「AQUOS sense9」をじっくりと試す 抜群のディスプレイ搭載、必要十分を満たした“新定番スマホ”だ
カメラ周りも大きな進化ポイントだ。標準カメラと広角カメラがそれぞれ約5030万画素となり、特に広角カメラはAQUOS sense8の800万画素から大きく引き上げられている。視野角は122度で、広大な風景をダイナミックに収めやすいだけでなく、約2.5センチまで寄れるマクロ撮影ができるというのもユニークだ。花や小物を接写したいときに、細部まで繊細に描写されているのを確認すると「こんなところまで撮れるのか」という驚きがある。 標準カメラには1/1.55型の大型センサーとF1.9の明るいレンズを採用しているため、暗所や夜景撮影でもノイズが少なく、HDR合成によって暗部と明部の情報がバランスよくまとまる印象だ。髪の毛や薄暗い背景など、ディテールをつぶさずに撮ってくれるため、日常のスナップショットでも満足度が高い。SNSに写真を投稿する際にも、比較的手軽にクオリティーの高い仕上がりを狙えるのがうれしい。 以下は、AQUOS sense9で撮影した作例だ。
AQUOS sense9のプロセッサはSnapdragon 7s Gen 2を採用している。メインメモリは販売元によって6GB版と8GB版が存在しており、6GBまでの仮想メモリを設定できる。今回は8GBで試してみたが、実際にSNSやブラウザ、動画再生アプリを切り替えてもカクつきやストレスは少ない印象だった。 ただし、上位モデルと使い比べると、ブラウザの読み込みで差を感じる瞬間があった。例えばChromeのシークレットタブでITmedia Mobileのトップページを開いたとき、Google Pixel 9 Pro(Tensor G4搭載、メモリ16GB)では1.5秒で表示されるのに対して、AQUOS sense9では約3秒かかる。こうした細かな使い勝手の差は価格を反映したものといえそうだ。ゲームのように高負荷なシーンでも、さすがにフレームレートを落とすなどの調整が必要になるだろう。 本体のハプティクス(振動フィードバック)はコトコトと柔らかく、安価なスマホでありがちな“ビリビリ”とした不快感がないのが好印象だ。キーボード入力時のかすかな振動が心地よく、通知が来た際にも突き刺さるような振動ではない。こうしたささいなポイントが、毎日使うスマホの満足度を左右するのだと改めて感じさせる。 なお、「GeekBench 6」のCPUベンチマークスコアはシングルコア性能で961、マルチコア性能で2713と、ミッドレンジ帯のGalaxy A54と近い結果になった。ゲーム向けのベンチマーク「3D Mark」のWild Lifeテストの結果は3056で、平均フレームレートは18.30FPSだった。