日経平均は3日ぶり反発、米半導体株高を好感 一時1000円近く上昇
1月7日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比776円25銭高の4万0083円30銭と3日ぶりに反発して取引を終えた。東証で12月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 7日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比776円25銭高の4万0083円30銭と3日ぶりに反発して取引を終えた。米国市場で半導体株高となった流れを引き継ぎ、国内関連株の上昇が指数の押し上げに寄与した。一時1000円近く上昇し、大納会と大発会の続落分を取り戻した。一方、東証プライム市場の値上がり銘柄数は5割にとどまり、全面高とはならなかった。
日経平均は277円高で寄り付いた。米マイクロソフト(MSFT.O), opens new tabによる人工知能(AI)に対応するデータセンターの建設計画や台湾の鴻海精密工業(2317.TW), opens new tabの好決算を背景に米国市場で半導体株が上昇し、国内関連株でも好感した買いが先行した。
その後も日経平均は上値を徐々に伸ばし、午前中に一時981円高の4万0288円80銭に上昇した。米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabのCEOが日本時間の正午ごろにハイテク見本市「CES」で講演することを見越した買いが断続的に入った。
物色面では、銀行株もしっかり。ドル/円が一時158円台に上昇する中、市場では「円安が進むと日銀による早期の追加利上げへの思惑も入りやすい」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との声が聞かれた。
一方、後場に日経平均は伸び悩んだ。4万円の大台を回復したことで利益確定売りが上値を抑制した。市場では「短期的に上昇モメンタムが続く可能性はあるが、週末が近づくにつれて上値は重くなってくるだろう」(しんきんAMの藤原氏)との慎重な見方もあった。週末には米雇用統計の発表を控えている。
TOPIXは1.1%高の2786.57ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比1.1%高の1434.17ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆9382億5900万円だった。東証33業種では、値上がりは電気機器やサービス、銀行など19業種、値下がりは海運や鉄鋼、電気・ガスなど14業種だった。
東京エレクトロン(8035.T), opens new tabが11%高と大幅高。アドバンテスト(6857.T), opens new tabも堅調となり2銘柄で日経平均を約380円押し上げた。トヨタ自動車(7203.T), opens new tabは、エヌビディアのチップと自動車向け基本ソフトを採用することが伝わり、後場に急伸する場面があった。
日本製鉄(5401.T), opens new tabはさえなかった。トランプ次期米大統領がUSスチールの買収に否定的な見解を示したことが嫌気された。新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.98%高の640.94ポイントと、3日ぶりに反発した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが815銘柄(49%)、値下がりは761銘柄(46%)、変わらずは68銘柄(4%)だった。
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