「市長派が7人受からないとチェックメイト」決死の議会解散で伊東市長・田久保氏が狙う“生き残りルート” 一部の支援者は”田久保離れ”「『参政党に相談しよう』と言い出す人も」

 全国紙記者が話す。 「市長は解散通知を出したあと取材に応じましたが、自身の学歴詐称問題には言及せず、『改めて広く市民に信を問うべき』と述べるに留まった。  今後は法律に基づき、40日以内に市議選を行うことになります。具体的な日程は未定ですが、10月中旬には投開票が行われる見立てです。新たな市議会で不信任決議を出すタイミングによりますが、田久保氏は12月までは市長のポストに居座ることができる可能性がある」 「往生際が悪い」などの声も多い田久保氏。解散を選んだことで、当面首の皮1枚は繋がったわけだ。しかし、報道陣の前で批判を繰り返す中島氏をはじめ、元市議らの「田久保おろし」に対する意思は強い。 「新しい市議が決まれば、2回目の不信任案が出されることは必至。規定では再び不信任が言い渡された場合、解散を選ぶことはできませんから、田久保氏は事実上、詰みです」

 ある伊東市の自民党関係者が語る。 「市議会の定数は20名。議会解散を伴う不信任案の可決には3分の2以上の市議の出席と過半数の票が必要です。仮に田久保派の議員が7人以上受かれば、その市議らの欠席をもって不信任案を事実上、妨害できる。逆に言えば、解散後の市議選で仲間を集められなければ彼女はチェックメイトなのです」  伊東のジャンヌ・ダルクも、さすがに傍観しているだけではない。ある支持者が彼女の"思惑"について、どこか高揚した様子でこう話す。 「すでに3人ほど、"市長派"の人間に声をかけています。候補者は10人弱は擁立したい考えだそうです。市議会が空になっている間、田久保さんは市議の邪魔が入らず発言できる。支援者はなにを明かしてくれるのか、期待しているんです」  一方で、別の支援者は"負けシナリオ"について危惧していた。 「田久保さんの支援者の中には、『(戦い方を)参政党に相談するのはどうか』などと言って、自民派でも田久保派でもない別の人間を市議に仕立てようという動きもある。候補者が乱立してしまうと、票割れを起こして、結局は保守派の人数が多く当選することも考えられます。実は、かつての支援者にも田久保さんに不信感を募らせている人は多く、カオスな状況になっているんです」  田久保氏が「勝つ」未来はあるのか──。

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