アングル:AI電力需要で地熱発電新興が急成長、石油大手はガス投資拡大
[19日 ロイター] - 地熱エネルギー新興企業は、電力を大量に消費するAI(人工知能)データセンターを抱えるハイテク大手の需要で急成長している。ただ、石油大手は天然ガスへの投資を倍増させており、長期的な投資の先行きは不透明だ。
このため、2020年以降、地熱発電プロジェクト全体に7億ドル強の資金が拠出されたとアナリストは推定しているが、最近は当初の熱狂はなくなっているという。
<メジャーは天然ガス強化>
グラディエントのジョハンナ・オストラム最高執行責任者(COO)は、中堅・中小の独立系エネルギー企業の大半は、転売目的の発電ではなく、自社の電力需要のために地熱エネルギーに関心を持っていると述べた。
<コスト面で競争力>
地熱はコスト面に競争力を持つ。コンサルタント会社ライスタッド・エナジーによると、米国における従来型地熱プロジェクトの平均電力コストは、メガワット時当たり約64ドルで、平均約77ドルのガス複合発電や、約182ドルの原子力発電など、他のエネルギー源と比べて競争力がある。
地熱発電の業界団体ジオサーマル・ライジング幹部のブライアント・ジョーンズ氏によると、投資環境が改善されたおかげで、この2年間で60以上の新興企業が誕生したという。
昨年発表された報告書によると、16年から22年の間に米国で設立された22の地熱新興企業のうち10社がテキサスに本社を置いている。
現在の商品市況の下落は、地熱発電で収入源を多様化しようとするシェールガス企業の増加を促す可能性もある。
この分野では超党派の関心も高まっている。関連する2つの法案が最近下院を通過し、上院の承認を待っている。これらの法律が成立すれば、国内での地熱発電事業の立ち上げが容易になる。
デボンのロウ氏は「政府の優遇措置と民間投資が増加しており、価格設定の確実性が高く損失の可能性が低い資産の組み合わせは、多くの投資家の興味をそそる」と述べた。
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Mrinalika is a business reporter. She has covered the energy and mining industry in North America for Reuters since 2022 and is based in India.
Seher oversees and writes market reports with the commodities and energy team in Bangalore round-the-clock and monitors newsworthy events in the resources space.