【"燃料デブリ取り出し"のギモン】取り出してどうするの?<福島第一原発>:ニュース

福島第一原子力発電所2号機では燃料デブリの試験的取り出しが行われている。 10月30日にはロボットがデブリをつかんで持ち上げ、10月31日には格納容器の外に向けて、デブリをつかんだままのロボットを引き戻す作業を開始。 11月1日には、事故後初めて「格納容器の壁を通る配管」にまで引き戻され、週末にかけて初めて格納容器の外へと取り出される見通し。 【取り出した後はどうするの?】 取り出した燃料デブリは、日本原子力研究開発機構(JAEA)の大洗研究所と原子力科学研究所、日本核燃料開発株式会社(NFD)、MHI原子力研究開発株式会社(NDC)の4つの施設で分析が行われる。 【研究施設はどんなところ?】 調査を行う研究施設のひとつ、JAEAでは、1979年にアメリカ・スリーマイル島の原発事故で発生した燃料デブリの研究も行ってきた。 デブリの線量は極めて高く、厚さ1メートルの鉛入りガラス越しで取り扱われるなど、施設の中でも特殊な設備がある場所で実施される。 福島テレビがこれまでに実施したJAEAへの取材では、 ■スリーマイル事故:溶け落ちた燃料が圧力容器のなかに留まった ■福島第一原発事故:燃料が圧力容器を突き破り格納容器の底にあるコンクリート等と混ざり合った という点に違いがあり、研究者は「核燃料が格納容器の下に流れコンクリートと高温で反応したというのは福島第一原発事故以前には前例がない」としている。また、コンクリートなどと混ざり合うことで「デブリそのものの量が増えた」ことも考慮しなくてはならない。 JAEAでは、核燃料の主な成分であるウランに、金属やコンクリートなどを混ぜた「模擬デブリ」を使った研究を進めている。様々なパターンでこの「模擬デブリ」を作っていて、第一原発から取り出された燃料デブリがどのパターンに近いかなどを分析しながら、事故時の状況を明らかにしたい考え。 【事故の状況が明らかになるとどんなメリットがあるの?】 東京電力は福島第一原発の1~3号機には合計で880トンの燃料デブリがあると推計している。 道路脇の側溝のフタのようなグレーチングにこびりついているものもあれば、原子炉本体「圧力容器」から溶け落ちた状態で固まり"つらら"のようにぶら下がっているもの、格納容器底部に固まっているものなどがあると推定されるが、取り出したデブリの内部から「当時の温度」「固まり方(ゆっくり?急激?)」などが分かることで、デブリの分布の仕方や"固さ"などの推定につなげられる可能性がある。 レーザーなどで切ることができるものなのか、細かく切り出して取り出すことが可能なのかによって、今後のデブリ取り出しの方法を考え直す必要があるため、取り出しや分析が無事に進めば、廃炉に向けての重要なデータが得られる見通し。 今回の試験的取り出しで取り出すデブリは3グラム以下。

国と東京電力は2051年までに廃炉を完了させるとしている。


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福島県内では不登校の児童や生徒がこれまでで最も多くなった。 福島県教育庁が県内の小・中学校で2023年度、不登校の子どもの数を調査したところ、前の年度から約800人増えて4338人だった。 これは調査を始めた2009年度以降で最も多く、公立学校で不登校の子どもの割合は、小学生で61人に1人、中学生で15人に1人となっている。 不登校の前兆として、子どもから「学校生活に対してやる気が出ない」「生活リズムが不調」などと相談が寄せられていたということだ。 福島県は「不登校が増える夏休み明けなどに指導・支援を行い、学習機会を確保する」としている。


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福島県伊達市で建設が予定されている「イオンモール伊達」について、イオンモール株式会社は11月8日に安全祈願祭を行い建設工事に着工すると公表した。 「イオンモール伊達」は当初、2024年12月の開業を目指すとされていたが、労働者の確保などが難航し、2年後の7月から12月に開業時期を変更。 敷地面積は約17万平方メートルで、1日あたり5万7000人の集客を見込む。


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郡山警察署によると郡山市の40代女性がなりすまし詐欺で現金850万円をだまし取られる被害が発生した。 警察によると郡山市の40代の女性は今年8月下旬ごろ、スマートフォンに中国大使館や公安職員を名乗る男女から「あなたの名前や身分証明書が詐欺に使われている」「スカイプで取り調べをするのでインストールしてほしい」などといった内容の電話があった。 40代の女性は指示に従い、スカイプで連絡を取り合ったところ、「留置場に入らないようにするためにはお金が必要」などと言われた。話を信用した40代の女性はATMから、指定された金融機関の口座に十数回にわたり合計850万円を振り込みだまし取られたということ。不審に思った女性が警察に相談し被害が発覚した。 警察は会ったことのない相手から金銭の要求があった場合は、詐欺を疑うよう注意を呼びかけている。


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停職12か月の懲戒処分を受けたのは福島地方裁判所郡山支部の40代男性書記官で、今年5月会津若松市や白河市の商業施設でスマートフォンを女性のスカート内に差し向け下着を盗撮しようとした罪で略式起訴され、罰金50万円の略式命令が出されていた。福島地方裁判所は国家公務員法に基づき、この40代の男性書記官に対し、停職12か月の懲戒処分を下した。

職員の不祥事を受けて、福島地方裁判所の加藤亮所長は「裁判所職員が、このような行為をしたことは大変遺憾である。今後このようなことがないよう指導を徹底していきたい」とコメントしている。


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会津若松警察署は10月30日、SNSを通じて現金40万円を騙しとった疑いで愛知県の会社員の男(51)を逮捕した。 警察によると逮捕された男は今年5月、融資名目のインターネットサイトを見て申込みをしてきた会津若松市の40代男性に対し「トラブルが発生した。変更の手数料として現金40万円を振り込めば融資と合わせて全額振り込む」などとウソのメッセージを複数回送り、現金40万円をだまし取った疑いがもたれている。 調べに対し男は「融資については分からないが入金を受けたことは認める」などと供述している。 警察が犯行の動機や共犯者の有無も含めて捜査している。


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入札妨害の罪で在宅起訴されたのは、福島空港事務所主査の須佐洋介被告(43)。 起訴状によると、須佐被告は2022年3月9日、福島空港内の整備工事の入札で、秘密事項の設計金額を石川町の土木会社の社員に教えたとされている。 福島空港事務所では、これまでに空港内の別の工事をめぐって2人の県職員が起訴されていて、須佐被告で3人目。


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東京電力は、福島第一原発2号機で行われている燃料デブリの試験的取り出しについて11月2日に燃料デブリを「格納容器の外まで引き出す計画」と発表した。 ロボット先端の不具合を起こしたカメラの交換が完了し、10月28日から再開された取り出し作業。直径5ミリほどとみられるデブリをつかんで持ち上げ、11月1日までに格納容器の壁の内部にある配管まで引き戻してきた。 デブリが格納容器の外に引き出されれば、事故後初めてとなる。 東京電力は、週明けに放射線量を測定して作業に問題がないと判断できれば、専用のコンテナに入れ敷地外に運び出す準備を進める。


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いよいよ「街の拠点」の建設が始まる。福島県伊達市で計画されているイオンモールは、11月8日に着工される。 イオンモールは11月1日、伊達市堂ノ内地区で建設が予定されている「イオンモール伊達」について、11月8日に安全祈願祭を行い建設工事に着手することを公表した。 「イオンモール伊達」は当初、2024年12月の開業が計画されていたが、労働者の確保などが難航し、2年後の2026年7月から12月に開業時期を変更。敷地面積は約17万平方メートルで、一日あたり5万7000人の集客を見込んでいる。 伊達市は福島テレビの取材に対し「期待をもって見守りたい」とコメントしている。


