ADA、XRP、SOLが21%急落──「準備金」発表後の利益が帳消しに
- 主要な暗号資産であるADA、XRP、SOLは3月4日に21%下落し、トランプ大統領がアメリカの暗号資産戦略備蓄を発表した後の最近の急騰による利益を帳消しにした。
- これらのトークンが一時60%上昇するなど、当初の期待感は高かったものの、利益確定売りや、より広範な株式市場におけるリスク回避ムードにより、その勢いは長続きしなかった。
- 暗号資産市場は、カナダ、メキシコ、中国に対するトランプ大統領の関税発表により、さらに大きな影響を受けており、投資家は現在、今後開催されるホワイトハウス暗号資産サミットでより明確な方針が示されるのを待っている。
主要な暗号資産(仮想通貨)のカルダノ(ADA)、エックス・アール・ピー(XRP)、ソラナ(SOL)は3月4日に21%急落した。ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領がアメリカの暗号資産戦略備蓄を発表したことで劇的に上昇した数日後、当初の興奮による利益はすべて消滅した。
CoinDeskが以前に指摘したように、この急激な反転は、野心的な計画を受けて3月3日に市場が急騰した後のトレーダーの慎重なムードと一致している。
トランプ大統領が3月2日に、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)に加えてADA、XRP、SOLを準備金に含めると宣言したことで、市場は熱狂し、ADAは60%以上、XRPは33%、SOLは22%上昇した。
期待されていた政府保証の暗号資産備蓄はゲームチェンジャーとして歓迎され、アナリストは暗号資産の合法化と機関投資家の採用を促進する可能性があると予測した。
しかし、利益確定売りが広がり、株式市場全体でリスク回避のムードが広がったため、このラリーは短命に終わった。
「トランプ大統領がカナダ、メキシコ、中国に対して最新の関税を発表したことで、暗号資産が大量に売却され、前日の暗号戦略備蓄の利益を完全に帳消しにした」と、ハッシュキー・リサーチ(HashKey Research)のディレクターであるケビン・グオ(Kevin Guo)氏はテレグラムのメッセージで述べた。
「暗号資産を支持する規制緩和のイニシアティブや支援政策が相次いでいるにもかかわらず、投資家は暗号資産をアメリカの株式市場のパフォーマンスに強く影響を受けるリスク資産と見なしている」と彼は付け加えた。
3月4日、中国はトランプ大統領が中国からの輸入品に対する関税を20%に倍増したことを受け、さまざまな品目の輸入品に15%の関税を課すと発表した。トランプ大統領はまた、メキシコとカナダからの輸入品に対する25%の関税が4日から有効になることも確認した。
マクロ経済の混乱の中、ビットコインは過去24時間で9%下落し、アジアの午後時点では8万4000ドルで取引されている。イーサリアムは12%下落し、2023年以来の最低値となる2000ドルをわずかに上回る水準で取引されている。
ホワイトハウスでの暗号資産サミットが3月7日に予定されているが、投資家は何が明らかになるかによって、さらなる明確化、あるいはさらなる混乱に備えている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock
|原文:ADA, XRP, SOL Dive 21% to Reverse All Gains From Trump’s Strategic Reserve Plans