【梨田昌孝】雨の中の試合で明暗分けた守備 阪神中野拓夢の好プレーが傾き掛けた“流れ”渡さず

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<阪神6-4広島>◇5日◇甲子園

雨が降り注いだ天候不順の中でプレーボールがかかった一戦は、阪神、広島の両チームとも雨が気になって仕方がなかったことだろう。いつまた降ってくるかわからない雨に、先に、先にリードしておきたかったはずだ。

阪神先発・村上が4回1死、5番小園に左前打、続く野間に制球力に定評のある右腕が珍しくストレートの四球を許したのは、これも雨の影響だろう。そして7番佐藤啓の投ゴロを併殺狙いの二塁に送球がそれて満塁になった(記録は村上の失策)。

この時点でスコアは1-1だから、ここで一打を浴びれば、阪神はたちまち劣勢に回っていた。だがこのピンチに決めたセカンド中野の好守が大きかった。8番床田の二ゴロを逆シングルで捕球してゲッツーを成立させた。

阪神対広島 4回表広島1死満塁、中野拓夢は床田寛樹を二塁ゴロ併殺打に仕留める(撮影・宮崎幸一)

床田の打球は速くはなかったが、ぬかるんだ地面を転がって、ひょっとしたら二遊間を抜けそうな当たりだった。前進守備の中野はそれを処理すると、ジャンプするような姿勢で正確な本塁送球で封殺、坂本が一塁に転送で併殺をとることができた。

阪神対広島 4回表広島1死満塁、中野拓夢は床田寛樹を二塁ゴロを本塁送球し、坂本誠志郎との連係で併殺に仕留める(撮影・宮崎幸一)
阪神対広島 4回表広島1死満塁、村上頌樹(左)は好守でピンチを救った中野拓夢を迎える(撮影・宮崎幸一)

中野のファインプレーは広島に傾き掛けた勝負の“流れ”を渡さなかった。逆に同点の5回1死一、二塁、4番佐藤の打球は一、二塁間を抜いた。雨でスリップしたかもしれないが、広島野間が後逸し、長躯ホームインで3点を加点したのはダメージを与えた。

阪神対広島 5回裏阪神1死一、二塁、佐藤輝明の右前打を後逸した野間峻祥(撮影・前田充)
阪神対広島 5回裏阪神1死一、二塁、安打を放った佐藤輝明は野間峻祥のダブルエラーで一気に生還する(撮影・上田博志)

阪神は勝つには勝ったが、熊谷、坂本のバント失敗は反省点だった。7日から巨人、ヤクルトの上位チームとの6連戦は大事になってくる。前から言ってるように、戦力的には阪神が上回る。カードの“頭”をとって弾みをつけたい。(日刊スポーツ評論家)

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