アメリカ中間選挙の投票始まる トランプ氏は最後まで激しい個人攻撃
トランプ米政権への審判となる中間選挙の開票が3日夜(日本時間4日朝)にあり、連邦議会の上下両院で民主党が過半数を奪いました。テキサスやカンザスといった共和党の牙城(がじょう)の州で議席を奪うなど、民主党にとっては歴史的な勝利となっています。タイムラインで詳報します。
米連邦議会の中間選挙で民主党が上下両院で過半数を得たことについて、木原稔官房長官は4日午後の記者会見で「選挙の結果にかかわらず、日米同盟は日本の外交安全保障政策の基軸だ」と述べた。「国際情勢が激動し不確実性を増す中、強固な日米同盟は国益を最大化するために不可欠だ」とも強調した。
11月以降、アジア太平洋経済協力会議(APEC)など首脳外交の場が控えるが、木原氏は今後の日米首脳会談の予定などについて「何か決まっているものはない」と述べるにとどめた。一方、首脳や外相間など様々なレベルで緊密な連携を進めていく考えを示した。
15:30
日経平均、終値は893円安
4日の東京株式市場で日経平均株価は前営業日の終値に比べて893円23銭(1.42%)安い6万2188円63銭で取引を終えた。米国の中間選挙で、人工知能(AI)の規制強化に前向きな民主党の優勢が伝わり、一時は3000円を超えて値を下げた。しかしその後、買い戻しの動きが出て、下げ幅を縮小させた。
15:28
「民主党が下院で過半数獲得」AP報道
AP通信は、民主党が下院で過半数を獲得したと報じた。
米ワシントンで2026年11月2日、中間選挙を前に演説し、帽子を取るトランプ大統領=ロイター実業家のイーロン・マスク氏は自身のX(旧ツイッター)に、民主党が上下両院で過半数を得たことについて、「私の選挙妨害用宇宙レーザーは、今回は効果がなかったようだ」と投稿した。
マスク氏は今回の中間選挙でトランプ氏の共和党を支援するため、7~9月に約2億7600万ドル(約436億円)を献金したとされる。特に、自身が率いる電気自動車大手のテスラや宇宙企業スペースXの本拠地があるテキサス州上院選に、資金を集中させていたという。テキサスは共和党の牙城(がじょう)だったが、民主党のジェームズ・タラリコ氏が勝利を確実にした。
14:50
テキサス州、民主党のタラリコ氏が勝利演説
【現地記者から】「私たちは、分断の政治が愛の政治にはかなわないことを示した」。南部テキサス州の上院選で悲願の勝利を決めた民主党の州下院議員、ジェームズ・タラリコ氏(37)は、オースティンで支持者を前に演説した。
2026年11月3日、米テキサス州の上院選で勝利して喜ぶ民主党のジェームズ・タラリコ氏(手前中央)=ロイターキリスト教徒で、神学校でも学んだタラリコ氏は「隣人愛」を政治理念の中心に据えている。勝利演説では「愛こそが、アメリカの分断を癒やすことができる」と語りかけた。
民主党の支持者ら数百人が集まったオースティンの別の会場では、テレビで勝利確実と報道されると歓喜の絶叫に包まれた。テキサス州の上院選で民主党候補が勝つのは1988年以来で、38年ぶり。会場ではあちこちから「信じられない」「オー・マイ・ゴッド」といった言葉がもれ、涙を流す人もいた。(テキサス州オースティン=河崎優子)
バラク・オバマ元大統領がX(旧ツイッター)を更新し、民主党の上下両院での多数派奪還について、「今夜、アメリカの人々は明確なメッセージを送りました。国民は、人々を分断するのではなく結束させる政治を望み、直面する課題に対して具体的な解決策を提供する指導者たちを求めています」などと投稿した。
オバマ氏は民主党の強力な「選挙戦の顔」として、激戦区のミシガン州やジョージア州を含め、各地の応援演説でトランプ政権を強く批判していた。
