「あんず飴」の食べ方がわからないので露店のおにいさんに尋ねたら、そもそも思い違いをしていたと判明しました
11月11日、今日は「酉の市」(一の酉)の前夜祭である。当編集部では、毎年新宿・花園神社で縁起熊手を購入している。それも決まった露店で購入しており、2012年から13年も買い続けているのである。「また1年、無事にやってこれた」、それをたしかめる大事な年中行事のひとつだ。
ところで「あんず飴」をご存知だろうか? 東日本の縁日でお馴染みの露店のひとつで、私(佐藤)は2019年に初めて食べて、その食べ方に戸惑った。
今年こそあんず飴の正しい食べ方を知りたいってことで、露店のおにいさんに尋ねたら、どうやらそもそも私は別のものと思い違いをしていたことが判明した。そうだったのか!
・今年も熊手を
酉の市は別名「大酉祭」と呼ばれ、毎年11月の酉の日に催されている。最初の酉の日が「一の酉」、次の酉の日が「二の酉」といった具合に呼ばれて、多い年は「三の酉」まである。前夜祭を含めると都合6日間になるわけだが、今年は二の酉までなので4日間の日程で行われている。
毎年熊手を買いに行くのだが、この日程調整が意外と難しい。出社日とメンバーのスケジュールの調整した結果、今年は一の酉の前夜祭の昼に、私と羽鳥とYoshioの3人で行くことになった。
昨年の熊手を納めて神社に参り、いつもの露店へ。
我々は最初の頃に教わった熊手の習わしをずっと守っている。それは「熊手は大きければ良いってものではない」ということ。縁起ものだから末広がりで、だんだんサイズが大きくなるのは吉。小さくするのは後退を意味するから縁起が悪いと教わってきた。
だから今年も去年と同じくらいのサイズのものを購入。毎年似たようなデザインのものを選びがちなので、思い切っておかめの面を真ん中に配したシンプルなものを選んだ。
これでまた、気持ちよく来年を迎えられそうだ。ここで「三本締め」の音を聞くと、気が引き締まる思いがする。今年もお世話になりました。来年もがんばろう!
・あんず飴の正しい食べ方
では帰りますか……と、その前にあそこに寄っていい? あんず飴の露店。そういえば6年前にあんず飴を購入して以来、私は正しいあんず飴の食べ方を確認していなかったことを思い出した。
6年前と変わらずにあそこにお店があるということは、あんず飴はあそこが定位置なのだろう。
「ちょっと露店のおにいさんに聞いてみる」といって、露店を覗いた。以前は200円だったが現在は300円。こんなところにも値上げの波が来ていたのか……。
6年前の私は、あんず飴の食べ方がよくわからなかった。割りばしの端に水あめを絡めたあんずがついていて、それを舐めると聞いたのだが、スマートに舐めることができなかった。何かコツがあるのか?
誰に聞いたか忘れてしまったが、「飴をグルグル練る」みたいなことも聞いた覚えがある。結局どう食べるのが正しいのだろう……。
佐藤「あんず飴の正しい食べ方ってありますか?」
おにいさん「そんなのないよ。モナカの皮ごと食べたらいいですよ」
佐藤「え? グルグル寝るんじゃないですか?」
おにいさん「それは「ねり飴」でしょ。あんず飴はそのまま行っちゃっていいんですよ」
なんと、グルグルやるのは別のものだったのか。あんず飴もねり飴も知らないから混同して、思い違いをしていたらしい。そのまま食ってよかったんだな。
ってことで買ってきました。あんず飴です。
佐藤「食べ方がわかったよ、グルグルしないんだって」
羽鳥「そうなんだ」
佐藤「このまま行くんだって。モナカと一緒に食べてもいいらしい」
羽鳥「結構そのままなんだ」
佐藤「そうらしい。自由に食っていいと言われると、逆に迷っちゃうんだよな」
羽鳥「多少制約があった方がやり易いってのはある」
佐藤「えい」
Yoshio「めっちゃ垂れてるよ」
羽鳥「その食べ方は問題があるんじゃないか」
佐藤「美味い。でも、間違った食べ方したかも」
羽鳥「あんず飴は奥が深いな」
Yoshio「ただ単純に食べるのが下手なだけだろ。勝手に難しいものにするな」
ということで、私があんず飴を極めるには、もう2~3年かかりそうだ。道のりは長い……。
執筆:佐藤英典 Photo:Rocketnews24
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