「前回よりは楽?」統一教会文書の“萩生田親分”の第一声はライバルへの強烈な皮肉… “中道”は公明党幹事長を投入し本気モードへ〈東京24区〉
超短期決戦の衆院総選挙を決断した高市早苗首相率いる自民党。鈴木俊一幹事長以上に党務をグリップしてきたのが幹事長代行の萩生田光一前衆議院議員(62)だ。前回の総選挙では裏金問題の影響で党公認を得られず、地元東京・八王子市の東京24区で辛勝した。 【画像】まさかの比例20位、麻生派から抜けた閣僚経験者 その後、高市首相に取り立てられたが、今回も旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係が噴き出した。前回は萩生田氏を応援した公明党は今回、立憲民主党系の中道改革連合の対立候補を支援し、目が離せない情勢になってきた。
「総裁選で萩生田さんが一票一票、国会議員の高市票をまとめてくれたからこそ高市総理が誕生したんです。何が言いたいか。皆様が萩生田さんを応援してくれたから高市政権が誕生したんです!」 公示日の1月27日午前、JR八王子駅前で萩生田氏と並び、選挙カーに上がった有村治子党総務会長がそう話すと集まった数百人の支持者から拍手が沸き起こった。 27歳で八王子市議となった萩生田氏は東京都議を経て衆院選を7回勝ち抜き地元では強力な政治力を持つ。だが石破茂前党総裁の下で行なわれた2024年総選挙では2728万円もの裏金が確認されたため党公認を受けられず、立憲民主党が「刺客」に送り込んだジャーナリストの有田芳生氏に苦戦を強いられた。 得票は約7万9000票と2021年総選挙時の約14万9000票より大きく減らし、約7500票の僅差で有田氏に辛勝。有田氏は比例で復活当選した。 その後、石破おろしの先に生まれた高市体制で党幹事長代行に起用され、故安倍晋三元首相の最側近でいた時以来、久しぶりに政権の中枢に返り咲いた。ところがそれもつかの間、以前からくすぶっていた旧統一教会と密接な関係を持ってきたという疑惑が再燃した。
教団の日本での政界工作などを韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁に報告した「TM特別報告」と題された3212ページの内部文書の流出が昨年12月に判明。同資料を入手した集英社オンラインが翻訳すると、日本統一教会会長だった徳野英治氏らは萩生田氏について韓総裁にこう報告していた。 〈いつも安倍首相とわれわれをつないでくれる〉 〈安倍首相との会談を今まで4回セッティングし仲立ちの役割をしてくれた〉 〈常に連絡を取る関係にある〉 萩生田氏の名は計60回も文書に登場し安倍政権と教団を結ぶ役割を担っていたことがうかがえる。 公示直前、立憲民主党と公明党が一つになった中道改革連合は東京24区の小選挙区候補者を立民の都議だった細貝悠氏(32)とし、有田氏は比例代表で擁立することを決める。 長年、有田氏が統一教会問題を追及してきただけに意外な小選挙区候補の交代にみえたが、中道関係者は「有田氏は公明党も厳しく批判してきたため創価学会員の支持を得にくい。その悪条件を取り除き勝ちに行く判断だ」と話す。 こうして迎えた選挙初日、萩生田氏は第一声のマイクで閣僚在任時の成果や八王子のインフラ整備の実績をアピール。裏金問題には「失敗もして、皆さんに不安な思いや不快な思いをさせました」と一言だけ触れた。 演説の最後には「ライバル候補も大勢出ます。1人1人のことを言うつもりはありません。しかし前回の候補者、もういないじゃないですか、八王子に。(中略)結局皆さん、選挙の時だけここへ来て、駅前で騒ぐだけじゃないですか」と有田氏を当てこすり、地元生まれの郷土愛を強調した。