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市場で評価の高い「常磐もの」の魚。福島県沖で出荷制限が続いていた「クロソイ」の水揚げが11月1日再開された。すべての水産物が出荷できるようになり、漁業関係者も期待している。 新鮮な『常磐もの』が並んだ1日朝のいわき市勿来漁港。 出荷制限が続いていた「クロソイ」の水揚げが1日再開され、福島県沖ですべての水産物の出荷ができるようになった。約2年8ヵ月ぶりのことだ。 漁師の芳賀文夫さんは「これで全部、規制されてるものが無くなったわけだから、良かったんじゃないかなと思ってるけどね」と話す。 10月31日福島県内の漁業関係者の会議で決まったクロソイの水揚げ再開。 2021年に基準値を超える放射性セシウムが検出され、出荷が制限されたが、その後の調査で基準を大きく下回ったことから国は10月、制限を解除していた。 食感が良く、さまざまな調理ができるクロソイ。1日は水揚げがなかったが、漁業関係者は今後に期待している。 いわき市内で飲食店を経営する関根裕昭さんは「出すよ当然!煮魚出したりとか、大きくて丸々してたら刺身にしたりする」と話す。 一方で、万全の体制で検査が行われ、消費者に安全性を伝え続けることが必要だと感じている。漁師の芳賀さんは「何事もないっていうのが一番だけれども、万が一のことがあるとね。そういうこと(何もないこと)を願うばかりですよ」と話した。 <イベントで常磐ものPR> その常磐ものが味わえる『魚ジャパンフェス』が1日から東京・お台場で始まった。 日本最大級の魚介グルメを味わえるイベントで、福島県内で獲れた水産物を扱うブースでは、ウニの貝焼きに、ヒラメやマグロの握りずし。来場者は福島が誇る水産物の味を楽しんだ。来場者は「すごいおいしいです。ウニぎっしり入っていて贅沢です」と話す。 いわき市の大川魚店・大川勝正さんは「福島の魚水揚げ少ない中で、なかなか東京に流通しないんですけど、東京のど真ん中でお客様に提供できることはすごいアピールになると思います」と話した。 このイベントは、11月4日まで開かれ約20万人の来場が見込まれている。


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感触を楽しむように氷上を滑る来場者たち。福島県郡山市の「磐梯熱海アイスアリーナ」では11月1日から今シーズンの営業が始まった。 来場者は「ここがオープンするの、恋焦がれて待ってたって感じかな、はははは」と話す。 30年前に福島県内で唯一の屋内スケート場として開館した磐梯熱海アイスアリーナ。2018年には浅田真央さんのアイスショーが行われるなど多くの人に親しまれてきた。 しかし、2023年は冷凍機の老朽化で氷を作ることが難しくなり、シーズン途中で休業に。それから設備の修繕を経て、1年ぶりの再オープンとなった。 来場者は「やっと始まったので、また頑張ろうと思ってます」と話す。 磐梯熱海アイスアリーナの佐藤理絵さんは「『誰も来なかったらどうしよう』『忘れられてたらどうしよう』と思ったんですけど、もう本当に(開館時間の)10時、10分前に1号目のお客様来てくださいまして、ちょっと泣けてしまいましたね」と話す。 再オープンを記念して、11月10日には施設の無料開放も。 磐梯熱海アイスアリーナは、今季は2025年5月31日までの営業を予定している。 開館時間:10時から21時 ※詳細は施設HPをご確認ください。

料金:一般400円・高校生300円・中学生以下200円 別途貸スケート靴代300円


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福島空港内の道路工事をめぐり、入札妨害(公契約関係競売入札妨害)の罪で福島県職員が起訴された。 起訴されたのは会津若松建設事務所に勤務する須佐洋介主査で、起訴状によると、福島空港事務所に勤務していた2022年3月、県が発注した工事で、秘密事項である設計金額を石川町の土木会社の社員に教えたとされている。 福島空港事務所ではこれまでに、空港内の別の工事をめぐって2人の県職員が起訴されていて、須佐主査で3人目。 職員の起訴を受けて、県は2024年11月1日に会見を開いた。 Q 福島県が事案を把握したのはいつか? A きのう10月31日に、本人から「警察から事情聴取を受けている」と聞いた。 Q 前回の職員の起訴を受け県で聞き取りはしていなかったのか? A 土木部全員と面談し、須佐主査とも9月に面談を行った。「同じようなことをしていないか?」との問いに対し本人は「ない」と答えていた。 きのうの聞き取りでは「捜査中の案件として警察から止められていた。隠しておくことに罪悪感があった」としている。 Q 何の情報を漏らしたのか? A 2022年3月に入札が行われた福島空港内の盛土工事にかかる直接工事費と諸経費。ここから設計金額は推計できる。 Q 相手の落札率は? A 予定価格2億6492万8400円に対し、2億3636万8000円で落札。落札率は89.2%だが、調査基準価格との差額が29万5千円ほどなので、近くはなっている。 Q どうやって教えたのか? A 相手からふせんに工事番号を記載して渡され、口頭でお願いされたと聞いている。そのふせんに金額を書いて渡したと。 Q 教えてしまった理由は? A 須佐主査は2018年に空港事務所に配属され、5年ほど勤務するなかで、相手が空港業務に精通していることから業務のアドバイスを受けていた。プライベートな相談もするようになったことで相手を信頼し、「断れなかった」「信頼していたので金額を教えることの認識が甘かった」と話している。 Q 見返りは? A 無いと聞いている。 Q 本人は金額を知れる立場にあったのか? A 当時はコロナ禍で、分散勤務をするなか、外部からの問い合わせへの対応の効率化などのため、共有フォルダに多くのファイルを入れていた。須佐主査は当該工事の担当ではなかったが、金額を閲覧できる状況にあった。 Q 本人の言葉は? A 「大変申し訳ない。多くの人に迷惑をかけ大変なことをしてしまった」 Q 先に起訴された職員との関係は? A 同じ部署。この部署(建設課)は当時6人で、3人が起訴されたことになる。 Q 県としての対応は?

