公園に響き渡る「不思議な声」...市街地に現れた「超危険生物の群れ」にSNS興奮「目にも耳にも美しい」(ニューズウィーク日本版)

カナダ・トロント在住のメリッサ・ケネディは、バーニーズ・マウンテン・ドッグとプードルのミックス犬バークリーと共に自宅にいた際、「不思議な声」が近くの公園から聞こえてくることに気づいた。 【動画】公園に響き渡る「不思議な声」...市街地に現れた「超危険生物の群れ」にSNS興奮「目にも耳にも美しい」 「犬が何かに巻き込まれたのかと思って窓のところに行った」とケネディ本誌に語る。「人の姿は見えず、コヨーテだとすぐに分かった」 聞こえてくる声から、ケネディは公園にコヨーテの群れがいると思った。しかし、実際に公園にいたのはたったの2頭のみで、彼らは「錯聴」を作り出していた。 「これは『ボー・ジェスト効果(beau geste effect)』と呼ばれるもので、少数のコヨーテが声を重ね合わせて、大勢いるように聞かせる技。かなり珍しい現象だ」とケネディは話す。 その奇妙な鳴き声が、バークリーを連れて外に出るきっかけになったという。「コヨーテの目撃情報や動画はたくさんあるけれど、彼らの声を実際に聞いたという点で、この瞬間は特別だった」 コヨーテの目撃情報は、トロント中心部ではそれほど珍しいものではない。公式統計によると、昨年1月1日から2月24日までの間に、市には96件のコヨーテに関する通報が寄せられている。 この映像はInstagramでも大きな反響を呼んでいる。ケネディが動画を、愛犬バークリーを紹介するアカウント(@barkley_the_pup)に投稿すると、5300件以上の「いいね」と400件を超えるコメントが集まった。

「目にも耳にも美しい光景だ」 「コヨーテが大好き。素晴らしい新年を迎えられますように」 「コヨーテがこんなふうに鳴くのは、獲物が近くにいるか、すでに仕留めたときだ」 最後のコメントは、コヨーテの行動に関するケネディの考えとも一致していた。「あのとき、彼らは一軒の家の周囲をしつこく回っていたから、たぶんウサギを狙っていたんだと思う。あの家の庭に住み着いているウサギがいて、公園にはたくさんいるから」と語っている。 こうして2頭のコヨーテが開けた場所に現れる光景は特別なものだが、ケネディの声はどこか切なさも含んでいた。「この映像は確かに特別だけれど、彼らがここに現れる理由を考えると、やはり悲しい」 トロント市の報告によれば、コヨーテは長年ダウンタウンエリアに生息してきたが、近年の再開発や建設ラッシュ、人口密度の上昇、緑地の減少といった要因により、生息地を失うケースが増えている。巣や縄張りは舗装され、記憶からも消されつつある。 コヨーテがペットを傷つけるといった問題も増えており、市内のコヨーテの個体数を適切に管理するための対策を求める声が高まっている。 ケネディがあの夜に目にしたものは、めったに見られない光景だった。だが、このまま状況が変わらなければ、その「めったに」はさらに希少なものになっていくだろう。

ジャック・ベレスフォード

ニューズウィーク日本版
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