新加入で堅守支える町田DF岡村大八、連続完封に手応えも「1-0のゲーム内容ではなかった」

[3.15 J1第6節 町田 1-0 新潟 Gスタ]

 開幕3戦で1勝2敗と出遅れていた昨季3位のFC町田ゼルビアが、今季初の2試合連続クリーンシートで3連勝を果たした。それでも今季新加入で安定感あるパフォーマンスを続けるDF岡村大八は試合後、「無失点で終えられたこと、3連勝できたところはすごく良かったけど、1-0のゲームの内容ではなかったと思う」と早くも攻撃面の改善点に目を向けていた。

 対戦相手の新潟はこの日、町田対策の3バック布陣を敷いてきたが、町田は序盤から“らしい”ハイプレスで圧倒。「3バックのチームとは今までもやっていたので、ミラーゲームになるのは分かっていたし、目の前の相手に負けなければいいと話していた」(岡村)。敵陣のマンツーマンで次々にミスを誘い、ビッグチャンスを何度も作ると、前半25分にFW西村拓真の先制ゴールが決まった。 「相手のビルドアップ以上にハイプレスをかけてうまくハメるシーンが局所的に見られたと思うし、それは彼らのビルドアップ能力より、自分たちのプレスの能力が良かったということ。理想的な前半だった。相手選手たちも前に蹴ろうと言っていたし、嫌がるくらいの強度を見せられたのは非常に良かった」(岡村)

 前からのプレッシングをかければ、守備陣はカバーリング要員を余らせない1対1の対応を強いられることになるものの、この日は3バックの対応も圧巻の出来。相手が4バックに変えてきた後半17分にはFW矢村健に背後に抜け出される場面もあったが、岡村が冷静にシュートコースに立ちはだかり、枠を外させていた。

「常に喋りながらやっているので、連係もできているし、チャレンジアンドカバーもしっかりできている。そういったところが非常に良かった。町田のディフェンス陣は個の能力も高いので、そういった能力のところも非常に助かっている」  そう守備面には手応えを口にした岡村だったが、攻撃面に目を向けると、改善点の指摘も忘れなかった。 「もっともっと点を取れるチャンスがあったし、そういったところで点を取って、もっと楽なゲーム運びをするところがこれからの課題」。攻撃ではこの日、今季重点的に取り組んでいるボール保持で安定感を見せていたが、その内容にも満足はしていないようだ。 「相手が前から来ないのであればしっかりボールを握って背後を取っていくところはできていると思う。それは引き続きやっていければ。ただ、左に行って右に行って左に行ってずらしてというのがまだ見られないので、そういったところはこれからの課題。ボールが左に行ったら(右ウイングバックの林)幸多郎がもう前に行ってしまうというシーンが多々見られたので、左から右に行って、右から左に行って相手をずらして、ずれたところの背後を取っていくところをもっとできたらなおいいと思う」(岡村)

 黒田剛監督が複数のリーダー台頭を求めて臨む今シーズン。守備陣にはDF昌子源、DF中山雄太、GK谷晃生ら国際経験豊富な選手たちが並んでいる中、新加入ながら彼らに張り合う存在感を放ち続けている岡村もすでにリーダーとしての風格を漂わせている。

(取材・文 竹内達也)★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!●2025シーズンJリーグ特集

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