A 改めての職員への聞き取りが必要と思っている。不祥事を二度と起こすことの無いよう、県民の皆様の信頼回復に努める。


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福島県・郡山市に住む60代の女性が、なりすまし詐欺で約350万円の被害にあった。警察によると今年9月上旬頃、女性のスマートフォンに「私の11億円を受け取ってほしい」というメールが届いた。女性が返信したところ、「送金手続きのためにはお金が必要」などのメッセージがあった。話を信じた女性は相手の指示に従い、10月中旬までの間に、郡山市内の十数カ所のコンビニエンスストアで電子マネーを購入し、合計約350万円相当をだまし取られた。女性が友人に相談したことで詐欺に気付いたという。

警察は「金銭の譲渡」や「宝くじの当選」などのメールが届いたら詐欺を疑い、家族や警察に相談するよう呼びかけている。


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福島県・郡山市の路上で女性の体を触ったとして、郡山市の40歳の男が逮捕された。不同意わいせつの疑いで逮捕されたのは、郡山市の建設業の40歳の男。警察によると、10月31日の午後10時から翌日の午前0時までのあいだ、市内の路上で知人の30代女性の体を触るなど、わいせつな行為をした疑いが持たれている。被害者の女性の届け出を受けた警察が捜査をしたところ、男の容疑が明らかになった。

調べに対して男は容疑を認めているという。


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秋の褒章の受賞者が発表され、福島県の関係者は15人が受章する。専門の業務に励み功績を残した人に贈られる黄綬褒章は、白河市で建設業を営む塩田一弥さんなど3人が受章。公衆の利益に尽くした人に贈られる藍綬褒章を受章するのは、郡山市の介護施設「啓寿園」で施設長を務める佐久間正さんなど11人。また、芸術やスポーツなどの分野で優れた功績を挙げた人に贈られる紫綬褒章は、パリパラリンピック車いすラグビーで金メダルに輝いた橋本勝也選手が受章する。県内関係の15人の受章者は以下。≪黄綬褒章≫白河市 建築大工・卓越技能塩田建設代表 塩田一弥さん(78)郡山市 電気工事業郡山電工(株)代表取締役 永井 博さん(65)いわき市司法書士 渡邊幸二さん(89)≪藍綬褒章≫鮫川村 消防団副団長赤坂浩幸さん(60)本宮市 保護司遠藤秀男さん(76)天栄村 消防団副団長金子孝行さん(53)白河市 消防団副団長近藤信雄さん(60)郡山市 人権擁護委員齋藤鈴子さん(70)郡山市 介護老人保健施設「啓寿園」施設長佐久間正さん(63)会津若松市 福島県石油商業組合理事長中村謙信さん(64)会津若松市 消防団副団長濱本武嗣さん(68) ※「濱」は異体字が正式表記三春町 消防団団長村上 輝男さん(62)石川町 (学)石川義塾理事長森涼さん(60)神奈川県(本籍 福島県) 港北病院長山口哲顕さん(66)≪紫綬褒章≫東京都(本籍 福島県) 車いすラグビー選手

橋本勝也さん(22)


