今期活躍期待の【連続最高益】銘柄リスト〔第2弾〕41社選出 <成長株特集>

シグマクシス <日足> 「株探」多機能チャートより
 本特集では、時価総額4000億円以上の銘柄を対象とした「今期活躍期待の【連続最高益】銘柄リスト〔第1弾〕40社選出」(5月25日配信)に続き、“時価総額4000億円未満”の銘柄を対象に、26年3月期に成長継続を見込んでいる連続最高益銘柄を探った。  下表では、第1弾を配信した25日時点の時価総額が1000億円以上4000億円未満の3月期決算企業を対象に、26年3月期に経常利益が連続で最高益を見込み、かつ同利益が前期と比べて5%以上伸びる見通しを示している41社を選び出し、増益率が大きい順に記した。

 増益率トップとなったのは、婦人下着最大手のワコールホールディングス <3591> [東証P]。26年3月期の税引き前利益は前期比4.0倍の226億円に拡大し、国際会計基準(IFRS)を採用した22年3月期以降の最高益を2期連続で更新する見通しとなった。国内でビジネスモデル改革や成長戦略など中期経営計画(リバイズ)で示した施策を進めるほか、コスト構造改革による採算改善を見込む。また、京都市のオフィスビル売却に伴う売却益を計上することも利益を大きく押し上げる。

 2位のラクス <3923> [東証P]は業務効率化ニーズの高まりを背景に、主力のクラウド経費精算システム「楽楽精算」を中心としたクラウド事業の収益成長が継続するほか、広告宣伝費の抑制も寄与し、26年3月期の経常利益は前期比46.8%増の150億円と3期連続で過去最高益を更新する見通しだ。配当は前期比2円増の6.5円に増配を計画する。併せて、発行済み株式数の0.66%にあたる120万株または20億円を上限に自社株買いを実施すると発表。取得した自社株は6月30日付で消却するとしている。

 7位のシグマクシス・ホールディングス <6088> [東証P]と10位のシンプレクス・ホールディングス <4373> [東証P]は企業によるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の動きを捉え、業績は過去最高益の更新を続けている。26年3月期はシグマクシスが注力分野である基幹システムのSaaS導入支援やAI活用支援、シンプレクスは戦略/DXコンサルティング部門やエンタープライズDX部門がそれぞれ伸びる計画だ。両社とも好決算見通しとともに増配を発表したことが評価され、株価は上場来高値圏を快走する展開となっている。

 12位にリスト入りした共立メンテナンス <9616> [東証P]の26年3月期は売上高2740億円(前期比19.7%増)、経常利益250億円(同16.7%増)といずれも前期に続いて過去最高を更新する見通しだ。国内外の旺盛な宿泊需要が続く中、ホテル事業では今期を「開発・開業元年」として6棟943室の新規開業を計画している。ホテル事業の成長に加え、不動産流動化に伴う物件売却益の発生なども織り込んだ。株価は22日に3699円まで上値を伸ばし、約1年2ヵ月ぶりに上場来高値を更新した。

 続く13位のジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> [東証P]の株価も青空圏を舞う展開となっている。26年3月期は経常利益100億円(前期比16.0%増)と9期連続の最高益更新を狙う。保守・保全業務でエレベーターの保守契約台数が順調に積み上がるほか、リニューアル業務も出荷台数と単価の伸長を見込む。契約台数の増加に伴う生産性向上や継続的な販管費のコントロールも増益に貢献する。

 選出リストには、「第1弾」に続き、金利上昇が追い風となる銀行が多くみられる。5位の西日本フィナンシャルホールディングス <7189> [東証P]を筆頭に、第四北越フィナンシャルグループ <7327> [東証P]、山陰合同銀行 <8381> [東証P]、東京きらぼしフィナンシャルグループ <7173> [東証P]など計8社がリスト入りした。いずれも予想PER10倍以下、PBR1倍未満、配当利回り3%超と指標面での割安感が強く、最高益バリュー株として注目したい。

           ┌─── 経常利益 ───┐  最高益  予想 コード 銘柄名     増益率 26年3月期 25年3月期 連続期数  PER

<3591> ワコールHD   297   22600   5693    2  17.7 *

<3923> ラクス     46.8   15000   10218    3  33.4 <4483> JMDC    29.3   11000   8510    2  28.6 * <6005> 三浦工     24.5   36900   29629    5  12.8 * <7189> 西日本FH   20.8   55000   45537    2   8.0 <8020> 兼松      20.3   46000   38233    4   7.6 * <6088> シグマクシス  20.1   7060   5876    5  20.2 <9663> ナガワ     18.7   5700   4803    2  24.5 <5482> 愛知鋼     17.6   14000   11907    4  12.6 * <4373> シンプレクス  16.8   12536   10729    6  24.2 *

<7327> 第四北越FG  16.8   48000   41112    5   8.8

<9616> 共立メンテ   16.7   25000   21417    3  15.4 <6544> Jエレベータ  16.0   10000   8621    9  53.8 <9412> スカパーJ   15.4   31500   27290    3  17.1 <2733> あらた     15.3   18000   15617    3   8.6 <6055> Jマテリアル  14.6   13000   11340    2  17.3 <8381> 山陰合銀    13.8   30400   26716    3   9.2 <8919> カチタス    13.1   15700   13876    2  15.8 <7173> 東京きらぼし  12.8   47000   41652    5   5.2 <9069> センコーHD  12.5   38000   33767   15  14.1

<7180> 九州FG    11.7   48000   42991    4   9.4

<2222> 寿スピリッツ  11.5   19720   17686    4  26.8 <7994> オカムラ    11.5   29500   26459    7   9.1 <8341> 七十七     11.1   62500   56273    5   8.2 <1946> トーエネク   10.7   17000   15360    2   9.0 <8934> サンフロ不   10.0   22500   20446    3   6.5 <4401> ADEKA    9.3   43000   39346    3  10.3 <7337> ひろぎんHD   9.2   57000   52176    2   9.4 <1961> 三機工      8.4   25000   23071    2  10.1 <8050> セイコーG    8.3   22500   20769    3  11.7

<8022> ミズノ      7.7   23000   21352    4  12.7

<8174> 日ガス      7.6   20000   18581    4  20.0 <7864> フジシール    7.5   19700   18323    3   8.0 <2317> システナ     7.1   12700   11855    2  16.2 <1959> 九電工      6.9   47500   44434    3  11.7 <8600> トモニHD    6.3   24850   23376    5   6.3 <6947> 図研       6.1   6300   5936    5  25.2 <6674> GSユアサ    5.7   49000   46345    3   8.1 <6436> アマノ      5.5   26000   24642    4  16.8 <7575> 日本ライフL   5.4   13000   12335    2  10.8

<7476> アズワン     5.1   12690   12071    2  18.0

※経常利益の単位は百万円。 ※連続期数は同一会計基準における期数。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。 株探ニュース

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