感情を豊かに表現するディズニーの開発したロボットがかわいすぎて感情移入
しょんぼりやウキウキも人間みたいにその場で表現。夢と魔法でおなじみのディズニーが科学技術の世界でも革新を巻き起こしている。
2008年のディズニーとピクサーの映画「ウォーリー(WALL-E)」を彷彿させる、キュートで小さなロボットが、人間の動きや感情をリアルタイムで模倣する夢のような技術を実現したという。
見るからに親しみやすいのは外見だけじゃない。実はこのロボ、驚くほど精密なジェスチャーや表現力をもってるそう。
近い未来、家庭や職場で活躍するロボットたちのお手本になるかもしれない。
AIと人間の融合で未来をめざすディズニーの最新ロボット技術をのぞいてみよう。
このたびディズニーの研究者がお披露目したこちらの最新ロボットは、まるで映画「ウォーリー(WALL-E)」の主人公ウォーリーを思わせる小型ロボットだ。
見ためにもう親しみがわくデザインだが、ディズニーリサーチの研究者によると、とくに注目すべきは、人間の動作や感情を瞬時に理解し、それに応じた反応を示すという点だという。
この画像を大きなサイズで見る遠隔操作のロボットキャラクターは、人間と表現豊かな対話を行うことが可能です
これまで、ロボットが示す反応は、操作しているオペレーターの経験などによるものだったが、現在研究者らが取り組んでるのは、その場で操作されずとも、自律的にリアルタイムで人間と交流できるロボットだ。
そしてこのロボットは、その初期段階ともいえそうだが、なんと人間に手を振る動作から「こんにちは」と声をかける動作まで、かなり人間らしい仕草や行動を自律的に表現できるという。
この画像を大きなサイズで見る人に対して自律的に動くロボット(左)とオペレーターの操作で動くロボットこのロボットは、熟練のオペレーターの操作から収集したデータをもとに学習している。といっても学んでいるのは、単なる会話のやりとりだけではない。
この画像を大きなサイズで見るロボットが学習した感情表現。悲しそうだったりうれしそうだったり、ポーズだけでも伝わってくる我々のモデルは、人間とロボットの相互作用のデータセットで訓練されています。そのデータセットには、熟練のオペレーターが、ロボットの感情ややりとりを調整したデータと、その時のオペレーターの指示や人間に対するロボットのポーズも記録されています
単なるやりとりの情報だけでなく、モーションキャプチャーシステムによりそこにいた人間やその時のロボットの動き、さらに姿勢や仕草など、時には会話がなくとも、その場の雰囲気に適したさまざまな情報までもが記録されているというわけだ。
このように、まず人に対して違和感のない動作や感情表現を学ぶため、オペレーターの操作によるデータで訓練されたロボットは、次に高度なAI技術によって、人に対する自然な動きや行動を予測して再現するようになったという。
それがまたさすがディズニーというか、とてもかわいらしくて見入っちゃうほど。
この画像を大きなサイズで見るなんとなく親の言動や態度を手本に、人との接し方を学び、徐々に自分らしさを形成する子どもみたいな感じなのかも。
またこの技術は、異なるロボットにも対応可能だそう。
この画像を大きなサイズで見るこのモデルを異なるロボットプラットフォームにゼロショットで転移させ、同じオペレーターインターフェースを使用して実証しました
ざっくりいえば、学習済みのロボットモデル、つまりソフトウェアを別のロボットに移しても、事前学習などの準備もなしで、そのまま適応するいうことだ。この適応力を生かせば今後の応用範囲もぐっと広がりそう。
ディズニーリサーチはこのロボットの開発の詳細を2025年4月3日に動画で公開。
オペレーターの模倣による自律的なロボットと人間との相互作用/Autonomous Human-Robot Interaction via Operator Imitation研究者らが所属するディズニーリサーチは、ウォルト・ディズニー・カンパニーが科学技術の追求を目指し設立した研究所のネットワークだ。
アメリカ・ロサンゼルスやスイス・チューリッヒなどに拠点があり、CGからロボティクス、AIなど幅広い分野を研究している。
ディズニーにそんな先端技術が?と驚く人もいそうだが、こうした研究が、ディズニーのテーマパークや映画で重要な役割を果たしている。
そしてとってもタイムリーなことに、実は4月7日から東京ディズニーランドに、このロボットと同型らしい2足歩行の小型ロボット「BDXドロイド」たちが登場中。
ドロイドとは人工頭能を備えた自律機械を意味する。
どうやらこのロボ、「スターウォーズ」シリーズのドロイドBD-1の流れをくむドロイドだったもよう。
東京ディズニーランド スター・ウォーズ「BDXドロイド」お披露目2025年6月30日までゲストにインタラクティブな体験を提供しているそうだよ。
【公式】BDXドロイドが東京ディズニーランドに初登場 | 東京ディズニーランド/Tokyo Disneylandディズニーらしい感情豊かな動きといい、未来はこんなロボットが増えているかもしれないな。
今後はディズニーのテーマパークや映画でも、よりリアルなロボットたちが登場し、さらに没入感ある体験を提供してくれそう。科学技術とエンターテインメントから生み出されるディズニーの次世代の魔法に期待だな。
References: Interestingengineering
本記事は、海外の記事を参考に、日本の読者向けに重要な情報を翻訳・再構成しています。