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福島第一原子力発電所2号機での燃料デブリの試験的取り出しをめぐり、東京電力は11月2日午前9時50分ごろに、燃料デブリを格納容器外に出すことに成功した。 第一原発事故のあと、燃料デブリが格納容器の外に出されるのは初めて。 デブリは直径5ミリ程度、重さは3グラム以下と見られている。 今後、取り出したデブリの放射線量を測定し、作業に問題ないレベルであることが確認できれば、専用のコンテナに移し、試験的取り出し作業を完了させたうえで、第一原発の敷地外に搬出する。 茨城県にある日本原子力研究開発機構(JAEA)の研究施設などでデブリの性状や事故時の状況を明らかにするための分析を行う方針。 第一原発には、事故で溶け落ちた核燃料が金属やコンクリートなどを巻き込んで固まった「燃料デブリ」が約880トンあると推計されている。 この取り扱いは廃炉の「最難関」とされ、当初2021年中に実施される予定だった「燃料デブリの試験的取り出し」は、ロボットの制作遅れや変更などで延期されていた。 取り出しの準備が整い、2024年8月22日に着手されるはずだったが、現場準備のミスが発覚し取りやめ。 9月10日に再開されたものの、カメラの不具合で9月17日に中断。 カメラを同じタイプの別のものに交換し、10月28日に作業が再開されていた。 【これまでの経緯】 ■2021年:当初の試験的取り出し着手予定 ⇒ロボットの開発遅れ、経路への堆積物の詰まり発覚などで延期 ■2024年8月22日:試験的取り出し着手を計画するも「現場での棒の順番ミス」が発覚し取りやめ ⇒東京電力が現場に立ち会っていなかったことなどが問題に。管理体制の見直しを行う。 ■2024年9月10日:試験的取り出し作業に着手 ■2024年9月14日:ロボットが一度デブリをつかむ ■2024年9月17日:カメラ4台のうち2台の映像が見られなくなるトラブルで中断 ⇒高い放射線が影響でカメラ内部に電気がたまり不具合を起こしたと推定。その後、復旧が困難としてカメラ交換を決断。 ■2024年10月24日:カメラの交換作業を完了 ■2024年10月28日:試験的取り出し再開 ■2024年10月30日:デブリの把持・吊り上げに成功

■2024年11月2日:デブリを事故後初めて格納容器外へ取り出し成功


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東日本女子駅伝の開催まであと8日に迫った11月2日、福島県代表チームの結団式が福島市で行われた。中高生8人が出席した結団式。学法石川高校・湯田和未選手は、チームを代表して「最後のタスキを未来につなぎ、福島の皆様の記憶に残る大会にすることを誓います」と力強く宣誓した。福島県チームは10月の県高校駅伝で区間賞を独占した学法石川の選手を中心に、各世代の選りすぐりのメンバーが揃った。角田一昭監督が「各世代充実し、バランスの取れたメンバー」と評したチームで前回大会の3位を上回る順位を目指す。18都道県のチームがタスキをつないで晩秋の福島を駆け抜ける東日本女子駅伝は、39回目となる今大会が最後。

福島テレビでは大会の模様を11月10日の正午から実況生中継で伝える。


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福島第一原発で2011年の原発事故後初めて、燃料デブリが格納容器の外に取り出された。福島第一原発2号機での燃料デブリの試験的取り出しをめぐり、東京電力はきょう午前9時50分ごろにデブリが格納容器の外に取り出されたと明らかにした。燃料デブリが格納容器の外に出るのは2011年の原発事故後初めて。東京電力は今後取り出したデブリの放射線量を測定し、作業に問題のないレベルであることが確認できれば、専用のコンテナに入れて敷地外に運び出す準備を進める計画。取り出されたデブリは直径5ミリ程で、重さは3グラム以下とみられている。

福島第一原発には、あわせて約880トンのデブリがあると推計されていて、国と東京電力は2051年までに廃炉を完了させるとしている。


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3連休の初日となった11月2日、福島県・郡山市では防災を楽しく学ぶイベントが開催された。郡山市で開催された「そなえる・ふくしま2024」。適切な災害対策や避難行動を楽しく学んでもらおうと福島県が企画した。会場には地震を体験できる車や段ボールを使った避難所など、約20の防災体験ブースを設置。また斎藤気象予報士と福テレ防災アドバイザーの松尾一郎さん、タレントのゆうちゃみさんがコラボレーションした「出張!防災大百科」も行われ、会場は盛り上がりをみせた。ゆうちゃみさんは「モバイル充電器を結構満タンにしてるかも。3台くらいは満タンにはしてます。だってケータイなかったらなんもできないやろ?」と自身が実践している防災への心がけを話した。来場者からは「避難食など、家族も多いのでちゃんと準備しておかないといけないなと思った」という声が聞かれた。

