CNNなど3社がトランプ政権を提訴、主要メディアは代表取材を中止
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アリシア・カリー記者、バーント・デブスマン・ジュニアBBCホワイトハウス記者
米CNN、MS NOW、ポリティコの報道3社は21日、ホワイトハウスでの取材を禁止されたことを受け、トランプ政権を提訴すると表明した。
ドナルド・トランプ大統領は18日、CNNなど3社が自分の政権について「常に虚偽や嘘を書いたり報道したりしている」と主張し、取材禁止を発表した。3社は20日、自社の記者たちが建物への立ち入りを拒否されたと述べた。
3社は21日に発表した共同声明で、「報道内容を決定する権利を、政府は持たないという原則を守るため」法的措置を講じると表明。米首都ワシントンにある連邦地方裁判所に訴訟を起こし、トランプ大統領による禁止令を速やかに違憲と判断し、側近らによる施行を阻止するよう、判事に求めた。
3社の発表の後、アメリカの主要テレビ局各社は、大統領関連の行事を主要報道機関が代表取材するいわゆる「プール」取材を取りやめた。大統領はこの日、国連総会に出席するため、米首都ワシントンからニューヨークへ向かった。
合衆国憲法修正第1条は、政府が報道の自由を「侵害する」ことを禁じている。裁判所は従来、この条項を、政府がその報道内容に基づいてメディアを差別することを禁じるものと解釈してきた。
CNN、MS NOW、ポリティコは声明で、「ホワイトハウスは、我々の報道内容に異議があるという理由で、事前の通告や手続きなしに、我々のジャーナリストの許可を取り消した」と主張。「これを放置すれば、報道の自由と、政府の干渉を受けない独立したジャーナリズムに対する国民の権利が脅かされることになる」と述べた。
対するトランプ氏は訴訟の報道を受けて、CNNなど3社を「三流の道化師」、「不正で腐敗した報道機関」と呼び、自身の功績を「矮小化し貶めている」と非難した。
自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿でトランプ氏は、「否定的な記事ばかりを書き、出所不明の『情報源』で虚偽かつ中傷的な記事を書いて、国家安全保障を侵害するフェイクニュースの人間や出版物は、世界で最も重要な政府機関へのアクセスを許されるべきではない」と主張した。
代表取材の中止、CNNへの「妨害」に対応と
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21日朝、アメリカの主要テレビ局5社はホワイトハウスの「プール」取材業務から撤退した。アメリカでは大統領関連の行事を報じる際、コストとスペースを節約するため、主要メディアが代表取材を行い、その内容を他社に共有している。
ABC、CBS、CNN、FOXニュース、NBCの5社は共同声明の中で、「国民は政府に関する正確で独立した情報を受け取ることに重大な関心を持っている」と述べた。
「どの政権も、報道内容に異議があるという理由で、報道機関の活動を制限すべきではない」
「プール」取材の映像素材を担当するこれら5社は、ホワイトハウスや大統領関連行事を生中継できるだけの資金とインフラを備えている唯一のテレビネットワークだと考えられている。BBCはホワイトハウスで、ラジオ用素材の「プール」取材に参加している。
現在、テレビ局の代表取材を取りまとめているのはFOXニュース。同局のブライアン・ボートン・ワシントン支局長はこの日、BBCが入手したメールの中で、「本日よりテレビプールは、(トランプ大統領の)プール取材として指定された取材を行わない」と記した。
ホワイトハウスがCNNに対し、大統領のニューヨーク訪問に関する「プール」取材業務を「妨害」したことを受けた措置で、「代わりの取材班は送られない」としている。
CNNは当初、21日と22日に、トランプ大統領の国連総会出席で代表取材を担当する予定だった。
しかし21日朝、ホワイトハウスの記者会見場の地下にあるCNNブースは、通常は早朝から終日スタッフが常駐しているにもかかわらず、がらんとして閉鎖されていた。ブース内のスクリーンやモニターも電源が切られていた。
その代わりに、CNNの取材班はホワイトハウス敷地内の警備区域外にいて、公道から生中継を行っていた。
今のところ、ホワイトハウスのメディア担当枠は空席のままで、代わりに保守系テレビ局のリアル・アメリカズ・ボイスが、トランプ大統領のニューヨーク訪問における「副担当」クルーとして名前を挙げられている。
他の複数の米メディアも、「プール」取材に指定された行事の報道には参加しないと発表している。中には、指定行事ではトランプ氏の静止画像も共有しないと表明したメディアもあった。
トランプ大統領は21日午後、ニューヨークのゾーラン・マムダニ市長と1時間にわたって会談した。その後の共同記者会見では、ニューヨークの地元メディアが取材を行った。
マムダニ氏は、「私は大統領に、報道関係者全員をこの芝生に集めるつもりだと伝えた。これは私が信じていることだ」と述べた。
一方、トランプ氏はこの会見でもメディアへの批判を続け、ジャーナリストはいつもボイコットすると言うが、実際には自分を「ボイコットしたことはない」と述べた。
ホワイトハウスは同日夜、公式ウェブサイトに「トランプTV」という配信チャンネルを開設し、今年7月にトランプ大統領がラシュモア山を訪問した際の発言を再配信することから始めた。
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トランプ氏は先週、CNN、MS NOW、ポリティコに対する取材禁止を発表した際、具体的な記事や報道内容については言及しなかったが、後に「ここ数年の記事がたくさんみ重なった結果だ」と述べた。
また、「他のメディアも同じようになるかもしれない」と付け加えた。
後に記者からこの発言の真意を問われたトランプ氏は、「フェイクニュースなら他にも出てくるだろう? まあ、ニューヨーク・タイムズもフェイクニュースだし、ワシントン・ポストもフェイクニュースだ」と答えた。
ホワイトハウスは2月、トランプ大統領に取材できる記者団をホワイトハウスが管理すると発表した。この記者団は1世紀以上にわたり、ホワイトハウス記者協会が管理してきた。
政権は同月、AP通信が「アメリカ湾」ではなく「メキシコ湾」という用語を使用したことを理由に、大統領執務室や大統領専用機などへのAP通信の記者やフォトグラファーの立ち入りを禁止した。これについてAP通信は直ちに提訴。訴訟は今も続いている。
これまでの政権が特定のメディアのアクセスを制限しようとした事例もいくつかある。
オバマ政権は2009年、政権高官の記者会見にFOXニュースが参加するのを阻止しようとした。しかし、「プール」取材を行う残りの4社からの反発を受け、FOXニュースは取材を許可された。
ただし、トランプ氏が3社をすべての取材から排除したのとは異なり、オバマ政権は特定のインタビューのみを禁止しようとしていた。
トランプ氏は、ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズ、BBCなど、アメリカ内外の多数の報道機関を提訴してきた。
一部の訴訟では、報道機関が数百万ドル規模の和解金を支払うことに合意している。トランプ氏がBBCを訴えた訴訟は、現在も係争中。