真に7シーターと呼べる車内 メルセデス・ベンツGLB EQテクノロジー(1) 3列のまま荷室へスーツケース2個

メルセデス・ベンツはつい先日、バッテリーEVのGLC EQテクノロジーを発表したばかり。EQCの後継モデルで、新しいBMW iX3の直接的なライバルに当たる。だが、プレミアムSUVを求めるファミリー層に響くであろう、別の1台もリリースされた。

それが、EQBの後継モデルに当たる、GLB EQテクノロジー。積極的な開発資金の投入を裏付けるように、プラットフォームはGLC EQテクノロジーと異なり、最新のCLAと同じMMA。電圧800Vの電動システムを実装し、急速充電は最大320kWへ対応する。

メルセデス・ベンツGLB 250+ ウィズEQテクノロジー・スポーツ(欧州仕様)

全長4732mm、全長1861mm、全高1687mmと、サイズはひと回り拡大。これまで5+2シーターといえた車内は、真に7シーターと呼べる広さを得た。

スタイリングは、先代の流れを汲んだもの。左右で結ばれたヘッドライトや、イルミネーション内蔵のフロントグリルが、GLCと異なる表情を生んでいる。

航続距離はシングルモーターで609km

初期のパワートレインの構成は、シングルモーターの250+と、ツインモーターの350 4マティックという2種類。前者は後輪駆動で、最高出力271psと不足なし。四輪駆動の後者は354psへ上昇するが、更に強力なモデルも控えているようだ。

駆動用バッテリーは、85.0kWhで共通。リア側のモーターには、2速ATが実装される。高効率なシリコンカーバイド基盤を用いたインバーターも採用し、航続距離は250+で最長609km。EQBは518kmだったから、着実に伸びている。

メルセデス・ベンツGLB 250+ ウィズEQテクノロジー・スポーツ(欧州仕様)

販売は、英国では2026年の夏に始まり、価格は約4万6000ポンド(約966万円)から。廉価版となる200 EQテクノロジーの他、マイルド・ハイブリッド版も登場予定にある。

大きめのスーツケースが2個並ぶ荷室

GLBで明確な強みといえるのが、使い勝手の良さ。ホイールベースは約60mm伸ばされ、3列目にも大人が充分快適に座れる。平均的な身長の英国人が2列目へ座った場合、後頭部が目前へ迫り、多少の圧迫感はあるかもしれないが。

2列目のシートは、前後へ140mmスライド可能。その位置にも寄るが、2列目と3列目の乗員空間は、上下・前後方向で、それぞれ60mm以上拡大されたと主張される。乗降性も、不便を感じるほど悪いわけではない。

メルセデス・ベンツGLB 250+ ウィズEQテクノロジー・スポーツ(欧州仕様)

3列シートのSUVでは、最後列を折りたたまない限り、荷室は極端に限られることが通例といえる。しかし、GLBのそれは127Lで想像以上。大きめのスーツケースでも、2個並べて載せられる。大家族でも、荷物の積み方へ困ることは少ないだろう。

メルセデスの期待に届かない内装の高級感

画像 真に7シーターと呼べる車内 GLB EQテクノロジー サイズの近い電動SUV 最新GLCも 全201枚


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インテリアで目を引くのは、ダッシュボード前面に広がるモニターパネル、スーパースクリーン。助手席の同乗者は、多様なエンターテインメント・ソースで時間を潰せる。

フロントシートの座り心地は良好で、調整域が広く、小物入れもふんだん。しかし、特にプラスティック製部品の製造品質や高級感は、メルセデス・ベンツへの期待には届いていないかも。他ブランドの競合を凌駕する水準、とまではいえない。

メルセデス・ベンツGLB 250+ ウィズEQテクノロジー・スポーツ(欧州仕様)

最近の同社のモデルで共通することといえるが、デジタル技術から一歩引き、シンプルに造形や素材で高級感を狙っても良いのではないだろうか。ドイツを代表するプレミアムブランドとして、一層の差別化を図れるように思う。

走りの印象とスペックは、メルセデス・ベンツGLB EQテクノロジー(2)にて。

画像 真に7シーターと呼べる車内 GLB EQテクノロジー サイズの近い電動SUV 最新GLCも 全201枚

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者 AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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