会場には家族連れなど約6000人が訪れ、それぞれ防災への意識を高めていた。


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11月10日、2024年で最後となる東日本女子駅伝が開幕する。18都道県の女性ランナーの走りはもちろん、大会の安全を守る白バイ隊員にも注目だ! 2004年、第20回大会からレースの先導を務めるのが、福島県警察本部交通機動隊に所属する「スノーラビッツ」!女性白バイ隊の発足とともに東日本女子駅伝を支え、先輩から後輩へ「安全を守る強い使命」を受け継いできた。 そして、今年先導として最後のバトンを託されたのが4人の白バイ隊員だ。 小松加奈巡査と佐藤遥巡査長。2024年4月からスノーラビッツの一員となった。 佐藤遥巡査長は「様々な関係法令を覚えること、また新入隊員として必要な知識を覚えるのが大変です」と話す。小松加奈巡査は「小さい頃から白バイに乗って取り締まりをするおまわりさんに憧れていたので、白バイ隊員を目指しました」と話す。 2人を指導するのが、先輩隊員の渡辺恵巡査長と猪又愛梨巡査。普段の交通取締りとは異なるバランス感覚や速度調整。先導に欠かせない技術を日々、磨いている。 渡辺恵巡査長は「ほんと頼りになる後輩たちなので、私の方も助けられたりして切磋琢磨しながらやっております」という。猪又愛梨巡査は「ずっと警察署のころから(新人の)2人とは一緒にしてて、同じ白バイ(隊員に)なりたいという目標を掲げて3人で頑張ってきたので、恵さんも含めて4人で一緒にできるのがすごくうれしいことなので」と話す。 最後となる今大会では、初めて往路・復路で先導を交代して担当。渡辺巡査長・佐藤巡査長が往路を、猪又巡査・小松巡査が復路でランナーの安全を守る。 そして、強い使命ととともに受け継がれてきたのが...スノーラビッツの象徴ともいえる赤色の制服!スノーラビッツの誕生以来、変わらない制服だ。 小松加奈巡査:「ランナーの方が安心安全に走ることができるように、精一杯先導に努めてまいりたいと思います」 佐藤遥巡査長:「最後まで自分の力を精一杯出し切り、選手の皆さんを安全に先導したいと思います」 最後の東日本女子駅伝。大会に向けて準備は万端だ。


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福島県の南部、人口約8000人の塙町は、阿武隈山系や八溝山系に囲まれ、街の中心を久慈川が流れる自然豊かな町だ。風呂山公園のツツジなど「花の町」をうたう塙町といえば、町の花にもなっているダリアが有名。このダリアを使い、神奈川県から移住した女性が町おこしに取り組んでいる。<博覧会をきっかけに>塙町の人が「明るいイメージ。町を支えてくれればなと思います」「学校に花壇があり、どんな風に咲かせるかという、いい意味での競い合いもある」と話すダリアは、いまや町のシンボルとなっている。きっかけは、23年前・2001年に福島県須賀川市で開催された地方博覧会「うつくしま未来博」だった。塙町がダリア園を出展したことをきっかけに、特産品としてイメージが定着した。今では6軒の農家が栽培・出荷している。<廃棄されるダリアを活用>このダリアを生かして、新たな製品づくりに挑戦するのが土井眞穂梨さん。この日、ダリア園から譲り受けたのはカゴいっぱいの色とりどりのダリアだ。咲き過ぎてしまったものや、廃棄する予定のものをもらっているという。土井さんが手がけるのは、ダリアを使った草木染めで、2024年8月に本格的にオープンさせた自身の工房「870クラフト」でオリジナルの商品を製作・販売している。<一点物の色合い>土井さんのダリア染めは、まず凍らせたダリアをお湯に入れ花びらから色を抽出。そうして出来上がった染料に、布や糸をひたし染めていく。その後、色落ちを防ぐための薬剤につけてから、もう一度染め重ね、乾かせば完成だ。一つとして同じ色に染上がることはなく、まさに"一点物だ。土井さんは「その年に採れたものによっても色が変わるので、同じダリアでも同じ品種を使っていても違うところが魅力」と語る。<自然を原料に すべてが宝の山>土井さんが、ダリア染めを始めたのは3年前。都会から離れた場所でモノづくりに関わりたいと、地域おこし協力隊として移り住み、塙町の特色を生かしたお土産の開発などを行ってきた。自然にあるもので様々な色合いが表現できることが魅力だと話す土井さんにとって、厄介者として知られるセイタカアワダチソウも立派な原料となる。「染料としては優秀なもの。都会の方から見れば、この辺りの自然自体が、宝の山だと思います」と土井さんはいう。<色で表現できることを伝えたい>2024年5月に地域おこし協力隊としての任期を終え独立した土井さん。今はワークショップやイベントなどで、ダリア染めの魅力を広げることにも力を入れている。「塙町のお土産品といったら、草木(ダリア)染めとなるまで。色を使ってモノづくりにも応用できること、見るだけではないことを発信していきたい」と土井さんは話した。

