CoinDesk JAPAN(コインデスク・ジャパン)
- 全取引所におけるビットコイン先物の建玉は8月以降、54万6000BTCから41万3000BTCに減少。
- 取引所バイナンスにおけるビットコイン先物の建玉は10万BTC強で、過去1年で最低の水準に落ち込んだ。
グラスノード(Glassnode)のデータによると、ビットコイン(BTC)先物の建玉は8月以来の最低水準に落ち込み、現在41万3000BTC(約360億ドル)となっている。建玉は、未決済の先物契約に割り当てられた資金の合計を表し、実質的にビットコインシステムにおけるレバレッジの度合いを測定する。
これらの先物契約はドル建てであるため、その価値はビットコイン価格によって変動する。より安定した指標を提供するため、ビットコイン建てで建玉を評価し、価格に基づく歪みを排除している。
グラスノードのデータによると、11月以降、全取引所におけるビットコインの建玉は54万6000BTCから41万3000BTCに減少。この減少の大部分は、特にベーシストレードにおけるシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の建玉の解消に起因している。
一方、ビットコインは10万9000ドルから7万8000ドルに下落し、その後9万ドルまで回復。このことから、最近の上昇の大部分はレバレッジ主導ではなく、スポット主導であったと想定される。
さらに、建玉で2番目の規模を誇る取引所であるバイナンス(Binance)では、建玉が12カ月ぶりの最低水準となる10万BTC強まで減少し、小口投資家の観点から見るとレバレッジが大幅に低下していることを示している。この低下は、過去数カ月間のビットコインの極端な価格変動によって、投機的な活動が急激に減少したことを反映している。
さらに、ビットコインの時価総額に占める建玉の割合は、2024年2月以来初めて2%を下回り、投機とレバレッジの急激な縮小を浮き彫りにしている。
[建玉を時価総額で割った値(グラスノード)]|翻訳・編集:廣瀬優香|画像:ビットコイン先物の建玉(グラスノード)
As the senior analyst at CoinDesk, James specializes in Bitcoin and the macro environment. Previously, his role as a research analyst at Swiss hedge fund Saidler & Co. introduced him to on-chain analytics.
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