6万大観衆の前でPKストップ!鹿島学園GKプムラピーは3失点に悔しさも神村学園を称える「さすが日本一です」

[1.12 選手権決勝 神村学園高 3-0 鹿島学園高 国立]

 PKストップに果敢な飛び出しと、193cmの守護神が6万超えの観衆を沸かせた。鹿島学園高(茨城)のU-17タイ代表GKプムラピースリブンヤコ(2年)は持ち味を十分発揮しながらも0-3の敗戦。あと一歩のところで優勝を逃し、「3失点して悔しい」としながらも、「(神村学園は)夏も日本一を取って、強い、速い、上手い、完璧な相手。さすが日本一です」と素直に相手を称えた。

 最大の見せ場は0-1の前半31分に訪れる。PKのピンチに神村学園FW徳村楓大(3年)がゴール左を狙ったキックを右手1本でセーブ。こぼれ球に詰めた相手のシュートがポストに跳ね返ると、セカンドボールを拾った神村学園のクロスボールはプムラピーがしっかりとキャッチした。

 PKストップの背景には、入念なスカウティングとチームメイトの助言があった。「インターハイで大津とPKをやっていて、準決勝のPKも自分でメモしていた」。神村学園は夏のインターハイ決勝で大津とPK戦までもつれ込み、今大会準決勝でも尚志とPK戦を戦っていた。さらにこの日のPKの場面ではMF木下永愛(3年)が蹴る方向を予測していたそうで、「(木下)永愛がこっちに蹴ると言っていたので、仲間を信じて飛んだ」とはにかんだ。

 3失点したとはいえ、プムラピーのビッグセーブも目立った。1失点目も一度は果敢な飛び出しで徳村のシュートを止めたものの、こぼれ球をFW日高元(3年)に蹴り込まれた。2失点目もクロスボールをプムラピーがパンチングしながら、セカンドボールを拾われ、MF堀ノ口瑛太(3年)に豪快なミドルシュートを叩き込まれた。

 0-2で折り返した後半もプムラピーは集中力を切らさない。後半18分、日高のラストパスから徳村が抜け出した場面は、勇気を持った飛び出しで1対1をストップ。こぼれ球に詰めた日高のシュートにも体を投げ出した。再三の好守で味方の反撃を待ったが、最後まで神村学園の牙城を崩せず、後半アディショナルタイムに3失点目を喫した。  タイ代表MFチャナティップが北海道コンサドーレ札幌で活躍する姿をテレビで見て、Jリーグでプレーする夢を持った。高校1年生で来日。登録の関係で出場可能になった今年度の後半から定位置をつかんだ。来日当初はスマートフォンを片手に翻訳アプリを使ってコミュニケーションを取っていたが、猛勉強にチームメイトの支えもあって、今では取材対応も日本語で完璧にこなせるレベル。チームメイトに関西出身の選手が多いこともあって自然と関西弁も身についた。  準決勝の試合後には国立競技場のスタンドにいる両親と姉と喜びを分かち合った。母は日本で働いているが、タイで暮らしている父と姉は準決勝当日の朝に来日。感極まる両親の姿にプムラピーも涙した。準決勝、決勝はタイでも放送され、その活躍する姿は母国のサッカー少年たちにも届いたはずだ。

 この日の鹿島学園のメンバーのうち、先発した2年生はプムラピーとFW内海心太郎(2年)の2人。さらにFWワーズィージェイヴェン勝(2年)も途中出場した。「僕と内海とワーズィー、2年生みんなでここから一生懸命やって、国立にもう一回戻りたい」。次の夢は、国立に戻ってくるだけではない。「3年生のためにも決勝で勝ちたい。頑張りたい」と、この日逃した忘れ物を取りに帰ってくるつもりだ。

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