亀岡暴走事故で犠牲・真緒さん、親友が遺影を抱いて「はたちの会」出席…「一緒に歩んでいきたい」

 成人の日の13日、京都府内各地で20歳を祝う式典が行われた。府によると、今年度に20歳を迎える府民は約2万6600人。若者は友人との再会を喜び、大人への一歩を踏み出した。

 亀岡市は、816人を対象にした「はたちの会」を「サンガスタジアム by KYOCERA」で開き、人生の節目を祝った。

 桂川孝裕市長は「何事にも挑戦し、より豊かで魅力的な人生を送ってほしい。『闇バイト』のような社会問題はあるが、色んな人の助言を受けながら正しい選択をし、幸せな人生を切り開いて」と激励した。

真緒さんの遺影を抱いて出席した大石さん(京都府亀岡市で)

 参加者は、2012年4月に市内であった暴走事故で犠牲になった小学2年の小谷真緒さん(当時7歳)と同学年。親友の大石かやのさん(20)は遺影を抱いて出席し、「同級生がたくさん集まり、真緒ちゃんも喜んでいると思う。真緒ちゃんは心の中で生きていて、これからも一緒に歩んでいきたい」と話した。

 京都市左京区のみやこめっせでは、京都市の「はたちを祝う記念式典」があり、午前、午後の2部で計5451人が参加。振り袖やスーツに身を包んだ若者が、旧友との再会を喜んだ。

 午後の式では、3月に20歳を迎える上七軒歌舞会の 舞妓(まいこ) (19)が舞踊を披露。松井孝治市長は「失敗も全て財産になる。無限の可能性で多くの体験を重ね、人生を飛躍させて」とエールを送った。

 代表で登壇した立命館大2年の大学生(20)は「ウクライナの友人と出会い、世界には苦しい思いをしている人が大勢いると知った。そんな人たちの助けになりたい」と誓った。

 看護を学ぶ京都市山科区の大学2年の大学生(20)は「コロナ禍で看護師に憧れた。患者に寄り添える人を目指す」と話していた。

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