「スーパーパワーシリーズ2026」~株式会社アールアールジェイpresents~6月6日(土)角田大会詳報&試合後コメント

 昨年10月に開催が予定されていながら延期となっていた、斉藤ブラザーズの地元・角田大会。斉藤ブラザーズにとっては約2年8カ月ぶりの凱旋試合となり、メインイベントで世界タッグ王座の奪還に挑んだ。

 大会開始前には全日本・福田剛紀社長、そして角田市の黑須貫市長がリング上からあいさつ。黑須市長は観客、団体関係者に感謝を伝え、続けて「角田が生んだスーパー兄弟、斉藤ブラザーズをいつも応援していただいてありがとうございます。斉藤ブラザーズを始め、選手の皆さんには素晴らしいパフォーマンスを繰り広げていただいて、プロレスの情熱、パワー、感動を共有したいと思います」とメッセージ。そのまま黑須市長はオープニングコールにも参加した。

<第1試合>シングルマッチ 20分1本勝負〇大森北斗 vs ×矢野安崇

 北斗軍解散を宣言している大森北斗が、再デビューからヘビー級との対戦が続いている矢野安崇を迎え撃つ。

じっくりとしたグラウンドの攻防。矢野がエルボー、チョップを放つと、北斗はヘッドロックで捕獲する。ショルダータックルで倒した北斗に対して、矢野はアームホイップなど軽快な動きで応戦。北斗は矢野の突進を食い止め、コンプリートショットで反撃。ボディースラムで叩きつけた北斗はスリーパーホールドで絞め上げる。矢野がロープエスケープ。矢野はドロップキックで形勢逆転し、エルボーアタック、ロープから反転してのクロスボディーアタック。さらにコーナートップからのクロスボディーアタックを放ち、リバース・フルネルソンの体勢。これを踏ん張った北斗はみずからコールを煽る。矢野のエルボー連打に北斗は強烈なエルボーを返し、相手の丸め込み連発をしのぐと、延髄斬りで動きを止める。串刺しエルボーアタックからブレーンバスターと畳みかけ、最後はナルシストプレスで快勝を収めた。

<北斗のコメント>

北斗「おい、矢野安崇、オマエは本当に尊敬に値するよ。練習生期間というのは、本当に生きている気がしない地獄だ。オマエはなんかあったのかもしれねえ。俺もそれは詳しくは分からねえけどよ、オマエはまた海外でイチから立ち上がろうとした。日本でのチャンスをつかもうと、練習生という地獄のような期間をオマエはもう一度経験した。それでもいいからプロレスがやりたかったという心は尊敬に値するよ。どこかの誰かが後ろ指さされるとか言ってたけどな、大丈夫。オマエの方を指してる後ろ指なんてまったく気にすることはない。オマエはちゃんとイチからやり直したんだ。これ以上ゴチャゴチャ言うヤツがいるなら、俺は矢野の味方になるぞ。そういうことだ」

<矢野のコメント>

矢野「あぁ、痛い…。北斗さん、なんか北斗軍とかいろんなこと、解散とかボクにはよく分かんないですけど。ボクがこの全日本に来てから面倒を見てくれてた北斗さん。北斗軍のリーダーとかそういうのじゃなくて、ボクから見たら練習隊長の北斗さんです。必ず北斗さんが認める全日本のジュニアになってみせます。ボクが必ず全日ジュニアを盛り上げて、ボクがその頂点に立ちます。ありがとうございました」

<第2試合>タッグマッチ 20分1本勝負ライジングHAYATO ×大石真翔 vs MUSASHI 〇吉岡世起

 井上凌の左ヒザ負傷に伴う欠場により、吉岡世起が緊急参戦でMUSASHIとの“むーちゃんせーちゃん”で登場。対するは、斉藤ブラザーズをこよなく愛する宮城県在住の大石真翔がライジングHAYATOと異色タッグ結成。大石としてはメインで世界タッグ王座戦に臨むジュン&レイに勝利でバトンをつなぎたい。

 先発で対峙したHAYATOと吉岡がスピーディーな攻防を展開。続いて大石とMUSASHIの攻防に移り、むーちゃんせーちゃんが合体攻撃でペースを握る。徹底的に顔面を攻められた大石はMUSASHIにチンクラッシャーからエルボーアタックを決めて、HAYATOにつなぐ。HAYATOはMUSASHIを踏み台にしてエプロンの吉岡を排除。さらにMUSASHIにブファドーラ、フェースクラッシャー。MUSASHIもチョップから低空ドロップキック連発で吉岡にタッチする。

 吉岡はHAYATOにサッカーボールキック。蹴り足をキャッチしたHAYATOはショットガン・ドロップキックを返して大石につなぐ。大石は吉岡にスイングDDT。さらにHAYATOのホイップからレイの得意技であるアイスバインを放つ。続けての突進は吉岡が食い止め、シザーズキック。MUSASHIとダブルのトラースキックを決め、大石の反撃を許さずにクラッシュドライバーで仕留めた。

