出直し大阪府知事選が告示 高村薫氏「論評に値しない独り相撲」
2月8日投開票の衆院選に合わせて、大阪市では知事と市長の出直しダブル選が実施されることになりました。22日には知事選が告示されました。25日に市長選が告示され、27日に衆院選が公示されます。こうした状況に作家の高村薫さんは「ダブル選は、論評に値しない独り相撲」と語ります。
大阪府吹田市で暮らす高村さんに話を聞きました。
「欠かさず投票してきたが…」
吉村洋文前知事は、大阪市を廃止して特別区を設置する「都構想」について、住民投票で2度目の否決となった際に「二度とやらない」と述べていた。
Advertisement選挙で信を得て再挑戦するというのは筋が通らず、まともに論評するに値しないダブル選だ。
選挙権を得てから、これまで欠かさず投票してきた。
ただ、今回の知事選は意味も価値もないと感じ、府民として投票しないと決めている。
「知事と市長の行動、意味不明」
維新の中でも、異論があったという。
まずは党内でしっかりと解決すべき話。吉村氏が選挙を実施するために税金を利用し、それで当選して「信を得た」と主張するのは、独り相撲だ。府民や大阪市民を巻き込むべきではない。
生活に直結する課題で、それを急いで解決しなければならない状況であれば、民意を問うのは理解できる。
だが、今回のダブル選はそうではなく、府や市の予算成立にも影響のあるような時期で、知事と市長の行動は全く意味不明だ。
投票しないという選択肢
出直し選の理由には「大阪・関西万博の成功」も挙げている。
だが、関連施設の建設コストなども含めた最終的な収支は示されていないので「もうかった」も「成功した」もない。
万博後に建設されるカジノを含む統合型リゾート(IR)への反対の声は多い。むしろ、そちらで信を問うべきではないか。
衆院選との同日の選挙なので、選挙管理委員会などの手間が一部省けるのは事実だ。それでも、不当な選挙だと思っている有権者には、投票しないという選択肢があってしかるべきだ。
政治家は、投票率の低下や白票の数からも有権者の声を拾うべきだが、維新の政治家はそうはしないだろう。【聞き手・藤河匠】