新型コロナと風邪の違いは? 見分けにくい3大夏風邪「手足口病」「ヘルパンギーナ」「プール熱」の特徴と対処法を解説

大正製薬が「夏に流行を迎える感染症の特徴」や「症状に応じた家庭ケアのヒント」を紹介している。

夏の子育てに不安の声

同社が0~12歳までの子どもをもつ保護者に調査したところ、過去3年間の夏に子どもが夏風邪または新型コロナにかかったことがあると回答した人は69%にも達した。さらに、そのうち67%もの人が「夏風邪か新型コロナか判断できず、不安になった経験がある」と回答した。

  • 過去3年間の夏に、お子さまが夏風邪または新型コロナにかかったことはありますか?

  • 過去3年間の夏に、お子さまが夏風邪または新型コロナにかかった際、「夏風邪か新型コロナかご自身で判断できず不安になった」経験はありますか?

特に、「他の家族への感染が心配」、「症状の見分け方がわからない」、「いつ医療機関を受診すべきか判断に迷う」、「保育園/幼稚園/学校をいつまで休まなければいけないか悩む」といった不安の声が多数寄せられている。

  • お子さまが夏風邪または新型コロナにかかった際、どのような点に不安を感じましたか?

夏は感染症ラッシュ! それぞれの流行時期は?

「手足口病」「ヘルパンギーナ」「プール熱」が3大夏風邪といわれている。実際にこれらの感染者数の推移を確認すると、いずれも夏の流行が見られる。また、「新型コロナ」は冬に加えて夏にも流行が見られ、3大夏風邪だけでなく新型コロナにも注意が必要となる。夏に保護者が不安に感じるのも当然といえる。

  • 出典:IDWR速報 2025年|国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイトをもとに大正製薬作成

3大夏風邪+新型コロナの症状と家庭でできる対処法

「見分け方が分からない」という人が多い、3大夏風邪と新型コロナの特徴・対処方法をまとめて紹介する。

  • 3大夏風邪+新型コロナの症状と対処法

手足口病は、手足・口腔内の発疹や発熱が主な症状となる。かかりやすい年齢は小児とされ、登校(園)の基準は、「病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで」となっている。特別な治療法はなく、必要に応じてアセトアミノフェンなどで対症療法を行う。水分や食事の摂取が困難なとき、脱水をきたす場合などには医療機関を受診する。

ヘルパンギーナは主にコクサッキーウイルスA群が原因とされ、口腔内の発疹、突然の発熱、のどの痛みが見られる。乳幼児がかかりやすく、登校(園)の基準は「病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで」とされる。対処方法は手足口病と同様。

プール熱(咽頭結膜熱)はアデノウイルスが原因であり、結膜炎、発熱、のどの痛みが主な症状となる。小児がかかりやすく、登校(園)の基準は「主な症状が消退した後2日を経過するまで」とされている。対処方法については、手足口病の場合と同じく症状に応じた対応となる。

新型コロナウイルス感染症はSARS-CoV-2が原因であり、発熱、のどの痛み、鼻水、せき、頭痛、倦怠感などの症状がみられる。年代で大きな差はなく、誰でも感染の可能性がある。登校(園)の基準は、「発症した後5日を経過し、かつ症状が軽快した後1日を経過するまで」とされる。診断には新型コロナ抗原定性キットが用いられ、感染の有無を確認する。治療は症状に応じてアセトアミノフェンなどを使用し、対処療法を行う。重症化リスクが高い場合などは、医療機関を受診する。

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