自然豊かな場所で、マイペースに生活するという夢を叶えた土井さんは、これからも花々と向き合いながら「塙町の色」を表現していく。


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福島県福島市で、酒を飲んで自転車を運転していた60代の男性が検挙された。 警察によると、11月1日午後8時半頃、検問中の警察官が自転車を運転していた60代男性に声を掛けたところ、呼気から基準値を超えるアルコールが検出された。 11月1日の道交法改正後、自転車の酒気帯び運転の検挙は、福島警察署の管内では初めて。

道交法の改正により、自転車の酒気帯び運転は3年以下の懲役または50万円以下の罰金となった。


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秋の叙勲の受章者が発表され、福島県内からは66人が選ばれた。 66人の内訳は、様々な分野で功績ある人が対象の「旭日章」が24人、公共的な業務に長年携わった人が対象の「瑞宝章」が42人。 このうち「旭日中綬章」は、コメの流通促進に携わってきた梅本典夫さんと、元県議会議員の宗方保さんの2人。「旭日小綬章」は元郡山市議会議員の今村剛司さんや、元福島市議会議員の粕谷悦功さんなど4人。 また「瑞宝小綬章」は元公立高等学校長の齋藤貢一さんや、元県警察本部刑事部長の中島常夫さんなど5人。 叙勲の伝達式は今月5日福島市で行われる。


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福島県磐梯町で乗用車とキャンピングカーが正面衝突し、車両が炎上する事故が起きた。3人がケガをしていて、1人が意識不明とみられている。 事故があったのは磐梯町磐梯の県道。警察や消防によると、3日午後2時21分頃に近くにいた人から「キャンピングカーとの正面衝突事故で、火が上がっている」と警察に通報があった。 火は約1時間後の午後3時10分過ぎに消し止められたが、3人がケガをしていて、このうち乗用車に乗っていた男性1人が意識不明の状態で、消防などが対応にあたっている。 キャンピングカーに乗っていた2人は軽傷とみられている。 ケガをした人の年齢や、事故の詳しい原因などはまだ分かっていない。 <追記:3日午後4時25分 現場写真に差し替え> <追記:3日午後6時15分 写真を映像に差し替え>


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三連休中日のきょう、福島県のJR福島駅前ではイベントが行われ、多くの人でにぎわった。 福島市のまちなか広場で行われた「福島うまいもの市」は、駅前のにぎわい創出を目的にしたもので、今回で23回目。定番の円盤餃子や相馬松川浦のアオサを使ったパエリアのほかに、お菓子のすくい取りゲームなどもあり、人気を集めていた。 訪れた人は「色んな美味しいものを食べられて楽しいです。人がいっぱい思ったよりいたので(子どもたちも)楽しそうで良かったです」と話していた。また別な人は「すごく賑やかで、すごい楽しくて、友達と一緒にいて結構いい思い出になったと思います」と話していた。

また駅前通りで行われたのは、毎年恒例の「ももりんダッシュ No.1」。福テレからは熊谷アナウンサーが参加し、駅前を全力で駆け抜けて会場を盛り上げた。


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福島の環境問題について楽しく学べるイベントが福島県三春町で始まった。 三春町のコミュタン福島で、あすまでの2日間行われているのは、身近な環境問題について楽しく学べるイベント。初日のきょうは、お笑い芸人のココリコ・田中直樹さんが登場。福テレの気象予報士・斎藤恭紀さんと一緒に、気候変動やカーボンニュートラルをテーマにしたトークライブを展開した。 来場した男の子は「すごく勉強になった、電気を無駄遣いしないようにしようと思いました」と話していた。また高校生は「地球温暖化が全体的に問題になっていると思うので、身近なところから出来ることをやってみたいなと思いました」と話していた。

会場では、世界のクワガタやカブトムシを間近で見られる体験プログラムも人気を集めていました。あすはSDGsについて学べるサイエンスショーなどが予定されている。

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