山本由伸が圧巻の奪三振ショー「手応えの感じられるピッチングが出来た」 5回1失点7Kで最速156キロの好投 開幕前最終登板で快投
◆オープン戦 ドジャース―ダイヤモンドバックス(10日、米アリゾナ州グレンデール=キャメルバックランチ)
ドジャース・山本由伸投手(26)が10日(日本時間11日)、大谷翔平投手(30)も「1番・指名打者」でスタメン出場したオープン戦の本拠地・ダイヤモンドバックス戦に先発し、5回で75球を投げて4安打1失点、7奪三振で降板した。山本は「しっかり強いボールを投げられていましたし、(開幕前)最終登板でしっかり手応えの感じられるピッチングが出来たと思います」と振り返った。
試合前のブルペンでの投球練習では、何度も投げ込んだボールにうなずいていた山本。初回先頭のキャロルには、カウント1ボール、2ストライクから外角低めのカットボールで空振り三振を奪った。キャロルのバットが手から飛び出て、ネットに突き刺さる珍しいシーンとなり、球場は騒然となった。続くトーマスは遊ゴロ、モレノからも空振り三振。初回は3者凡退の好発進で、最速は96・9マイル(約155・9キロ)だった。
大谷の二塁打を起点に2点のリードをもらって2回のマウンドに上がった右腕。先頭のスミスに右前安打を浴びると、続くグルーバーにも四球を与え無死一塁になると、2つのゴロで2死一、三塁からこの試合で初めて投げた外角低めのスライダーで見逃し三振を奪って無失点で切り抜けた。3回は2つの三振を奪うなど3者凡退。97・0マイル(約156・1キロ)を計測するなど力強いボールを投げ込んだ。4回は先頭のモレノに中前安打。暴投などもあって1死二、三塁から内野安打で1点を失ったが、追加点は与えなかった。5回は三者凡退で抑えた。
18日に東京ドームで行われるカブスとの開幕戦でメジャーでは初の開幕投手を務めることが内定している山本。この日が開幕前の最終登板となる。オープン戦4試合目で最多となる5イニングの登板予定。初の大役へ向けて弾みをつけたいマウンドだ。
山本はこれがオープン戦4試合目の登板。初登板だった2月20日(同21日)の本拠地・カブス戦では2回途中無失点の好発進を切ったが、2月26日(同27日)、敵地・ブルワーズ戦では3回途中3失点で、4日(同5日)の本拠地・レッズ戦も4回2失点と課題を残した。前回登板のレッズ戦は初回に2点を失うも2~4回は無失点で抑え、「2回、3回、4回と少しずつ調子を上げられてテンポよく投げられたのでよかったと思います」と手応えも口にしていた。
メジャー1年目だった昨季は、左肩痛による約3か月の離脱がありながら、18登板で7勝2敗、防御率3・00の成績を残し、ポストシーズンでは先発の軸になってワールドシリーズ制覇に大きく貢献した。今季は昨季の開幕投手・グラスノー、新加入でサイ・ヤング賞2度の実績があるスネルらを差し置いて開幕戦先発がキャンプ序盤に早々に内定。メジャー2年目にして大きな期待を背負っている。
◆山本のオープン戦全登板(現地時間)
▽2月20日カブス戦 1回2/3 27球 3安打無失点 2奪三振 最速96・6マイル(約155・5キロ)
▽同26日ブルワーズ戦 2回2/3 54球 4安打3失点 2奪三振 最速96マイル(約155キロ)
▽3月4日レッズ戦 4回 47球 4安打2失点 3奪三振 最速96・9マイル(約155・9キロ)
▽同10日ダイヤモンドバックス戦 5回 75球 4安打1失点 7奪三振 最速97・0マイル(約156・1キロ)