日本アカデミー賞に『あぶない刑事』タカ&ユージ登場で大歓声!「帰ってきちゃいました」:第48回日本アカデミー賞|シネマトゥデイ

第48回日本アカデミー賞授賞式に出席した『帰ってきた あぶない刑事』の舘ひろしと柴田恭兵 - (C)日本アカデミー賞教会

 第48回日本アカデミー賞授賞式が14日、グランドプリンスホテル新高輪で行われ、話題賞(作品部門)を受賞した映画『帰ってきた あぶない刑事』の舘ひろし(74)と柴田恭兵(73)が登壇した。

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 劇中のタカ&ユージそのままにサングラスをかけてレッドカーペットを歩いた舘と柴田には、一際大きな歓声が。時折銃を構えるしぐさをするなど、さすがの存在感で会場を魅了した。

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 話題賞のプレゼンターを務めた俳優・山田裕貴(昨年の話題賞・俳優部門の受賞者)は大先輩の舘と柴田を前に緊張しながら、「先ほど失礼ながら年齢を調べさせていただきましたら、70歳を超えていらっしゃる……。それでいてあんなに軽妙なアクションをされ、バイクにまたがりショットガンをぶっ放されている。僕もそのような長く輝ける俳優になりたいとお二人を見て思いました。本当におめでとうございます」と祝福し、「お二人と共演できるように僕も頑張りたいです」と意気込んだ。

 舘は「8年前に『さらば あぶない刑事』という作品でタカとユージはリタイアをしまして、ニュージーランドに行ったんですけど、それで終わるつもりが、帰ってきちゃって。詐欺のような形でこんな賞をもらって申し訳ないなという気持ちでいっぱいです。どうもありがとうございました」とユーモラスにスピーチ。

 柴田は「会場に来たら先輩の役者さんが里見浩太朗さんと草笛光子さんお二人しかおらず、自分も年を取ったなと思いました」と笑いを取りつつ、「『あぶない刑事』が始まって40年くらいたちます。ずっと応援してくれる人たちがいました。正直、今回8本目の映画を撮ると言われた時に、僕びっくりしたんです。これまで7本も撮らせてもらってきたのか、と正直思ったんです」と打ち明ける。

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 だからこそ、今回の『帰ってきた あぶない刑事』はそんなファンにささげる映画にしたかったと柴田は言う。「8本目は絶対にファンの皆さんに喜んでもらえるような、楽しくて、おしゃれで、かっこよくて、ダンディーな映画にしたかった。娘風な太鳳さん(土屋太鳳)が登場して、とってもすてきな作品になって、大勢の人が、あぶ刑事ファンが、何度も何度も映画館に足を運んでくれました。そのおかげの話題賞だと思っております。本当にありがとうございました」とファンへの感謝を口にしていた。(編集部・市川遥)

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最優秀作品賞に輝いた『侍タイムスリッパー』安田淳一監督、主演・山口馬木也ら - (C)日本アカデミー賞協会

 第48回日本アカデミー賞の授賞式が14日、グランドプリンスホテル新高輪で行われ、わずか1館のスタートから口コミで大ヒットとなったインディーズ映画『侍タイムスリッパー』が最優秀作品賞を受賞した。

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 『侍タイムスリッパー』は、落雷に打たれて現代の時代劇撮影所にタイムスリップした会津藩士(山口馬木也)が、剣の腕を生かして斬られ役で生計を立てるさまを笑いあり涙ありで描くSF時代劇。2024年8月17日に池袋シネマ・ロサで公開されたのち口コミで話題を呼び、9月13日より大手シネコンでも上映開始となり300館以上に上映規模が拡大。公開から約7か月経った今も一部の劇場で上映が続いている。2024年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされるなど社会現象となり、新藤兼人賞で銀賞受賞、日刊スポーツ映画大賞では三冠(作品賞、監督賞、主演男優賞)を達成した。

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 ステージに上がり、ブロンズを受け取った安田淳一監督は「本当に驚いております。いろんな方にしゃべってもらいたいので僕は少しだけ……」と語り出すと、声を詰まらせ涙ながらに「最後まで物事をあきらめずにやることを教えてくれた昨年死んだ父と、そして頑張っていれば誰かがどこかで見てくれているといつもおっしゃっていた福本清三さんに見せてあげたいです。本当にどうもありがとうございました」と自身の父、そして「日本一の斬られ役」として知られた福本清三さんの名をあげ、受賞に感謝。

 劇中、助監督を演じた沙倉ゆうのも「『侍タイムスリッパー』を最優秀作品賞に選んでいただきまして本当にありがとうございます。たくさんの方に助けてもらってたくさんの皆さんの想いが詰まったこの作品を皆さんと一緒に作り上げることが出来たのが、本当にうれしくて幸せです。みんなといっしょにできたのが最高に幸せでした。ありがとうございます!」と感極まる。

