富山高山すし空港「1万円タクシー」制度変更。高山直行は対象外に
富山県が計画している、富山空港から高山までを1万円で利用できる定額タクシーの制度が、実施前に変更されることになりました。富山空港から高山へ直接向かう利用は対象外とし、飛行機利用日の翌日以降に限って助成します。「富山高山すし空港」の高山アクセス策として始まった事業ですが、高山を目的地とした旅行には使いにくくなります。
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高山への直行交通がない
富山空港は2026年7月、愛称を「富山高山すし空港」に変更しました。高山市の知名度を生かし、富山空港の利用促進につなげる狙いです。
ただ、富山空港と高山を直接結ぶ公共交通機関はありません。
富山県は2019年度に富山空港~高山間の直行バスを実証運行しましたが、1日2往復を約7か月運行して利用者は約600人にとどまり、本格運行にはつながりませんでした。
そこで県が打ち出したのが「富山高山交通需要創出事業」です。2026年度9月補正予算案に700万円を計上し、タクシーとレンタカーの利用料金を助成します。
県の予算資料では、事業目的を「空港から高山へのバス路線の新設に向けて交通需要を創出するため」としていました。
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1万円タクシーを計画
事業では、富山空港利用者が富山市内から高山へ移動する際、タクシーの利用者負担を1万円とする仕組みが提案されていました。通常4万円近くかかる料金との差額を県が助成します。
9月9日の富山県議会では、新田八朗知事が「富山空港利用者の高山への交通需要を作り出したうえでバス路線の新設につなげることが重要」と答弁しています。
まず「1万円タクシー」で需要をつくり、将来の直行バスにつなげる考えです。
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ところが、9月28日の県議会予算特別委員会で、自民党の井上学県議は、利用者が富山空港からそのまま高山へ向かえば、富山県内での消費や宿泊につながらないと指摘。県内への立ち寄りや宿泊を促す施策を求めました。
これに対し、新田知事は「空港から直接高山へ向かわれるケースは除くことにしたい」と答弁しました。
「1万円タクシー」の対象を飛行機利用日の翌日から1週間以内とし、タクシーの乗車場所は富山市内から富山県内全域へ広げます。
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制度変更により、富山県内を観光した後、高山へ向かう利用には使いやすくなります。一方、富山空港に到着して、そのまま「1万円タクシー」で高山へ向かうことはできなくなります。
県が当初示した事業目的は「空港から高山へのバス路線の新設に向けて交通需要を創出するため」でした。9月9日の知事答弁でも、富山空港利用者の高山への交通需要をつくる考えを示していました。
しかし、最終的に、富山空港から高山への直行利用は助成対象から外れることになり、空港から高山への交通需要の創出とは、ほとんど関係ない事業になってしまうようです。
当然のことながら、「富山高山すし空港」から高山への直行交通がないという問題は、解決しません。(鎌倉淳)
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