米国株式市場=主要3指数最高値、ダウ617ドル高 テスラとマイクロンに買い

米国株式市場は、ハイテク銘柄が多いナスダック総合を含む主要3指数全てが終値ベースで過去最高値を更新した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)で2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)

[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米国株式市場は、ハイテク銘柄が多いナスダック総合(.IXIC), opens new tabを含む主要3指数全てが終値ベースで過去最高値を更新した。電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA.O), opens new tabと半導体大手のマイクロン・テクノロジー(MU.O), opens new tabが急伸したことに加え、この日に発表された米経済指標で連邦準備理事会(FRB)が来週の会合で利下げを再開するとの観測が改めて裏付けられたことで株価が押し上げられた。
労働省が発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.9%上昇。伸びは前月の2.7%上昇から加速し、1月以来の大幅な伸びとなった。一方、労働省が発表した9月6日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は2万7000件増の26万3000件と、2021年10月以来約4年ぶりの高水準となり、労働市場の減速が示唆された。

ムーディーズ・レーティングス(ニューヨーク)のチーフ・クレジット・オフィサー、アツィ・シェス氏は「インフレは粘着的だ。スタグフレーションと呼ぶかは定義次第だが、雇用市場が大幅に減速している一方で、インフレ状況はこれに追随しておらず、ここ数年とは異例の局面にある」と指摘。FRBは16─17日の会合で0.25%ポイントの利下げを決定し、年末までにさらに0.25%ポイントの利下げを行うとの予想を示した。

マイクロンはシティグループによる目標株価引き上げを受けて7.6%上昇。フィラデルフィア半導体指数(.SOX), opens new tabは前日に続き最高値を更新した。
メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD.O), opens new tabは29%急伸。パラマウント・スカイダンス(PSKY.O), opens new tabが同社に対する買収提案を準備しているとの報道を材料視した。
前日に36%急伸したオラクル(ORCL.N), opens new tabは6.2%安で引けた。
通期利益見通しを据え置いたデルタ航空(DAL.N), opens new tabは1.5%下落した。
S&P500(.AD.SPX), opens new tabでは値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を6.8対1の比率で上回った。

米取引所の合算出来高は182億株。直近20営業日の平均は161億株。

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場

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