を買収する」と報じた。これを受け、ノジマは28日午前9時過ぎにコメントを開示。報じられた件に関しては協議中で、同日開催予定の取締役会に付議する予定だとした。記事によると、テレビ通販番組の制作や運用支援などを展開するストリートHDの買収額は130億円程度とみられ、ノジマは広告運用の効率化につなげるとしている。買収後の利益貢献を期待した買いが優勢となったようだ。

■東京エレクトロン <8035>  21,975円  -1,180 円 (-5.1%)  11:30現在

 東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>など半導体製造装置関連株が軒並みウリ気配でスタートする波乱展開となっている。前日の米国株市場で画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が8.5%安と急落、これが東京市場でも嫌気される格好となった。26日に発表されたエヌビディアの24年11月~25年1月期決算は売上高が市場コンセンサスを上回り、主力のデータセンター向けが前年同期比93%増収と倍増に近い伸びを記録した。注目された次世代製品「ブラックウェル」も好調だった。一見、申し分のない内容だったが、売上高総利益率がマーケットの期待に届かなかったことを売り材料に、27日の米株市場で同社株は急落を余儀なくされた。レバレッジETFなどオプション系取引で強気に傾き過ぎていた株式需給面での反動が出た形だが、前日の米株市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も6%強の暴落をみせており、東京市場では米半導体株の動向と株価連動性が高い半導体主力銘柄に逆風となっている。

■フジHD <4676>  2,406.5円  -100 円 (-4.0%)  11:30現在

 フジ・メディア・ホールディングス<4676>は7日続落。27日取引終了後、株主優待制度を変更すると発表。3月末を基準日に保有株式数・継続保有期間に応じて贈呈している優待内容を拡充した。朝方はこれが好感され高く寄り付いたものの、その後は買いが続かずマイナス圏に沈む展開となっている。現行では関連会社書籍や株主優待冊子などを贈呈していたが、新たに関連会社施設入場券、特製QUOカード(1000円分)を追加する。9月末を基準日とする株主優待については変更はない。あわせて、独立社外取締役が過半数を占め、取締役会に対して助言・提言を行う「経営諮問委員会」の委員を変更すると発表した。2月27日付で金光修代表取締役社長、清水賢治専務取締役が新任委員に就任し、日枝久取締役相談役は辞任したとした。

■ゆうちょ銀行 <7182>  1,501.5円  -22.5 円 (-1.5%)  11:30現在

 ゆうちょ銀行<7182>が軟調。同社は27日の取引終了後、日本郵政<6178>による株式の売り出しを決議したと発表した。売出株式数は国内と海外あわせて3億6179万5800株で、需要動向に応じ上限5426万9300株のオーバーアロットメントによる売り出しも行う予定。日本郵政の議決権比率は50%を下回る水準となる見込み。ゆうちょ銀は短期的な株式需給への悪影響を緩和することを目的に、取得総数2000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.6%)、取得総額200億円を上限とする立会外での自社株買いを3月3日から7日の間に行う予定。加えて、取得総数4000万株(同1.1%)、取得総額400億円を上限とする市場買い付けによる自社株買いも実施する。売り出しと需給影響緩和目的の自社株買いについては事前に報じられていたが、悪材料出尽くしと受け止めて買い向かう姿勢は限られ、全体相場にツレ安する格好となった。売出価格は3月10日から12日までのいずれかの日に決める予定。ゆうちょ銀は取得した自己株式を全数消却する方針。 ●ストップ高銘柄

 アーキテクツ <6085>  617円  +100 円 (+19.3%) ストップ高買い気配   11:30現在

 ジェネレーションパス <3195>  750円  +100 円 (+15.4%) ストップ高買い気配   11:30現在  データホライゾン <3628>  774円  +100 円 (+14.8%) ストップ高   11:30現在  トナミホールディングス <9070>  7,870円  +1,000 円 (+14.6%) ストップ高買い気配   11:30現在  以上、4銘柄 ●ストップ安銘柄

 メタプラネット <3350>  3,310円  -700 円 (-17.5%) ストップ安売り気配   11:30現在

 以上、1銘柄 株探ニュース

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