ソフトバンクGとオープンAIの合弁事業、太陽光発電利用へ-関係者
- ソフトバンクG傘下SBエナジー、スターゲートに一部電力供給へ
米国の人工知能(AI)技術革新の加速につながるとトランプ米大統領が歓迎する1000億ドル(約15兆6000億円)規模の合弁事業は、気候変動対策に重点を置いていた前任者が好んだ電源である太陽光とバッテリーに一部依存する見通しだ。
トランプ大統領は21日、ソフトバンクグループとオープンAI、オラクルが主導する「スターゲート」合弁事業を発表。3社はオープンAIのデータセンターを含む米国拠点のインフラを構築するため、1000億ドルを初期投資する。 ホワイトハウスでの発表の席で3社の経営者らは将来的に「少なくとも」5000億ドルを投入するスターゲートの目標を概説したが、インフラの電源については詳述しなかった。
関連記事:ソフトバンクGなど3社、78兆円の対米AI投資目指す-株価大幅上昇
事情に詳しい関係者によると、スターゲート向け電力の少なくとも一部は、ソフトバンクG傘下で太陽光発電や電池プロジェクトを手掛けるSBエナジーが担う見通し。SBエナジーは、合弁事業に関連するデジタルインフラや発電の一部を担うことになるという。
ホワイトハウスの報道官と、SBエナジーとソフトバンクGはコメントを控えた。オラクルの広報担当者は取材要請に応じなかった。オープンAIの広報担当者は、スターゲートが米エネルギー網の最新化にどう役立つのか、さまざまな選択肢を検討しており、原子力からバッテリーまで幅広い技術に注目していると述べた。
AIブームで米国では新たな発電量の大幅増加が必要となることから、天然ガスや原子力、風力、太陽光、バッテリーなどの事業が活気づく可能性が高い。
SBエナジーは、データセンター向けの太陽光発電施設の建設実績があり、昨年にはテキサス州でグーグルを電力購入者とする大型施設を稼働した。
原題:SoftBank, OpenAI’s $100 Billion AI Venture to Tap Solar Power (抜粋)