米国、財の貿易赤字が予想外に縮小-関税前の駆け込み消えて輸入減少

Mark Niquette

  • 6月の財貿易赤字、前月比10.8%縮小-市場予想の全てを下回る水準
  • 消費財輸入は2020年以来の低水準、産業資材の輸入は21年以来の低さ

米国の財の貿易赤字は6月、市場予想に反して縮小した。大規模関税が発動する前に在庫確保を急ぐ動きが落ち着き、輸入が広範囲に減少したことを反映している。

  米商務省の発表によれば、財の貿易赤字は前月比10.8%縮小して860億ドル(約12兆7900億円)。ブルームバーグがまとめた全てのエコノミスト予想より低い水準。予想中央値は980億ドルへの拡大だった。データはインフレ調整をしていない。

  輸入は4.2%減の2642億ドル。消費財の輸入は2020年9月以来の低水準、産業資材の輸入は21年以来の低い水準となった。自動車の輸入も減った。米国からの財輸出は0.6%減少した。

  この前渡し商品貿易収支統計を受け、エコノミストらは純輸出が4-6月(第2四半期)の国内総生産(GDP)にどの程度寄与したかを、あらためて精査することになる。第2四半期GDP(速報値)の公表は米東部時間30日午前8時半。

  1-3月(第1四半期)のGDPを押し下げた貿易のゆがみは、第2四半期に大部分解消される見通しだ。

原題:US Goods-Trade Deficit Narrows Thanks to Broad Drop in Imports(抜粋)

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