<MUSASHI&吉岡のコメント>

吉岡「斉藤ブラザーズに勝ったぞ(DOOMポーズを決める)…違う?」

MUSASHI「違くはない」

吉岡「違くはない。(大石のコスチュームの)後ろに斉藤ブラザーズって書いてあったから、勝ったかと思っちゃった」

MUSASHI「間違ってはない」

吉岡「間違ってはないということは、おおむね正解だ」

MUSASHI「まこりんさん、大石真翔さんの好きなものに対する探求心というか、愛を隠さずにリング上でさらけ出すっていうあのスタイルは、見習わけな…見習わなきゃいけないと思うんだよね」

吉岡「なんだって? もう一回最初からいい?」

MUSASHI「大石さんの自分の好きなものに対する探求心、自分が愛するものを包み隠さず表現するあのスタイルは俺たちも見習わないといけないと思う」

吉岡「…ちょっとなに言ってるか分からない」

MUSASHI「そういうことだ」

<HAYATO&大石のコメント>

HAYATO「角田ありがとう。一昨日、DRAGONGATEに乗り込ませてもらったけど、アジアタッグ返してよのひと言だけで済ませた。なんでひと言で済ませたかっていうと、スゴい怒ってたんだよ。チャンピオンがああやって、全日ジュニアで一番強いの連れて来いとかぬかしといて、あっさり取られてんじゃん。最終的に取り返したからいいっていう話じゃないよ。あんまりベラベラ話しても仕方ないから、リング上で分からせてやるよ」

大石「斉藤ブラザーズの地元、この角田で、斉藤ブラザーズの一員、大石真翔が取られてしまって。本当に斉藤ブラザーズに申し訳ない。ただ、これで露払いは終わった。あとはメインで斉藤ブラザーズの2人が世界タッグのベルトを必ず取る。オマエら刮目して見ろ。俺たち斉藤ブラザーズが世界一だ、DOOM!」

<第3試合>

GAORA TVチャンピオンシップ 60分1本勝負【第33代王者】羆嵐 vs ×愛澤No.1【挑戦者】

 5・17大田区大会で北斗軍解散を宣言した大森北斗に対して異を唱えた愛澤No.1が、「北斗軍にいても結果は出せる」ことを証明するため羆嵐が持つGAORA TV王座にチャレンジ。ベルト奪取を果たし、北斗の決断を翻意させることはできるか?

 愛澤は入場時にシャンパンの栓を抜いて、一戦に懸ける意気込みを示す。愛澤は開始直後、挑戦を快く受諾してくれた王者に握手を求めて感謝を伝えるが、羆嵐は手を握り返してそのまま攻撃に移行。愛澤はセントーン、場外戦でも痛めつけられるが、反撃に転じて「シャンパン、シャンパン」とコールを煽る。しかし、場外での突進は羆嵐に担ぎ上げられ、エプロンに叩きつけられて、さらにセントーンも食らってしまう。

 リングに戻ってきた愛澤を羆嵐は一方的に攻め立てる。防戦の愛澤はカウンターのトラースキックで反撃し、串刺しニーからダイビング・フェースバスター、さらにミサイルキック。羆嵐のアルゼンチン・バックブリーカーを脱出した愛澤はラリアットを連発。羆嵐は仁王立ちで受け止め、カウンターのラリアットで愛澤をなぎ倒す。セカンドコーナーからのダイビング・セントーンは愛澤がかわす。愛澤は後ろから前からショートレンジ・ラリアット連発。助走をたっぷりとつけてのシャンパンボンバー(ラリアット)で羆嵐をなぎ倒し、火の玉ボムで叩きつけるもカウント2。

 羆嵐はカウンターのクロスボディーアタックで形勢逆転し、続けて埼玉に乾杯!で叩きつける。食らいつく愛澤をショートレンジ・ラリアットで黙らせると、最後はコーナートップからのダイビング・セントーンで王座防衛に成功した。

試合後、放送席にいた北斗が愛澤の元に駆け寄り、肩を貸してともに引き揚げた。

<羆嵐のコメント>

羆嵐「初防衛、GAORA TVチャンピオンのこのベルト、初防衛しました。とりあえず、まずは防衛できてよかった。愛澤さんの男気を感じたね。あんなタフだと思ってなかった。秒殺で終わらせるつもりだったけど、半端なかった。愛澤さんに漢を感じました。これから北斗軍がどうなるのか知らないけど、一人のレスラーとして愛澤No.1、もっともっと上のレスラーを目指して、このベルトが懸かってなくてもいい、またやりましょう。(次の防衛戦の相手は頭にある?)ありません。ありませんが、挑戦者が手を上げてくれれば、それがたとえ男子の選手だろうが、女子の選手だろうが、ベテランだろうが若手だろうが、俺は受けますよ。このベルトの価値を、この俺、羆嵐が高めます。こいつとともに、この俺、羆嵐がもっと上に行きます。この俺、羆嵐から目を離すな。ハァァァー!」

