NY市場サマリー(2日)株上昇、利回り低下・ドル下落

<為替> ドルが対円・対ユーロで下落した。トランプ米大統領は2日、米国より高い関税率を課す国・地域に同水準の関税を適用する「相互関税」を課すと発表。国別の関税率は日本が24%、欧州連合(EU)が20%となる。 もっと見る

終盤の取引で、ドル/円は0.2%下落し149.255円。発表直後は0.38%高の150.20円で推移していた。

ユーロ/ドルは序盤に急騰し、対ドルで1%以上上昇する場面もあった。終盤は値を消し、0.3%高の1.0828ドルとなった。

世界的貿易戦争の激化の影響への懸念と、予想を下回る一連の米国のデータにより、年内の米景気後退(リセッション)懸念が高まり、ドルが軟化している。

NY外為市場:

<債券> 国債利回りが低下した。 トランプ米大統領が貿易相手国に対する相互関税を発表したことを受け、インフレや経済成長を巡る懸念が高まった。

トランプ氏は2日、貿易相手国に対する相互関税を発表。全ての輸入品に一律10%の関税を課した上で、各国の関税および非関税障壁を考慮し、国・地域別に税率を上乗せする。 もっと見る

終盤の取引で10年債利回り は2.9ベーシスポイント(bp)低下の4.127%。

30年債利回りは1.8bp低下の4.497%。

2年債利回りは2.1bp低下の3.842%。

米金融・債券市場:

<株式> トランプ大統領による相互関税発表を控え、値動きの荒い展開となる中、上昇して取引を終えた。

電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA.O), opens new tabは5.3%上昇。同社のマスク最高経営責任者(CEO)について、トランプ氏が閣僚らに対し、近く政権での役割から退くと伝えたと、米政治専門サイトのポリティコが報じた。 もっと見る
テスラ株は第1・四半期の販売台数が13%減少したことを受け、一時下落していた。 もっと見る
同社株の反発に支援され、一般消費財セクター(.SPLRCD), opens new tabは2%上昇し、S&P500の主要11業種で最大の上昇率となった。
マグニフィセントセブン(超大型ハイテク7銘柄)ではアマゾン・ドット・コム(AMZN.O), opens new tabが2%上昇。同社は中国系短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米事業買収に名乗りを上げた。 もっと見る

米国株式市場:

<金先物> トランプ米大統領による相互関税の発表を控え様子見ムードが広がる中を、安全資産としての金需要が根強く、反発した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比20.20ドル(0.64%)高の1オンス=3166.20ドル。中心限月の清算値ベースで2日ぶりに史上最高値を更新した。

NY貴金属:

<米原油先物> 米政権による関税政策の詳細発表が注目される中、米株価の上昇やドル下落に伴う割安感などを背景に反発した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値(終値に相当)は前日比0.51ドル(0.72%)高の1バレル=71.71ドル。これは中心限月の清算値ベースで2月中旬以来、約1カ月半ぶりの高値水準。6月物は0.49ドル高の71.23ドル。

NYMEXエネルギー:

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