日経平均は続伸、3万8000円維持 米関税への過度な懸念和らぐ
[東京 26日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比246円75銭高の3万8027円29銭と、続伸して取引を終了。心理的節目の3万8000円を維持した。米国の関税政策に対する過度な警戒感が和らぎ、買い優勢の展開となった。為替の円安基調も投資家心理を支えた。主力銘柄の一角が堅調で、日経平均は一時440円高となる場面があった。ただ、4月2日の相互関税の詳細を見極めたいとするムードもあり、大引けにかけてはもみ合いが続いた。
日経平均は前営業日比326円高と堅調にスタートした後は上げ幅を縮小し、伸び悩む展開となった。後場序盤には92円高まで値を消す場面があった。ただ、その後は買いが強まり、後場中盤に一時440円高の3万8220円69銭まで上昇。為替市場でドルが150円半ばまで上昇し、円安方向に振れたことが支えとなった。指数寄与度の大きい銘柄の一角や主力株が堅調だった。一方、上昇一服後は3万8000円台でもみ合う展開が続いた。
市場では「米関税への過度な懸念は和らいでいるものの、相互関税については蓋を開けてみないと分からない面もあり、積極的に上値を追う動きは限られているようだ」(楽天証券経済研究所のシニアマーケットアナリスト・土信田雅之氏)との指摘が聞かれた
日本株は、自社株買いや賃上げなど固有の材料もあり、下値は支えられている。土信田氏は「昨年秋以降の3万8000円―4万円のレンジに戻ることは可能だとみているが、米景気懸念も意識され4万円を抜けて高値をとっていくのは難しそうだ」と話した。
TOPIXは0.55%高の2812.89ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.55%高の1447.77ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆2602億8600万円だった。東証33業種では、その他製品、保険、非鉄金属など27業種が値上がり。電気・ガス、食料品、水産・農林など6業種は値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.29%高の673.70ポイントと小幅に続伸した。
プライム市場の騰落数は、値上がり1212銘柄(74%)に対し、値下がりが361銘柄(22%)、変わらずが63銘柄(3%)だった。
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