14:20
メーン州、民主党候補が6選めざした共和党候補を破る
北東部メーン州の上院選では、民主党の元州上院議員のトロイ・ジャクソン氏が当選を確実にしたと米メディアが報じた。6選を目指した共和党現職のベテラン、スーザン・コリンズ氏を破り、民主党が議席を奪う形となった。
大統領選では民主党の候補が1992年から9回連続で同州を獲得しており、2024年の大統領選でも、民主党のハリス氏が共和党のトランプ氏に勝った。このため、今回の上院選でも民主党が重点的な目標に位置づけてきた。
しかし、コリンズ氏は5期30年を務めてきたベテラン議員で、根強い人気を誇る。トランプ氏とも距離を置く穏健派として知られ、過去の選挙では民主党員からも支持を集めてきた。トランプ氏も一目置き、直接的な攻撃を避けている。
民主党は当初、過去に公職経験のないグラハム・プラトナー氏が候補だったが、過去の交際相手から「性的暴行を受けた」と告発を受けて撤退した。代わりにジャクソン氏が候補となったが、それほど支持が伸びず、世論調査ではコリンズ氏と競り合いが続いていた。
メーン州の上院選の民主党候補、トロイ・ジャクソン氏=APイランのガリバフ国会議長は自身のX(旧ツイッター)に、「良心からか、生活費の問題からか、米国民は戦争に対して『ノー』と言った。我々はこのメッセージを支持する」と投稿した。
ガリバフ氏は4月と6月、米国との戦闘終結に向けた協議の際にイランの代表団を率いた。(テヘラン=小暮哲夫)
14:07
トランプ氏、共和党敗退「イラン攻撃が一因」
トランプ大統領は米紙ウォールストリート・ジャーナルの取材に応じ、中間選挙での共和党の敗退について、「イラン攻撃が一因だった」と述べた。イランへの攻撃そのものよりも、攻撃によって引き起こされた原油価格上昇が、敗退の原因になったとの見方を示した。
米ワシントンで2026年11月2日、アイオワ、カンザス両州での選挙集会を終えたトランプ米大統領=ロイタートランプ氏は、イラン攻撃自体は「正しいことをした」と主張。「(同様の状況になっても)また同じことをするだろう」と述べた。イランへの軍事作戦を指揮するヘグセス国防長官については、「彼は本当にすばらしい」と評価。政権内部の閣僚の交代については否定した。
トランプ氏はまた、共和党の敗退原因について「一番の問題は、私の名前が投票用紙に載っていなかったことだ」と改めて言及。今回の共和党候補者については「もっと良い人材であっても良かった」と述べた。
民主党が上下両院で過半数を得ることで、大統領と議会多数派の党が異なる「ねじれ」状態になる。今後についてトランプ氏は、「民主党とは協力していくし、うまくやっていけるだろう。そうならなければ厳しく接するし、彼らもそうする」と述べ、必要であれば拒否権を行使していく姿勢を示した。
14:05
ミネソタ州、ソマリア出身イスラム教徒の女性候補が再選確実
AP通信は中西部ミネソタ州第5選挙区の下院選で、ソマリア出身で民主党候補のイルハン・オマール下院議員が再選を確実にしたと伝えた。
オマール氏はイスラム教徒女性として初めて連邦議員になった2人のうちの1人。トランプ政権高官はこれまで、オマール氏が「移民手続きに関わる不正」に関わった疑いを示唆する発言をしており、先月12日には国土安全保障捜査局がオマール氏の自宅を家宅捜索した。下院民主党トップのジェフリーズ院内総務は捜索について「政敵に対して連邦政府が武器化されている」と批判していた。
また、南部テネシー州の上院選では、元駐日大使の共和党候補、ウィリアム・ハガティ上院議員が再選を確実にした。第1次トランプ政権の2017~19年に駐日大使を務めていた。
