テスラ、米国で6人乗り「モデルY」生産しない可能性も=CEO
米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、19日に中国で発売したスポーツタイプ多目的車(SUV)「モデルY」の6人乗りの派生車種について、米国で生産しない可能性を示唆した。写真は、「モデルY」。1月8日、北京で撮影(2025年 ロイター/Florence Lo)
[20日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA.O), opens new tabのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、19日に中国で発売したスポーツタイプ多目的車(SUV)「モデルY」の6人乗りの派生車種について、米国で生産しない可能性を示唆した。自動運転車の台頭を理由に挙げた。
上海工場で生産されているこの派生車種は、主力のモデルYより長めの車体と3列シートが特徴で、価格は4万7200ドル程度に設定されている。
マスク氏はXユーザーの投稿への返信で「このモデルYの派生車種は来年末まで米国での生産を開始しない。米国で自動運転車が登場したことを考えると、生産しないかもしれない」と言及。自動運転車の台頭で6人乗り車両の必要性がなくなる理由については詳細を語らなかった。
ガソリンエンジンを搭載した3列シートのSUVは長年、米国のファミリー層の間で好評を得ている。ただ、3列シートのEVで利益を出すのは自動車メーカーにとって依然困難な状況だ。トランプ米政権の最近の政策変更もEVの価格上昇を招く見通しで、メーカーはより小型で安価な派生車種に軸足を移ることを迫られている。
テスラは米国事業の焦点を自動運転タクシー(ロボタクシー)へ移行する取り組みを加速している。今年6月には米南部テキサス州オースティンで限定的な規模でロボタクシーのサービスを開始し、事業拡大によって今年末までに米人口の半分に提供することを目指している。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab