【速報】運転中にてんかん発作で車暴走 当時22歳女性を死亡させた危険運転致死傷罪問われた女の裁判 検察側「懲役8年」求刑 弁護側“意識障害は狭心症の可能性・被告にてんかんという認識なかった”無罪主張
【速報】運転中にてんかん発作で車暴走 当時22歳女性を死亡させた危険運転致死傷罪問われた女の裁判 検察側「懲役8年」求刑 弁護側“意識障害は狭心症の可能性・被告にてんかんという認識なかった”無罪主張09月01日 18:38
和歌山市で、持病のてんかんによる発作で車を暴走させ、当時22歳だった女性を死亡・ほかに2人にけがをさせた「危険運転致死傷」の罪に問われている女の裁判で、検察側は「懲役8年」を求刑しました。 女はこれまでの裁判で「てんかんの発作が起きたわけではない」などと起訴内容を否認して、無罪を主張。 きょう=9月1日の裁判でも、弁護側は「被告が意識を失ったのは、狭心症による可能性があるほか、脳腫瘍の手術の影響から理解力が低下し、自身がてんかんであるという認識がなかった」などとして、改めて無罪を主張しました。 ■“危険運転”問われた西馬被告は無罪主張 西馬淳子被告(56)は2021年7月、持病のてんかんによる発作で意識を失うおそれがありながら車を運転し、ミニバイクに乗ってアルバイトに向かう途中だった竹田汐里さん(当時22歳)を死亡させるなどした、危険運転致死傷の罪に問われています。 ことし6月1日の初公判で、西馬被告は「事故を起こしたことは間違いありません。てんかんの発作が起きたわけではないです。自分はてんかんではないと思っていました。運転中も意識障害が起こっているとは思っていませんでした」と述べ、事故を起こしたことについて認めた一方、起訴内容を否認し、無罪を主張しました。 また弁護側は「心疾患が原因でてんかんではない。てんかんだったとしても認識していなかった被告は予見できなかったため、過失運転致死傷罪も成立しない。よって無罪です」と主張していました。 ■検察側「夫とのLINEのやり取りからてんかんと認識」など指摘
裁判では、暴走につながる意識障害が「てんかんによるものか」ということや、「被告が自身がてんかんであると認識していたか」などが争点となっています。 きょう=9月1日の裁判で検察側は、まず前提条件として「ドライブレコーダーに残った、助手席の同乗者のやり取りで事故後に『てんかんよ』などと発言した」ことや、「カルテなどから病歴として、脳腫瘍の手術を受けた後、けいれん発作を起こし、抗てんかん薬の処方を受け、その後も複数回てんかんの発作が起きていた」ことなどを指摘。 その上で、裁判で証人の医師たちがドライブレコーダーの記録などから、その様子を「てんかんのほかには思いつかない」「狭心症の症状とは考えにくい」などと証言したほか、西馬被告が夫とLINEのやり取りで「てんかんの薬飲んだ?」と聞かれ、「飲んだよ」と返信しているなど、てんかんであることを認識していたと主張しました。 そして「事件は高速度での多重事故で、危険性が高く、1人が死亡し、2名がけがをしたという結果は重大」などとして懲役8年を求刑しました。 なお、検察側は死亡した竹田汐里さんについて、「平穏な日常を過ごす中で、突然、被告の愚行によって、可能性に満ちていた未来を奪われ、最愛の家族に別れを告げることもできないまま、人生を強制的に終えざるを得なかったのであって、その無念は察するに余りある」と述べました。 さらに父・正義さんの意見陳述について「最愛の家族を突然奪われ、癒えることがない深い悲しみや反省しているとは思えない被告への憤りなどを吐露された。遺族の処罰感情は峻烈であって、量刑上十分に考慮されるべき事情」と指摘しています。 ■弁護側「被告は自身がてんかんという認識なかった」など主張 一方、弁護側は「証人の医師は『てんかん以外はありえない』とは言っていない」として、「意識を失ったのは狭心症の可能性が排除できない」と主張。 このほか「抗てんかん薬はてんかんと診断されずに、発作を起こさないための薬として処方されていた」「脳腫瘍の手術によって理解力の低下が生じていた」などとして被告が自身がてんかんであるという認識がなかったとも主張しました。 また事件以前には一度も運転中に意識を失ったことはなかったことなどから、意識を失うことを予見できなかったとも述べ、改めて無罪であると主張しました。 ■逮捕後一度は不起訴も 遺族の検察審査会への申し立て受け再捜査経て起訴 西馬被告は事故後、「意識を失うおそれがある状態で運転した危険運転致死の疑い」で警察に逮捕されたものの、「てんかんの発作が起きたわけではない」と一貫して容疑を否認。 嫌疑不十分で一度は不起訴になりました。 しかし、竹田さんの遺族が検察審査会に申し立て、「不起訴不当」と議決され、検察の再捜査を経て起訴されていました。 裁判を前に竹田さんの父・正義さんは「娘はなんで死んだのか。事実を重い現実として受け止めて、一生背負っていってもらいたい。事故の直前彼氏もできて本当に未来が明るかった。娘たちの人生を祝福したかった。それが当たり前だと思っていたから」と語っていました。- この記事をシェアする