13:45
民主党のハミルトン氏「歴史を刻んだ」
米中西部カンザス州の上院選で、当選確実と米メディアに報じられた民主党のアダム・ハミルトン氏は、支援者らの前で「今夜、私たちは歴史を刻んだが、真の仕事は1月から始まる。全力を尽くし、喜びをもって奉仕したい」と述べた。カンザス州の上院選で民主党が議席を得るのは1932年以来、94年ぶりとなる。
ハミルトン氏は「誰も望まなかった戦争と関税によって、カンザス州の家庭の負担は月に250ドル(約4万円)にのぼる」とし、「これはもう許されない」と批判した。また、「カンザス州の人々は、政治家が私たちを分断するやり方にもうんざりしている」と説明。牧師としての経験や聖書を引用しながら「共和党と民主党が共に歩む方が良い。協力して問題解決に取り組むことを選ぶべきだ」と、党派を超えた協調を訴えた。
13:40
トランプ氏、SNSに「VETO」(拒否権)と書かれた赤い帽子
上下両院で民主党が過半数を得ることが確実になったと伝えられた直後、トランプ大統領は自身のSNSに、「VETO」(拒否権)と書かれた赤い帽子の画像を投稿した。トランプ氏はこれまで、民主党が上下両院の多数派を握った場合、「私は『ミスター拒否権』になると思う」と発言。議会が送ってくる法案を拒否し続け、民主党との交渉に持ち込む見通しを示していた。
トランプ大統領が自身のSNSに投稿した、VETOと書かれた帽子4日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に下落し、前営業日の終値に比べて一時3000円を超えて値を下げた。米国の中間選挙で、人工知能(AI)の規制強化に前向きな民主党が上下両院で過半数を確保する見通しだと伝わり、リスク回避の動きが広がっている。
アメリカ中間選挙の結果などを受けて、大きく下落した日経平均株価=2026年11月4日午後2時17分、東京都中央区、小林裕幸撮影米中間選挙で民主党が上院でも多数派奪還を確実に、下院に続き。米メディアが報道。
13:35
共和党の「赤い州」だったアイオワ州、民主党が議席奪う
中西部アイオワ州の上院選では、民主党の州下院議員のジョシュ・トゥレク氏が当選を確実にしたと米メディアが報じた。共和党の下院議員のアシュリー・ヒンソン氏を破り、共和党から議席を奪った。
これによって、民主党が上院で過半数の51議席を確実にした。
アイオワ州は農業が盛んで、以前は大統領選で民主党の候補が勝つことが多かったが、2016年、20年、24年の3回連続で共和党のトランプ氏が相手の得票率に10ポイント前後の差をつけて勝利しており、最近は「赤い州」とされる。
今回の上院選は共和党現職のジョニ・アーンスト氏の引退に伴う新顔同士の争いだった。当初はヒンソン氏が有利とみられていたが、トランプ政権の関税政策が農家に不評ということもあって支持が伸び悩み、世論調査では穏健派のトゥレク氏と互角になっていた。トゥレク氏は車いすバスケの元スター選手で、米国代表としてパラリンピックで金メダルを2回獲得した知名度も追い風となっていた。
アイオワ州の上院選の民主党候補、ジョシュ・トゥレク氏=AP下院民主党トップのハキーム・ジェフリーズ院内総務は、開票を見守る民主党の会合で、「アメリカが戻ってきた」と述べた。このセリフは、トランプ大統領が掲げてきたスローガンの一つ。共和党の敗北が濃厚な中、同じセリフを使うことで意趣返しをした形だ。
ジェフリーズ氏は演説で、「…
この記事を書いた人
- 下司佳代子
- アメリカ総局|米国の政治、社会
- 専門・関心分野
- 国際報道
- 杉山歩
- ニューヨーク支局
- 専門・関心分野
- 米国経済、移民