「暗いトンネルに落ちた」引き金は”ささいな夫婦喧嘩” 我が子(7)の人工呼吸器を外した母親の8年間 裁判からみえた、亡くなった心菜ちゃんからのメッセージ 福岡

福岡市の自宅マンションで45歳の母親が、介護していた我が子(当時7)の呼吸器を外して殺害した事件。 【画像で見る】事件が起きた福岡市の現場 裁判 法廷にたつ母親 殺人罪の法定刑は「死刑または無期もしくは5年以上の懲役」だが、福岡地裁が言い渡した判決は、「懲役3年執行猶予5年」。 減軽された判決を検察側も控訴せず、確定した。 「介護疲れだと思われたくない」 母親は法廷で一貫して言い続けた。 ではなぜ、「人生で初めてできた宝物。愛おしくてたまらなかった」娘を自らの手で殺害したのか。 引き金は、どこの家庭にもある、ほんの些細な夫婦喧嘩。 これを境に急速に疎外感と孤立感を深め、「娘と自分はいらない存在だ」と思い詰めていく。 そして、無理心中を図った。 ■妊娠、そして出産 重い病気が分かるまで 母親は31歳で会社員の夫と結婚、不妊治療で娘の心菜ちゃんを授かり2017年、福岡市内の病院で出産した。 母親 「泣き声が聞こえなくて、看護師やお医者さんもシーンとなって、病室全体が静まりかえって娘はどこかに連れて行かれて処置されたので、何が起きたのかと…」 心菜ちゃんには、難病指定されている先天的な脊髄性筋萎縮症(SMA)があり、その中でも最も重い0(ゼロ)型だった。将来にわたり運動機能は全くなく、自分で呼吸することもできない。 母親 「(高度な医療を行う病院の医者から)『この病院でも診たことがありません。体を動かすことができず呼吸ができないので呼吸器が必要です。予後が分からない』と言われました。健康な赤ちゃんが生まれると思っていたのでパニックになって泣き崩れました」 東京の大学病院でセカンドオピニオンを求めたが、そこでも「予後は厳しい」と言われた。 心菜ちゃんはNICU(新生児集中治療室)に入院、母親が毎日通う生活が続いていたが、生後10か月のごろ、気管切開して人工呼吸器を装着した。 母親 「肺炎を2回ほど乗り越えたり、容態が悪くなったのを乗り越えたりしたので、この子は生きたいんだ、すごく生命力があるんだと思い、手術を決意しました」 気管切開して人工呼吸器を装着すると、呼吸が安定し自宅で介護しやすくなるメリットはあるが、同時に痰の吸引など24時間の管理も必要になる。 まもなくして母親は、心菜ちゃんを自宅に連れて帰ることを決めた。 母親 「(決断したのは)2歳のころに(NICUから)一般病棟の個室に移ってしばらく経ったころです。初めは1時間に何度も痰がたまって息苦しくなって吸引しなきゃいけなくて、看護師もため息をつくほどで家でみる自信もなかったんですけど、痰が半減しておうちでみられる自信がわきました」 夫も賛同したという。 母親 「主人は生まれた当初からすごくかわいがってケアも完璧にこなして、訪問看護師やヘルパーさんから『こんなに医療的ケア児を可愛がるお父さんは初めてみました』と言われました」

RKB毎日放送
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