カナダ中銀、3月以来の利下げ-米関税の影響や労働市場の軟化に言及

Erik Hertzberg、Randy Thanthong-Knight

  • 政策金利は0.25ポイント引き下げられ2.5%に、予想とおおむね一致
  • 金利フォワードガイダンス、手掛かりほぼなし-「慎重に進めていく」

カナダ銀行(中央銀行)は17日、政策金利を0.25ポイント引き下げ2.5%とした。米関税措置で経済と労働市場が打撃を受ける中、3月以来の利下げとなった。今後の緩和見通しについては何も示さなかった。

  利下げはブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の過半数、また市場での見通しに一致した。

  マックレム総裁は声明で「経済の減速とインフレ上振れリスクの後退を踏まえ、政策金利の引き下げは、今後のリスクのバランスを取るうえで適切と判断した」と述べた。利下げに対して「明確なコンセンサス」があったという。

  当局者は、一段と弱まる国内労働市場など経済への圧力が高まっていることを指摘。また、カーニー首相が一部の米国製品に対する報復関税を撤廃したことで、インフレ要因の一つが取り除かれたと説明した。

  ただ、金利のフォワードガイダンスの手掛かりはほぼなく、7月会合の声明で盛り込まれていた追加利下げが必要となる可能性への言及は今回削除された。代わりに当局は「慎重に進めていく」とし、「通商の変化がもたらす混乱の影響が経済活動を圧迫する一方で、コスト増も招き続ける」と付け加えた。

原題:Bank of Canada Cuts to 2.5%, Moving ‘Carefully’ Amid Risks (2)

(抜粋)

— 取材協力 Mario Baker Ramirez and Carter Johnson

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