Snow Man向井康二「泣きそうやった」 黄色い光で満ちた東京ドーム公演

「Snow Man Dome Tour 2024 RAYS」本編の最後は、来年1月22日発売のベストアルバム「THE BEST 2020 – 2025」に収録される「Dear,」。その歌詞と歌声には、ファンに向けた「ありがとう」「感謝しているよ」が詰まっていた (撮影 岡田晃奈) この記事の写真をすべて見る

「ちょっと泣きそうやったもん」

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 目元をうるうるとさせる向井康二に応えるように、東京ドームのステージに立った岩本照が、泣き笑いのような笑顔を見せた。

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 12月15日、岩本照、深澤辰哉、ラウール、渡辺翔太、向井康二、阿部亮平、目黒蓮、宮舘涼太、佐久間大介の「9人揃って」の、Snow Man初の5大ドームツアー「Snow Man Dome Tour 2024 RAYS」の東京公演が、東京ドームで初日を迎えた(本記事はネタバレを含みます)。

 発売わずか3日でミリオンセールスを突破した4th ALBUM「RAYS」を引っ提げての、9つのメンバーカラーの光線(RAYS)が会場を埋め尽くす今回のドームツアー。

 東京初日公演中盤のMCで、阿部亮平が「みんな、たぶん言いたいことあるんじゃない?」と会場に問いかける。すぐさま深澤辰哉が、「岩本さん、おかえり、っていうことで」と続けると、会場が大きな拍手で包まれた。

 先月末に、「鼻に腫瘍があることがわかり」「早急に切除」したことを報告、音楽番組出演と11月30日・12月1日に行われた福岡ドーム公演を「お休み」していた岩本だが、この東京公演から出演を再開。自己紹介ラップ「Nine Snow Flash」以外のパフォーマンス中はずっと着用していた、スパンコールの散りばめられた黒マスクをMCではずし、改めて元気な顔を見せた。

 阿部が、「ちょっとさ、これ、みんなでせーので言お! おかえりー!って」と提案すると、向井が「照兄(てるにい)は、照(ひかる)おかえり?」と応じ、阿部が「ひかるおかえりー、って言おうか、みんなで」と会場を見渡す。深澤の「せーの!」の掛け声に、ドーム全体が「ひかる、おかえりー!」の声と、岩本のメンバーカラーである黄色一色のペンライトの光で満ちた。

 その光景に岩本が、両頬を押さえながら「ただいま」と泣き笑いのような、だがキラキラと光るような笑顔を見せる。すかさず深澤と向井が「もちろん大丈夫なんだけど、いまちょっと」「遠慮なく笑えないんだよね?」「まだちょっとつっぱり気味なんだよね」とフォロー。「まだマックスまではいってない」「順調なんだけど」と説明の言葉を添える岩本を気遣うように、向井が会場に「だからごめんね。今日おれ、あんまり笑いにならへんからよろしく」と言えば、深澤「いやいや、康二、いつもいつも!」、向井「ええ!」、深澤「いつもいつも!」というツッコミを繰り広げて、笑いを誘う。


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東京公演初日、「Cry out」でその盛り上がりはクライマックスに。左から、阿部亮平、向井康二、目黒蓮、佐久間大介、深澤辰哉、渡辺翔太、この公演から復帰した岩本照、宮舘涼太、ラウール (撮影 岡田晃奈)

 が、ふと真面目な顔になった向井が、「マジでさ、俺、前半、照兄と向かい合わせのシーンが多いからさ、ちょっと泣きそうやったもん。照兄おる!って」とやや目元をうるませながら明かすと、再びちょっと泣き笑いのような顔になった岩本。

「不思議な感じなの。『照、見てるー?』っていう配信見てたから、今日はこっちにいるっていう」と、自身が休んだ福岡公演でおこなわれた、公式YouTubeチャンネルでの生配信に触れ、その気持ちを明かした。

 深澤が「どう? ステージ立ってみて」と、宮舘涼太が思わず「プロデューサー?」とツッコんでしまうような質問を投げかけると、「Snow Manのファンってあったかいなあって」と笑みを見せる岩本。すると深澤がなぜか自慢げに「あー、あのね、ほんと、そうなのよ。うちのコたちみんなあったかいのよ」と返し、阿部が「みんな(ペンライト)黄色にしてくれてね」と言葉を添える。“うちのコ”と呼ばれたファンたちは幸せそうな笑みを漏らし、あたたかい声が再びドームを包んだ。

 向井は終盤の盛り上がり曲「Cry out」でも、昨年のドームツアーから岩本の“お約束”となりつつある、“黒タンクトップを破って上裸になり、筋肉美を見せつける”パフォーマンスを真似て、岩本への愛を爆発させる。

 岩本不在の福岡公演ではそのお腹に「照」と描いて“代役”を務めようとしたというが、東京公演では、上裸になってから岩本の隣に並んで同じポーズを取り、岩本がツアーに帰ってきた喜びを文字通り全身で表現して、岩本と会場を笑わせ、湧かせていた。

 そして本編も残すところあとわずかとなったとき、マイクを握った岩本が「みんなのおかげで9人揃って東京に返ってくることができました!」と改めて報告。

「これも自分たちのことのように盛り上げてくれて、たくさん愛をくれているみんなのおかげ」という言葉に続いたラスト1曲は、「Dear,」。

「君が僕を見つけてくれたから」「このステージに立てているよ」「いつもこれからも心からありがとう」――このドームツアーで初披露され、来年1月22日発売のベストアルバム「THE BEST 2020 – 2025」に収録される楽曲には、Snow Man9人からファンへのメッセージとしか思えない言葉の数々が紡がれていた。


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Snow Man
2024/12/16/ 22:15
哀愁漂うスパニッシュギターの音色が美しい、4thアルバム「RAYS」収録曲「リンディーララ」では、赤みを帯びた光に包まれるなか、切なさと艶のあふれる世界を歌と踊りで表現して魅了した (撮影 岡田晃奈)

 前述のMC中には、公式YouTubeで世界に向けた生配信もおこなった。

 目黒蓮の主演映画「劇場版 トリリオンゲーム」(来年2月14日公開)の主題歌で、ベストアルバムに収録される新曲「SBY」を初披露。目黒が「僕たちにとって本当に大切な一曲です」と紹介した、「いつでも僕はStand By You」と歌い上げるしっとりとしたミディアムバラードを、キレのあるダンスで魅了し、50万人超が同時接続で視聴した。そのアーカイブ動画は翌16日14時現在で、すでに視聴回数200万回を突破している人気ぶりだ。

 その公式YouTubeチャンネルでは、今年も12月31日に生配信「Snow Man Special Live~みんなと楽しむ大晦日!2024 - 2025~」が予定されている。昨年の同配信では、同時接続133万人超という大記録を達成し、ファン数と知名度をまた大幅に高めたSnow Man。今年の生配信と、来月発売のベストアルバムでは、どんな記録を更新して“初”を見せてくるのか、楽しみだ。

 来年1月6日発売の「AERA」2025年1月13日号には、この東京ドーム公演のレポートが、本記事とは異なる写真とともに掲載される。

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