今回のスシロー「まぐろ祭」をあなどっていた / 1つぶっ壊れがいる

正直スルー予定だった、スシロー「年に一度の別格まぐろ祭」。スシローのマグロは恒常でウマいし、マグロ系のフェアも、よくやってそうなイメージがある。

つまりどうせいつものやつだろうと。いつもウマく、いつも安いと、フェアの特別感が減衰するジレンマ。しかし、どうもいつもよりSNSでの反響が良い気がする。

もしかして今回のフェアは、本当に “年に1度” なクオリティなのか……? ようし、食べに行ってみよう。

・マグロ

公式HPを見ても、今回のスシローのマグロ祭は、いつもと気合の入り方が違う。銀座と大阪の、ガチな名店の寿司職人が出てきている。よく話を取り付けたな……。

今回のフェアで、特にピックアップされている感があるのは、「天然本鮪と天然インド鮪食べ比べ」。6貫で1200円から。他の全てのメニューもそうだが、店舗によって価格が異なる

八洲水産とコラボして、使用するマグロを厳選したもよう。そういうわけで、フェアは7月16日から8月3日までではあるが、販売予定総数に達し次第終了するそう。

その食べ比べの他にも、いくつかマグロの寿司がピックアップされているもよう。今日は全て食べていこう。

・7品

ということで、オーダーしたのはこちらの7品。全てマグロだ。ここからは個々の値段にも言及するが、全て私が食べた店舗での値段だ。あなたの行く予定の店舗で幾らなのかは、各自公式HPでチェック。

いきなりだが、最強だったヤツからいこう。「大切りびん長まぐろ」だ。110円からで、この店舗では120円だった。

回転寿司屋のいう「大切り」が大切りじゃなくなって久しいが、こいつはちゃんとスライスがデカい! 全店舗でちゃんとこのサイズ感なら、ぶっ壊れと言っていいだろう。

感動した。あらゆる食べ物が減量される令和に、回転寿司チェーンの大切りが本当に大切りなことってあるんだな……! これだけで十分に評価できるが、こいつは味も間違いないものだった。

トロトロで甘くて美味い。これで120円ってマジかよ! サイズ、コスパ、美味さ、全てでぶっちぎっている。もうこいつだけで良いまである。

1皿2貫だからな。10皿もオーダーすれば、しばらく びん長マグロは食べたくないとなるだろう。それでもまだ1000円ちょっとだ。勝ったのでは?

ピックアップされている「天然本鮪と天然インド鮪食べ比べ」も、内容を考えればなかなか良いものだった。

一押しは「煮切り醤油漬け赤身包み」。なんか甘みが強く出ていて美味かった。漬けるのに使っている醤油の影響かもしれない。

めばちねぎまぐろ軍艦」も、他より一歩抜きんでていた感があった。

マグロがスムージーみたいなフワトロ状態になっており、130円という価格も強い。恐らく、今の大手寿司チェーンで食える100円台のマグロ軍艦で、一番美味いのはスシローのこれ。

ということで、スシローの今回のマグロ祭はガチだ……! フェアと同時に赤シャリになっていて、同じ寿司でも普段と味わいが異なっている点も注目だろう。

参考リンク:スシロー 執筆:江川資具 Photo:RocketNews24.

▼「厳選天然めばち鮪」と漬けVerは、高コスパなウマさではあったが、わりとスシローのマグロとしてはいつも通り。普段からクオリティが安定していると、こういう所での差別化に苦労するよな……。こいつ等をベースに他を攻めるのもいいだろう。

ぶっちゃけスシローのマグロの質はすでにカンストしているのではないか。漁師や工場の手配などでできることはとうに最適化されてそう。あとはもう醤油や酢飯を改良するとか、飾り包丁を入れるとか、そういう面での伸びしろしかない説を個人的に感じている。

▼「厳選天然本鮪中とろ炙り塩レモン」。210円。食べ比べの生の中トロの方が個人的には好ましかった。

▼「厳選 天然本鮪ねぎとろ手巻」は370円で、海苔のパリパリ感と海苔フレーバー、そしてネギがアドされ、マグロが弱くなった「めばちねぎまぐろ軍艦」みたいな感じ。

マグロに全集中したいなら軍艦一択。じゃあ軍艦で良いじゃんとなると思うが、こいつを頼むとちょっといいワサビが手に入るというライフハックがある。

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