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試合レポート
8月31日、「侍ジャパンU-18壮行試合 高校日本代表 対 大学日本代表」が沖縄セルラースタジアム那覇で行われた。 「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18 野球ワールドカップ」(沖縄県で9月5日から14日)に出場する侍ジャパンU-18日本代表は侍ジャパン大学代表と対戦。中盤までは安打数で上回るなど善戦したが終盤に突き放されて1対8で敗れた。
「みんな自分の色を出してくれました」とU-18代表の小倉全由監督が振り返ったように、7月の日米大学野球で全勝優勝を果たした侍ジャパン大学代表を相手に6回まで僅差で試合を進めた。 先発の下重賢慎(健大高崎)は2回に小島大河(明治大)にソロ本塁打、2番手の中野大虎(大阪桐蔭)は4回に連打から招いたピンチで内野ゴロの間と犠牲フライで2失点。ともに2イニングを任される中で、三者凡退に抑えた次の回に失点したものの、5回は森下翔太(創成館)と辻琉沙(履正社)、6回は早瀬朔(神村学園)が無失点に抑えた。
打線は5回に齊藤汰直(亜細亜大)から藤森海斗(明徳義塾)が放ったセンター前へのタイムリー1点のみではあったが、藤森と4番を任された阿部葉太(横浜)が2安打を放つなど、6回までに7安打。大学代表の4安打を上回る接戦を展開した。
だが、7回以降は大学代表が底力を発揮。7回に坂本慎太郎(関東第一)が無死満塁から2死を取りながらも、山形球道(立教大)と小田康一郎(青山学院大)に2点タイムリーを打たれ4失点。8回は奥村頼人(横浜)が無失点に抑えたものの、9回は石垣元気(健大高崎)が2死走者無しから山形の二塁打と繁永晟(中央大)の二塁打でダメ押しの8点目を取られた。 打線も7回以降は、有馬伽久(立命館大)、鈴木泰成(青山学院大)、佐藤幻瑛(仙台大)のスピード・キレともに抜群の球に安打を打てず、最後は佐藤の156キロのストレートで空振り三振を奪われて試合終了。大学代表の圧倒的な実力やそつの無い攻守を見せつけられた。
一方で収穫も多く、小倉監督は「投手もほとんど投げられましたし、打者も大学生の良い変化球と力のある球に対して、よく打ってくれました」と評価。特に打撃については、国内の試合で使用が可能な金属バットの基準が変わって2年目となり、スイングの軌道が良くなっている手応えを明かした。また、課題には、余計な走者を出さないことやコントロール、2アウト取ってからの投球や守備を挙げた。
今年も侍ジャパンの「先輩」である大学代表から様々なものを吸収したU-18代表。W杯開幕まで1週間を切り、さらにチームとしての熟成を目指していく。
9月1日は13時から沖縄セルラースタジアム那覇で練習を行い、9月2日は18時より「侍ジャパンU-18壮行試合 高校日本代表 対 沖縄県高校選抜」が開催される。
監督・選手コメント
藤森海斗(明徳義塾)
「(4打数2安打1打点)ボール球に手を出してしまったことは反省です。対応できていなかった部分もあるので、まだまだです。(レフトフライ捕球後に一塁走者の二塁進塁を許し)僕も捕ってから隙が出てしまったのですが、大学代表はその突き方も上手かったです。(大会では)どこでも守りつつ、2番打者としての活躍を目指していきたいです」
阿部葉太(横浜)
「とても勉強になる試合でした。大学代表の投手の球の質がまったく違いましたし、打者の集中力がとても高かったです。チャンスで一本を出すことが課題になりました。(4打数2安打2三振)1・2打席目の安打は良かったのですが、3・4打席目は右の速い投手に対して腰が引けてしまったので対応していきたいです」
大学代表・堀井哲也監督
「(U-18代表の印象)フリー打撃を拝見して、非常にバットが振れていてとらえる確率が高かったので、小倉監督にもお伝えしたところ、小倉監督も手応えを感じているようでした。実際に試合に入っても序盤・中盤までにはとらえられていたので打撃力が高いなと思いました。投手に関しても力のある投手が多いので日本の投手力は健在ですね。(U-18代表へのエール)日本の野球を信じて、自信を持って戦っていただければと思います」
大会期間
2025年9月5日~9月14日
オープニングラウンド(グループA) 9月5日(金)18:30 イタリア - 日本 9月6日(土)18:30 韓国 - 日本 9月7日(日)14:00 日本 - キューバ 9月8日(月)18:30 南アフリカ - 日本
9月9日(火)18:30 日本 - プエルトリコ
スーパーラウンド 9月11日~9月13日
3位決定戦・決勝 9月14日
開催会場
沖縄セルラースタジアム那覇、糸満市西崎球場
出場する国と地域
グループA 日本、韓国、プエルトリコ、キューバ、イタリア、南アフリカ グループB
チャイニーズ・タイペイ、アメリカ、パナマ、オーストラリア、ドイツ、中国