ガザで食糧輸送トラック襲撃、支援物資の輸送問題が浮き彫り

パレスチナ自治区ガザ地区に食糧を輸送していた国連のトラックが足止めされ、略奪を受けたことが分かった。写真は28日、ガザ南部のケレム・シャローム検問所を通過する車両(2025年 ロイター/Shafiek Tassiem)

[カイロ/エルサレム/国連 28日 ロイター] - 人道状況が悪化しているパレスチナ自治区ガザで28日、国連世界食糧計画(WFP)の倉庫に食料を求めて住民が殺到し、死傷者が出る事態となった。

WFPは初期の報告として、ガザ中心部の倉庫で2人が死亡、数人が負傷したと伝えた。「飢えることはないと人々を安心させるために」食料支援を直ちに拡大する必要があると訴えた。

イスラエルがガザ地区で激しい軍事作戦を続ける中、数週間にわたる封鎖で同地区住民は飢餓状態に陥っている。

数時間前には、援助物資の配送を開始しようとしていた米支援の民間人道支援団体「ガザ人道財団(GHF)」の支援物資配給拠点に人々が押し寄せていた。 もっと見る

イスラエル軍は27日にも、ガザ人道財団が運営する配給所に群衆が殺到したため警告射撃を行うなどした。ただ、同財団は配給所が占拠されたという報に異を唱え、「ようやく食糧を受け取った群衆の反応を防ぐため」に一時的に警備手順を緩和しただけであり、群衆に向けた発砲は行われていないと述べた。

国連など支援団体のトラック95台が同地区入りを許可されたが、住民らによると、多数が襲撃の標的になったという。

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A senior correspondent with nearly 25 years’ experience covering the Palestinian-Israeli conflict including several wars and the signing of the first historic peace accord between the two sides.

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