トランプ氏、出生地主義標的の大統領令署名 「出産旅行」禁止へ

Kristina Cooke [ワシントン 6日 ロイター] - トランプ米大統領は6日、米国内で生まれた子どもに自動的に国籍を付与する「出生地主義」を標的とした2つの大統領令に署名し‌た。ホワイトハウスによると、出生地主義に基づく米国籍取得の資格がない⁠人の定義を拡大するほか、米国籍取得を目的とした「バースツーリズム(出産旅行)」を禁止する内容。 出生地主義の制限は、トランプ氏の移民取り締まり政策にお​ける最優先課題の一つだ。最高裁が6月、出生地主義の制限を目指した大統領令を違憲と判断したことを受け、トランプ氏は議会に対応を求めていたが、‌今回、政策方針を定めるものの法的拘束力はない大統領令の発出を選択した。 政権は、新たな大統領令は最高裁判断の範囲に該当しないと主張し、バースツーリズム目的で‌入国する人を含め、出生地主義に基づく‌国籍取得の資格がないと見なす対象を拡大できるとしている。​大統領令は、これらの区分は「最高裁が示した出生地主義の規則には該当しない」としている。 ホワイトハ‌ウスのミラー大統領次席補佐官は、大統領執務室での6日の署名式で「バースツーリズムの慣行は、この大統領令の署名をもって‌禁止される。つまり、世界中の誰も​この不正な目的でビザを取得することは今後一切許されない」と述べた。 出‌産や子どもの米国籍取得を明確な目的として渡米する外国人数に関する公式統計はない。移民研究センター⁠の20年時点の分析によると、16─17年の1年間に2万─2万5000人の女性が出産目的で米国に渡航したという。 25年の米国の出生数は360万人だった。 大統領令はまた、米国内の外国政府職員の子どもや、「敵性外国人」に分類される人の子どもの権利も制限する。 大統領令⁠は、議会が米領土での自動的な国籍付与を廃止する法案を成立​させた場合、同領土で生ま‌れた人にも影響を及ぼす可能性がある。 この新たな大統領令は、法廷で争われる可能性が高い。 トランプ氏は前回の試みが最高裁で6対3で違憲判断されたことについて、「出生地主義に関して最高裁で非常に残念⁠な判断があった。僅差だったが、非常に、非常に残念な判断だ」と述べた。 さらに「⁠人々はそれを軸にビジネスを構築している」とし、「本来あるべき姿ではない。恥ずべきことだ。彼らは金で入り込⁠んでおり、それを許すつもりはない」と語った。 出産目的の渡航を全面的に禁止する米国の法律はない。ただ、トランプ‌政権1期目の2020年に⁠施行された連邦規則では、新生児の米国籍取得を主目的として一時的な観光ビザやビ​ジネスビザを利用することが禁じられている。また、出産目的の渡航に関与した者は詐欺罪などで起訴される可能性がある。

ロイター
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