(まとめ)日経平均は5日ぶりの反発となる385円高の44,936円
前日の米国市場で主要3指数が揃って上昇した流れを引き継ぎ、日経平均は185円高の44,736円で反発して寄付きました。寄付き後は買いが優勢となり、9時18分には575円高の45,125円を付け本日の高値を更新しました。その後は、急速に上昇した反動で利益確定の売りなどが出て上げ幅を縮小し、前場中ごろからは伸び悩み125円高の44,675円で前引けとなりました。 後場は序盤から、再び上げ幅を拡大する展開となりました。中ごろに節目の45,000円台をつけた後は一時伸び悩みましたが最終的に385円高の44,936円で、5日ぶりに反発し大引けとなりました。
新興市場では東証グロース250指数が4日続落、0.7%安で取引を終えました。
2.個別銘柄等
ソフトバンクグループ(9984)は5.8%高の19,295円をつけ3日ぶりとなる大幅反発となりました。1日の米株式市場で英半導体設計のアーム・ホールディングス[ARM]が6.3%高となり、英アーム株を約9割保有する同社の投資損益の改善につながるとの見方から買いが優勢となりました。 東京電力ホールディングス(9501)は7.9%安の643.1円をつけ6日ぶりに反落となりました。新潟県が1日、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を巡る県民意識調査の中間報告を公表し、「再稼働の条件は現状で整っている」との問いに過半数が後ろ向きであったことがわかり、同原発再稼働の不透明観から売りが出ました。 日東紡績(3110)は13.7%高の7,300円をつけ大幅反発となりました。外資系証券が1日付で同社の目標株価を従来の7,100円から8,200円に引き上げ、株価の先行きに強気な見方が買い材料となりました。投資判断は3段階で最上位の「オーバーウエート」とする判断を据え置いています。 ゼネコンの熊谷組(1861)は一時9.9%高の1,333円をつけ年初来高値を更新しました。国内証券が1日付で同社の投資判断を5段階で2番目の「アウトパフォーム」から最上位の「買い」に引き上げ、また目標株価は従来の1,125円から1,650円に引き上げたことで買いが優勢となりました。
ワークマン(7564)は3.8%安の5,890円をつけ続落となりました。1日に発表した9月の既存店売上高は前年同月比8.2%増と堅調な結果を示すも、株価は販売拡大への期待もあって高値圏に上昇していたこともあり、目先の材料出尽くしとして利益確定の売りが優勢となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は5日ぶりに反発となりました。本日は半導体などハイテク株が強く、TOPIXは小幅安で続落し、取引を終えています。明日の材料としては、本日行われた日銀内田副総裁の挨拶の内容や今晩予定されている米ダラス連銀総裁の発言など、中銀高官の金融政策に関する発言が注目されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)