16歳少年がバスの中で同級生からレイプ被害、学校でのリスク浮き彫りに ペルー

生徒間のレイプ事件が起きたリマの学校の外に集まった地元住民や保護者ら/0Ruby Farah/JNA Press/Sipa USA

(CNN) 事件は白昼堂々、目撃者のいるバスの中で起きたとされる。ペルー海軍が運営する中等学校に通う16歳の男子生徒が、同級生にレイプされたと訴えている。自身の所属するサッカーチームが大会から帰路につく途中だったという、

ペルー検察庁は、今月15日に発生したこの事件を捜査している。事件は国内で大きな波紋を呼び、生徒間の性暴力の増加を浮き彫りにしている。

当局は当初、海軍士官の子弟が大多数を占める同校、リセオ・ナバル・アルミランテ・ギセから10人の少年を拘束した。首都リマの裁判所は、10人のうち6人を裁判までの4カ月間少年院に収容するよう命じた。

海軍は、調査のため複数の職員と管理職を停職処分にしたと発表し、「いかなる暴力行為、虐待行為、生徒の尊厳の侵害も断固として拒否する」と表明した。

それでも専門家らは、この事件は学校や政府における構造的な欠陥、特に虐待への対応の消極性や性教育制度の弱体化を反映していると指摘する。さらに、暴力を常態化させ、男性らしさを他者への服従と同一視する、より広範な文化的問題も指摘している。

「氷山の一角」

今回の事件は、生徒間の性的暴力が増加傾向にある中で発生した。教育省のデータによると、2026年の最初の8カ月間における生徒間の性的暴力の報告件数は1198件と、25年の同時期の885件と比較して35%増加した。このカテゴリーには痴漢行為、性的行為、ハラスメント、サイバーいじめ、レイプが含まれる。

ジェンダーと男性性研究の専門家であるエドゥアルド・カルカモ研究員は、16歳の少年が被害に遭ったこの事件を「氷山の一角」と表現し、「状況の常態化」に警鐘を鳴らした。

カルカモ氏は、特に性教育に関するカリキュラムの最近の変更を受けて、学校と政府が問題の深刻化への対応に消極的になっていると指摘。「政治家たちは学校における包括的な性教育の縮小に躍起になり、その強化を忘れてしまった」と述べた。

今年5月、保守派が多数を占める議会で推進された法律に従い、教育省は「科学的、生物学的、倫理的原則」に基づくと称する新たな性教育ガイドラインを導入した。この新ガイドラインは性的権利や性的指向、性自認、そして平等といったテーマへの言及が欠落しているとして批判されている。批評家たちは、これらのテーマは性的虐待防止のために理解されなくてはならないと主張している。

男性性の問題か

専門家によると、こうした統計は地域社会における男性性の概念に根深い構造的問題があることを示しているという。

カルカモ氏によれば、地域社会特有の方針として男性は常に男性であることを証明しなければならないと教えられる。相手を支配下に置くことは証明の方法の一つと考えられており、これが暴行やレイプさえ容認しかねない風潮を生み出していると同氏は分析する。

児童・青年精神病理学の博士号を持つ心理療法士のジゼル・シルバ氏も同様の見解を示した。

「この状況は、全国民に影響を与えている。背景には暴力の文化があり、男性性の構築に問題がある」「男らしさの意味が、他者を服従させることになっている。そのようなシステムの中では他者の苦しみに対する共感が失われ、他者の身体が単なるモノとみなされるようになる」

今後の展開は

ペルーのケイコ・フジモリ大統領は、この事件を「極めて深刻」と表現し、「厳格かつ迅速な捜査」を要求。有罪が確定した者は「法の裁きを全面的に受けるべきだ」と主張した。

被害者少年の家族の弁護士はCNNに対し、少年司法制度の下で起訴される被告らについて、有罪となれば「6年から8年」の刑を言い渡される可能性があると述べた。

地元メディアに対し、拘束された少年の一人の父親は、容疑者として特定された人々の人生を台無しにしないようメディアに訴えた。

父親は生徒らについて、バスの中でふざけるうちに抑えが効かなくなってしまったとの見方を示しつつ、事件に責任のある者たちは「償う必要がある」と説明。被害者の主張は「全く正しい」と付け加えた。

ホセ・アントニオ・チャン教育相は現地紙の取材に答え、リセオ・ナバルでは過去2年間で生徒間の暴力事件が50件報告されていると明らかにした。そのうち12件は嫌がらせや不適切な接触、暴行などの性的不正行為の疑いがあると述べた。CNNはこれらの数字について教育省に問い合わせている。

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