日経平均は続落、半導体関連に売り 値上がり銘柄8割近く

 1月27日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比366円18銭安の3万9565円80銭と2日続落して取引を終えた。写真は2024年2月、都内の株価ボードで撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比366円18銭安の3万9565円80銭と2日続落して取引を終えた。朝方は300円を超す上昇となる場面があったものの、指数寄与度が大きい半導体関連株が崩れたほか、米ナスダック先物が時間外取引で下落したことから、その後、急速に値を消した。411円19銭安の3万9520円79銭まで下落した。一方、東証プライム市場の8割近くが上昇しており、それほど地合いは悪くはないとの指摘もある。

半導体関連株が下落した背景に、中国の人工知能(AI)スタートアップ「ディープシーク(DeepSeek)」が公開した新しいAIモデルが、低コストで優れた性能を持つとされることがあるという。

松井証券・投資メディア部長の窪田朋一郎氏は「革新的な技術で投資がいらなくなるリスクが浮上し、半導体関連、データセンター株は投資の縮小リスクを考えなければならない可能性が出てきた」とした。「先週から話題になっていたが、計算資源がかかっていないと分かり、売りにつながった」という。

一方、東証プライム市場では、8割近い銘柄が上昇するなど、他のセクターは堅調な地合いとなっている。市場では「半導体関連を除けば、強い相場だ。日経平均の動きだけ見ていると地合いを読み間違うリスクがある」(岡地証券・ストラテジストの森裕恭氏)との声も聞かれた。

TOPIXは0.26%高の2758.07ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.25%高の1419.51ポイント。プライム市場の売買代金は4兆4651億3800万円だった。

東証33業種では、値上がりは不動産業、ゴム製品、陸運業など28業種、値下がりは非鉄金属、電気機器など5業種だった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.28%安の638.9ポイントと下落した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1280銘柄(78%)、値下がりは324銘柄(19%)、変わらずは37銘柄(2%)だった。

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