イスラエル、イラン首都に大規模攻撃 イランはテルアビブにミサイル
[ドバイ/ワシントン/エルサレム 6日 ロイター] - イスラエルは6日、イランの首都テヘランのインフラ施設に対し「大規模な」攻撃を開始したと発表した。イランの支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが支配するベイルート南部郊外にも激しい空爆を行い、戦争は新たな局面へと拡大した。
イランへの新たな攻撃では戦闘機50機が、指導部が引き続き使用しているテヘランの死亡した最高指導者ハメネイ師邸宅の地下バンカーを爆撃した。
一方イランのペゼシュキアン大統領は「一部の国が仲介努力を始めた」とXに投稿、対象国や詳細については明らかにしていない。「地域の恒久的な平和に向けコミットしているが、わが国の尊厳と権威を守ることに一切のためらいはない。イラン国民を軽視し、この紛争に火を付けた者たちに仲介は向けられるべきだ」と述べた。
レバノンへの攻撃に対しヒズボラは報復を警告し、イスラエル住民に対し両国国境から5キロメートル圏内の町から退避するよう呼びかけた。テレグラムの公式チャンネルで、「レバノンの主権と市民に対する(イスラエル)軍の侵略、民間インフラの破壊、進行中の追放作戦は決して黙認されない」と述べた。
イランの革命防衛隊は、6日にイスラエルの商業都市テルアビブを弾道ミサイル「ハイバル」で攻撃したと発表した。この攻撃はテルアビブ中心部の拠点を標的とするミサイルと無人機(ドローン)の複合作戦として実施されたと説明した。
2月28日の米・イスラエルのイラン攻撃から1週間。攻撃は双方の応酬を超えて湾岸諸国や欧州連合(EU)加盟国キプロスや北大西洋条約機構(NATO)加盟国のトルコなども巻き込み、地理的に広がりを見せている。
イランのハティブザデ外務次官はインドで開催された安全保障フォーラム「ライシナ対話」で「これはイランにとって『存亡をかけた戦争』であり、米国がどこから攻撃していようとも対応する以外の選択肢はない」と述べた。
カタール当局者によると、イランは夜間に、中東最大の米軍基地であるカタールのアル・ウデイド空軍基地をドローンで攻撃した。死傷者は報告されていない。
革命防衛隊は、イスラエルのラマト・ダビド空軍基地とレーダー施設、クウェートの米軍施設、イラク北部クルド人自治区のアルビルにある米軍基地を攻撃したと発表した。
革命防衛隊の報道官は、イスラエルと米国の侵略に対抗するため新たな作戦と兵器を間もなく投入すると述べたが、詳細は明らかにしなかった。
イランの隣国アゼルバイジャンの外務省は5日、イランのドローンが飛来し、飛び地のナヒチェワン自治共和国の空港などで少なくとも4人が負傷したと発表。アリエフ大統領は軍に報復措置の実行を指示した。イラン側は攻撃を否定している。
<トランプ氏、イラン系クルド人勢力に蜂起促す>
トランプ米大統領は5日、イラクに拠点を置くイラン系クルド人勢力に対し、イランへの攻撃を開始するよう促した。ロイターの電話インタビューで、「(クルド人勢力が)やりたいというのは素晴らしいことだと思う。全面的に支持する」と述べた。
複数の関係筋によると、ここ数日、クルド人勢力は、イラン西部での攻撃の是非と方法について米国と協議している。
国防関係者はイランのドローン2機が5日、イラクのクルディスタン地域にあるイラン系反体制派の拠点を攻撃したと明らかにした。
<「米国の弾薬は十分」>
ヘグセス米国防長官と米中央軍のクーパー司令官は、米国は無期限に爆撃を継続できるだけの十分な弾薬を保有していると強調した。
ヘグセス氏は米フロリダ州の中央軍司令部で記者団に「イランはわれわれが(爆撃を)持続できないと期待しているが、それは全くの計算違いだ」とし、「弾薬は十分に確保されており、意志は揺るぎない」と述べた。
クーパー氏は、米軍がこれまでに少なくともイラン艦船30隻を攻撃し、第2次世界大戦期の空母に匹敵する大きさの大型無人機母艦も含まれると語った。また、B2戦略爆撃機が地下深くに埋設された弾道ミサイル発射装置を標的に2000ポンド貫通爆弾を数十発投下したとし、ミサイル製造施設も攻撃対象になっていると説明した。
戦争初日以降、イランの弾道ミサイル攻撃は90%、無人機攻撃は83%減少している。
イラン赤新月社によると、米国とイスラエルによる攻撃開始以来、イランでは少なくとも1230人が死亡した。レバノン保健省によれば、レバノンでも77人が死亡した。
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Reuters bureau chief for Lebanon, Syria and Jordan.