50代でiDeCoは遅くない!15年間で2000万円を目指すには?
これまで20~30代、アラフォー世代と、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)の世代別活用術について順番に考えてきました。今回は、アラフィフ、アラ還世代のiDeCo活用術についてお届けします。
アラフィフ世代はリタイアがより具体的なイメージとして迫り始めます。この世代は、65歳までは働くイメージができている一方で、「自分たちは70歳まで働くことになるのではないか」と感じ始めているのではないでしょうか。
一方で、老後の生活が気になり始める中、「ここまでサボってきた分、最後こそ一気に老後のために資産形成をしたい」と考える人もいると思います(個人差はありますが)。
そして、もう一つ上のアラ還世代は、一般的な定年退職年齢である60歳や、現在のリタイア年齢として想定される65歳が含まれます。iDeCoは65歳まで加入可能であり、会社は基本的に65歳まで働くことができます。60歳前半のおおむね8割は働いているとされており、アラ還世代はもはやリタイア世代ではないのです。
今回は、こうしたアラフィフ、アラ還世代のiDeCo活用について考えてみます。
iDeCoで老後の余裕づくりを
私は50代前半から定年直前の方向けの企業内セミナーでお話しすることが多いのですが、この世代は「老後のお金のことはもうどうしようもない…」という諦めムードがあります。そこで私がよく言うのは「老後準備のスタートに『もう遅い』はない!」ということです。
もし、リタイアまでに100万円の資産を上乗せすることができたとしたら、老後に100万円分の「できること」を増やせます。予算10万円の一泊旅行も、10カ所行くことができます。
若い時期からiDeCoをスタートした人に比べれば、積み上がる資産は小さいかもしれません。しかし、気にする必要はありません。「このまま、諦めて準備をしなかった老後」と、「ここからリタイアまで少しでも積み上げて迎える老後」とでは、大きな違いが生まれます。
50歳からのiDeCo加入でも、まったく問題ありません。現行制度では、会社員の場合、月2.0万円もしくは2.3万円が拠出限度額です。仮に50歳から65歳までの15年間、月2.0万円を拠出したとしましょう。年24万円×15年で357万円の老後資産確保につながります(月171円の事務手数料を控除。以下同じ)。
これに年4.0%の運用利回りを乗せると、資産は488万円の資産に育ちます。これなら、一泊二日の旅行10回どころか、もう少しできることが増えそうです。
そして、2027年1月より、iDeCoの拠出限度額が月々6.2万円まで拡大します(法律は2026年12月に切り替わり、実際の掛金拠出が2027年1月から対応する)。
仮に企業年金のない会社員の人が、50歳から65歳までの15年間、この上限額で拠出したとすると、年74.2万円の15年で1,113万円まで元本を積み増せます。年4.0%の運用利回りを乗せれば1,522万円となります。さらに、退職金・企業年金制度を加えれば、50歳スタートでも「老後に2,000万円」にたどりつけるわけです。
アラフィフのがんばりは効果も大きいものがあります。所得税・住民税の軽減メリットです。10年あるいは15年後に自分が使うお金を「iDeCo口座に入金する」というだけで、目の前の税負担を軽くできるわけです。アラフィフ、アラ還でも、iDeCo活用の余地が大きいことが分かります。
もちろん、限度額が上がったからといって上限まで出す必要はありません。月2.0万円のような金額でもいいのです。先ほど言ったように、50万円でも100万円でも、上乗せ資金があれば老後にできることは一気に増えます。自分の老後のための上積みはどこまでできるか、じっくり考えてみてください。
公的年金の繰り下げが前提だが、70歳までiDeCo積み立てが可能に
2027年の限度額引き上げに合わせて実施予定となっているのが、iDeCoへの積み立てが70歳まで可能になるという改正です。
また、これまでのiDeCoは、厚生年金保険料を納めている人や、国民年金の任意加入者(未納期間を埋めている人)しかiDeCoの加入ができませんでした。
今回の改正により、原則として誰でもiDeCoに加入できるようになります。特に、60代前半でのiDeCo活用の幅が大きく広がります。
65歳到達以降のiDeCo加入については、70歳まで延長されます。実施予定は2026年12月からとなっており、実際に掛金を振り込むようになるのは2027年1月からとなる見込みです。
ただし、成立した条文を読むと、老齢基礎年金分の繰り下げが、65歳以降もiDeCoに加入する要件としているようです。「公的年金を受け取りながら、iDeCoに積み立てをして老後資金を増やす」というのは、原則として認められないということになります。
他方、65歳から厚生年金は受け取りつつ、iDeCoの積み立てをすることはできるように理解できます。老齢厚生年金はもらい、老齢基礎年金は繰り下げるような、それぞれ別にもらうパターンは今までマニアックな選択肢でしたが、老齢基礎年金は受け取らずに、以下のような活用法が考えられそうです。
- 厚生年金分は65歳からもらう
- 仕事は働いている
- iDeCoに65歳から70歳まで積み立てる
具体的な取り扱いについては、まだ政省令が出て確定していないので、最終的には条件が変更される可能性もあります(原則は法律に定めた通りになりますが)。
60代の雇用条件が今、一気に改善し始めています。特に60代前半の待遇が改善し、その流れで60代後半でも働ける会社が増え始めています。これは人材不足の影響が大きいため、今後も進展が期待できます。
もし、60代の雇用条件がよく、iDeCoへの拠出が継続可能であったら、積み立ての継続を検討してみてください。こちらも限度額の上限は気にせず、できる範囲で積み上げていくといいでしょう。退職所得控除の計算に用いる年数を延ばす効果も期待できます。
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