自公議員団と李強首相、日中関係深化で一致…石破首相に向け「都合のいい時に訪中を」の呼びかけも
【北京=鷹尾洋樹】自民党の森山、公明党の西田両幹事長ら両党の議員団は15日、北京市内で中国の 李強(リーチャン) 首相と約1時間会談し、要人を含む日中間の人的交流や経済交流を拡大させ、両国関係を深化させることで一致した。
中国の李強首相(右端)と会談する(左から)公明党の西田幹事長と自民党の森山幹事長(15日、北京で)=代表撮影議員団は、 習近平(シージンピン) 国家主席に宛てた石破首相の親書を李氏に手渡した。出席者によると、石破首相の訪中について、李氏から「都合のいい時に訪中していただきたい」との呼びかけがあったという。
森山氏は会談で、日本産の水産物や牛肉などの輸入規制の撤廃に関し、「早期に結果が出ることを期待している」と要請。東シナ海などでの中国の威圧的な行動や邦人拘束問題などの懸案事項でも対応を求めた。北朝鮮による拉致問題や核・ミサイル開発についても意見を交わした。西田氏は李氏の早期訪日を要請し、李氏も意欲を示した。
森山氏は会談後、記者団に「予定の時間を大幅に超過して、率直な議論ができた」と振り返った。議員団は、2018年10月以来の開催となった中国共産党幹部との「日中与党交流協議会」に出席するため13日から訪中し、15日夜に帰国した。
自民党の森山、公明党の西田両幹事長らと中国の 李強(リーチャン) 首相との会談要旨は次の通り。
【 日中関係 】
3氏 要人を含む日中間の人的交流や経済交流の重要性を確認。両国関係を深化させることで一致。
【 要人往来 】
西田氏 王毅(ワンイー) 外相の訪日と 李強(リーチャン) 首相の早期訪日を要請。
李氏 石破首相の「都合のいい時」の訪中を呼びかけ。
【 輸入規制 】
森山氏 日本産水産物の輸入規制や牛肉の輸入再開などについて早期に結果が出ることを期待。
【 地域情勢 】
森山氏 東シナ海で中国が威圧的な行動を続けていることについて懸念を表明。
【 北朝鮮 】
森山氏 拉致問題や核・ミサイル開発は日本にとって大変な課題と伝達。