 そして、幕末からタイムスリップした主人公・高坂新左衛門を演じた山口は「心臓が飛び出るかと思いました」と驚きを口にし、「この映画はインディーズ映画でたった一館から上映されました。本当に最初は小さな小さな光でした。それを多くの方が手を貸してくださり、そしてお客様のおかげでこんなにきらきらした場所に立てております。この映画、何度も足を運んでくださったお客様がいまして、その方に聞いたら映画館にキャラクターたちに会いに来るような気分で何回もくるんだとおっしゃっていました。こんなにうれしいことはありません。この映画が与えてくれたすべてのことが折に触れ今後自分のかえる場所になると思います。そのきっかけを与えてくれた安田監督、本当にありがとうございます。そして応援してくださった皆様、本当にありがとうございました」と頭を下げた。

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 同作は編集賞(安田淳一)も受賞。最多受賞は『キングダム 大将軍の帰還』で、最優秀助演男優賞(大沢たかお)、最優秀撮影賞(佐光朗)、最優秀照明賞(加瀬弘行)、最優秀録音賞(横野一氏工)の4部門で受賞。次点が『正体』で最優秀監督賞(藤井道人)、最優秀主演男優賞(横浜流星)、最優秀助演女優賞(吉岡里帆)の3部門受賞だった。

 なお、今年より特別賞の新賞として「主題歌賞」を設立。その年の最も印象に残る主題歌を担当したアーティストを表彰するもので、初の受賞者が Mrs. GREEN APPLE「Dear」(映画『ディア・ファミリー』)に決定したことが10日に発表されている。

 主な受賞結果は以下の通り。(編集部・石井百合子)

■最優秀作品賞(各項五十音順 アルファベット順一部除く) 『侍タイムスリッパー』

■最優秀アニメーション作品賞 『ルックバック

■最優秀監督賞 藤井道人『正体』

■最優秀脚本賞 野木亜紀子『ラストマイル

■最優秀主演男優賞 横浜流星『正体』

■最優秀主演女優賞 河合優実『あんのこと

■最優秀助演男優賞 大沢たかお『キングダム 大将軍の帰還』

■最優秀助演女優賞 吉岡里帆『正体』

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■最優秀撮影賞 佐光朗『キングダム 大将軍の帰還』

■最優秀照明賞 ※撮影賞に準ずる 加瀬弘行『キングダム 大将軍の帰還』

■最優秀音楽賞 世武裕子『カラオケ行こ!

■最優秀美術賞 三浦真澄『はたらく細胞

■最優秀録音賞 横野一氏工『キングダム 大将軍の帰還』

■最優秀編集賞 安田淳一『侍タイムスリッパー』

■最優秀外国作品賞 『オッペンハイマー

■新人俳優賞 齋藤飛鳥『【推しの子】-The Final Act-』 渋谷凪咲『あのコはだぁれ?』 山田杏奈『ゴールデンカムイ』『正体』 赤楚衛二『六人の嘘つきな大学生』『もしも徳川家康が総理大臣になったら』 板垣李光人『八犬伝』『はたらく細胞』『陰陽師0』 越山敬達『ぼくのお日さま』 齋藤潤『カラオケ行こ!』

森本慎太郎『正体』

■話題賞 作品部門:『帰ってきた あぶない刑事』 俳優部門:森本慎太郎

(※新人俳優賞、話題賞は最多受賞数に含まず)

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歌唱も披露 主題歌賞を披露したMrs. GREEN APPLEの大森元貴 - (c)日本アカデミー賞協会

 第48回日本アカデミー賞授賞式が14日、グランドプリンスホテル新高輪で行われ、新たに設立された主題歌賞を受賞したMrs. GREEN APPLEが映画『ディア・ファミリー』の主題歌「Dear」をパフォーマンスした。

【フォトギャラリー】Mrs. GREEN APPLE3人揃ってレッドカーペット闊歩!

 主題歌賞は、2024年対象作品の中で映画に顕著な貢献をしたアーティストに贈られるもの。心臓の機能をサポートする医療器具・IABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルを開発した筒井宣政氏の実録ドラマである『ディア・ファミリー』の主題歌「Dear」は、ボーカル/ギターの大森元貴が、事前に作品の資料や映像を見て得たエネルギーや生きる活力を込めて書き下ろした楽曲だ。

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 バンドを代表してマイクの前に立った大森は「この度はこのような素晴らしい賞を頂けたこと大変光栄に思っております。そして同時に、とても身の引き締まる思いです。たくさんの方々の協力の下、丹精込めて作り上げられた映画の決して邪魔はしてはいけない、この映画に関わったすべての方々に最大のラブレターを送るつもりで精いっぱい真心を込めて作らせていただきました」と真摯にコメント。

 「『ディア・ファミリー』という映画は実話を基にした作品でありまして、ご家族の方々、そして大泉洋さんをはじめとする素晴らしいキャストの皆さま、心を込めて支えてくださったスタッフの皆さまがいてこそ、愛情たっぷりに仕上がった作品だと感じています。わたしたちにとってもこの映画は本当に大切で、とても大好きな映画です」と思い入れの深さを明かす。

 「あらためて今回はこのような素晴らしい賞、自分たちの糧となる、今後の自信となる賞を頂けて、心より感謝申し上げます。今後もまず自分たちが素晴らしいと胸を張って言える作品を作っていきたいと思っています。精進していきます。本日は誠にありがとうございました」とスピーチを締めくくり、拍手を浴びた。(編集部・市川遥)

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