日産が中国で2000億円追加投資、トヨタ・ホンダも現地開発EV
中国事業を担当するスティーブン・マー氏が同日、中国・上海市で開幕した世界有数の自動車展示会「上海国際自動車ショー」で述べた。
日産は、今年後半に中国で発売を予定しているピックアップトラックのPHV「フロンティアプロ」を現地から輸出して海外にも投入。合弁相手である東風汽車集団からセダンタイプのEV「N7」も今月中に発売して挽回を狙う。
これまでの新車投入計画では、26年末までにN7を含む計8車種、このうち日産車は5モデルとしていたが、27年夏までに計10車種と改め、うち日産車を9モデルに増やす。
日産の24年の中国販売は70万台弱と4年前の実績の半分以下にとどまっている。
マー氏は記者団に対し、「中国市場へのアプローチがやや遅れた」と振り返り、「正直に言うと、中国車ブランドの動きはあまりにも速すぎた。その速さは並外れており、誰もが驚かされた。今、私たちは再スタートを切ったと考えている」と述べた。
また、中国からの輸入が関税で事実上ブロックされている米国を念頭に、中国から「おそらく一国を除いて、多くの国々」への輸出を続けると説明。「米国で長く生活し働いてきた私でも、この状況は予測できなかった」といい、「どの国かはまだ発表できないが、私たちは多くの国への輸出を続ける」と付け加えた。
日産の経営再建が成功するかどうかは、新モデルの発売に伴う株価や販売実績で判断されるとし、具体的な目標に関しては、4月に就任したイヴァン・エスピノーサ社長が説明するとして言及を控えた。ただ、「彼は間違いなく私に大きな目標を課した。『速く、速く、速く、速く』と」と述べた。
ホンダも中国市場向けEV「イエ」シリーズの第2弾となるスポーツ車タイプの旗艦モデル「GT」を初披露。中国企業との連携で先進運転システムなどの性能を高める。車内で乗員の支援などを行うAI(人工知能)技術は、中国のスタートアップ企業が開発した「ディープシーク」を同シリーズ全てのモデルで採用する。
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Kevin Krolicki is Reuters bureau chief for Greater China, based in Beijing since 2024. He was previously Reuters transport editor, working with a global team of reporters covering autos and EVs and the business of space and satellite launches. A Detroit native, he has also worked in Tokyo, Los Angeles, Detroit, Washington and Singapore as a reporter and editor with Reuters.