トランプの最終目的は“目障り”なベネズエラ・マドゥロ政権の転覆!戦争を仕掛ける権限も…(Wedge(ウェッジ))
ウォールストリート・ジャーナル紙コラムニストのメアリー・オグラディが、10月12日付け同紙掲載の論説‘Trump’s War Drums in Venezuela’において、トランプ政権はカリブ海で強力な軍事態勢を築きベネズエラ沖合で薬物密輸ボートを破壊する作戦を展開しているが、その最終的な目的はベネズエラのマドゥロ政権の転覆であろうと論じている。要旨は次の通り。 10月3日、米軍のドローンがカリブ海南部でスピード・ボートを爆撃し、乗り組みの4人を殺害した。薬物の密輸に従事するテロリストのボートに対する攻撃だとトランプ政権は主張している。9月以来4度目の攻撃だった。10月4日、トランプは「海からテロリストのカルテルをぶっ飛ばす戦略は巧く行っている」と述べた。 トランプが破壊すると誓った国境をまたぐ犯罪組織に対する勝利を宣言するに至らなかったことは注目に値する。トランプは、「次のステップは陸上の警戒を始めることだ。従って、彼等にとって陸上も巧くは行かないだろう」と述べた。 トランプのこの発言が何を意味するのかは誰にも分からない。しかし、脅威は現に存在し、それはベネズエラを狙いとしている。 2月以降、米国は9つのラテンアメリカのカルテルを外国テロ組織に指定した。8月には、トランプはペンタゴンに対しこれらテロ組織に軍事力を行使するよう秘密の指令を発したとされている。 9月2日と9月5日にカルテルのものとされるスピード・ボートをドローンが攻撃した。9月27日には国務省が更なる攻撃があるだろうと警告し、標的が広範に及ぶことを暗示している。 米国は、マドゥロと彼の将軍がCartel of the Sunsとして知られるベネズエラの麻薬グループの頂点にあり、また、ベネズエラのギャングであるTren de Araguaと結託しているとして非難している。もし、トランプが西半球の何処であれカルテルの行動に対する攻撃を視野に入れているのであれば、マドゥロを失脚させることがアジェンダにあると想定することは合理的である。