「スマホ断ち」「あえてサウナなし」で集客がV字回復 銭湯の新たな挑戦
1968年をピークに年々その数を減らし、現在は1562軒まで減少した“銭湯”。サービスを多様化させて、生き残りをかけています。 東京・中野区にある、1936年創業の「松本湯」。目を引くのは、のれんに書かれた「もやもや洗湯(せんとう)」の文字です。 脱衣所には「今日、よくがんばったなと思えることは?」などと至る所から問い掛けてくる文言があります。 イベントを主催したSmart相談室 藤田康男CEO 「スマートフォンとも距離を置く制限がかかります。この中で、ゆっくりと自分に向き合っていただくことで、もやもやや相談が出やすいのではないかと思いました」 頭に浮かんだもやもやを書き出して、休憩所にあるポストに投函し、解消することもできます。
東京・荒川区にある銭湯「日暮里 齋藤湯」は集客数が伸び悩むなか、思い切ったリニューアルでV字回復を遂げました。 実はサウナ好き 齋藤勝輝社長 「やはり銭湯の原点は、浴槽で温まってもらうというのが私の思いで、あえてサウナのない銭湯を始めました」 当時も人気があったサウナをあえて設置せず、かわりに多くの浴槽を用意したのです。 熱すぎず、ちょうど良い温度感です。入浴時間は10から15分程度が効果的と書いてありますが、長時間浸かってられそうな温度です。 水温は、ぬるま湯から熱々のものまで5種類あり、子どもからお年寄りまで入れる銭湯をコンセプトに掲げました。 利用客 「お湯の温度もいろいろあって、あまり熱いのが得意じゃないんですけど、入りやすいお湯もいくつかあったので、のんびりできました」 齋藤社長 「まず家族連れが少なかった。やはり皆さんが、若い人から(高齢者まで)楽しんでもらえる銭湯を作りたいなと思いました」 家族連れや女性客が増え、リニューアル前、1日の来客数は120人ほどでしたが、今では300人を超えるほどに増えました。 休憩所では、レモンを丸ごと使った「生搾りスカッシュ」を300円という格安で提供。 清潔感にこだわり清掃も強化するなど、新たな策を打ち出し続けています。 齋藤社長 「家族で楽しんで、お風呂を味わってもらいたい。そういうような銭湯をこれからも続けていきたいと思いますね」 (「グッド!モーニング」2025年10月10日放送分より)
テレビ朝日