<北斗&愛澤のコメント>

北斗「もう愛澤No.1はあの頃の落ちこぼれと同じじゃない。あの頃の情けない愛澤No.1じゃない。今日それを見て分かっただろ! 愛澤No.1は進化してる。だから俺もこのままじゃいられない。愛澤さん、明日、山形で魂のシングルマッチやりましょう。それまで握手はなしですよ(引き揚げる)」

愛澤「俺はこの北斗軍に1人だけ志願して入った。リーダーが受け入れてくれて、こんな出来損ないで、落ちこぼれの俺を最後まで成長させてくれたけど。そんな大事な北斗軍をなくしたくはなかったけど、俺の力が足りなかった、奇跡は起こせなかった。だから明日、最後に俺の気持ちをリーダーにぶつけます。応援してくれた皆さん、すみませんでした」

<第4試合>タッグマッチ 30分1本勝負〇潮﨑豪 関本大介 vs ×ザイオン 芦野祥太郎

 5・29新木場大会に続き、潮﨑豪がかつての仲間である芦野祥太郎&ザイオンと激突。6・11新宿大会でのザイオンとの一騎打ちに向けた前哨対決ともなった。

 潮﨑とザイオンが先発で対峙し、互いに譲らぬ攻防。続いて関本と芦野がゴツゴツとしたやり合いを見せる。場外戦になだれ込むと、両チームが激しく衝突。リングに戻ると、潮﨑がワキ腹を攻め込まれて防戦となる。苦悶の表情を浮かべる潮﨑は芦野にフライング・ショルダーを決めて、ようやく関本にタッチ。関本は芦野に串刺しスピア、バックブリーカーからセントーンと畳みかける。アルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げられた芦野は脱出し、カウンターのエルボースマッシュ、ランニング・エルボースマッシュと続けて、ザイオンにつなぐ。

 ザイオンは関本との攻防を経て、代わった潮﨑にもブレーンバスター。芦野との連係で関本を排除し、続けて潮﨑にも合体ジャーマン。そしてザイオンがコーナーに上るが、関本がカットに入る。関本は芦野にラリアットを決め、ザイオンに雪崩式ブレーンバスター。芦野も関本に投げっぱなしジャーマンを決めて、4者ダウン。ザイオンと潮﨑の1対1となり、ザイオンが変型デスバレーボム。ランダウンを切り返した潮﨑がショートレンジ・ラリアット。ザイオンも粘りを見せたが、最後は豪腕を振り抜いて3カウントを奪った。

<潮﨑&関本のコメント>

潮﨑「ありがとうございました」

関本「ありがとうございました、豪さん。豪、強いな。まだまだこのタッグ組んでいきたいな。全日本プロレス、頼みます。豪と関本、組んでいきたいですよ」

潮﨑「大介関本…じゃない、大介豪。でも、俺はまだまだやりたいんですよ、関本選手と。闘いたいですね」

関本「そうか」

潮﨑「組んでも闘ってもいいものを築けると思うので」

関本「相思相愛ってことでいいですか?」

潮﨑「相思相愛なんですかね? いいんですか、そう思ってもらっても?」

関本「ボクはそう思ってますよ」

潮﨑「組むにしろ、闘うにしろ、とことんやり合いましょう。宮城、わかっちゃいたけど、ザイオン、祥太郎、やっぱり強いよね。新宿でのザイオンとのシングル、俺はHAVOC全員とやり合う意味でも、ザイオンだけじゃなく、HAVOC全体とシングルマッチをやるという意味を込めて、ザイオンとシングルをやるから。これが別れになるのか、まだまだ闘いが続いていくのか分からないけど、HAVOCと闘うことは俺にとっては凄くいいことだよ。楽しかった」

<芦野&ザイオンのコメント>

芦野「クソ!」

ザイオン「ネクストタイム、ネクストタイム」

芦野「次だ、次。いまHAVOCは2人だ。オデッセイはアメリカだ。だがな、俺たちにはやらなきゃならないことがある。ザイオンは6月11日、新宿で…」

ザイオン「シンジュク、シオザキとザイオンがリングに上がり、お互いの目を見て顔を突き合わせたとき、とんでもないことが起こるぞ。とんでもない一夜になるだろう。そのとき、誰もが2人の偉大さを目の当たりにするんだ。そして、最後に一つの名前が呼ばれる。それはザイオンでもシオザキでもなく、HAVOCだ。俺たちは…」

芦野「俺たちは…」

ザイオン「俺たちは…」

芦野「俺たちは…」

ザイオン「俺たちは…」

芦野「俺たちは…」

ザイオン「俺たちは…」

芦野「俺たちは…」

ザイオン「俺たちはー!」

芦野「俺たちはー!」

ザイオン&芦野「俺たちは、HAVOC!」

ザイオン「カモン、ベイベー!」

<第5試合>タッグマッチ 30分1本勝負〇青栁優馬 青柳亮生 vs 安齊勇馬 ×小藤将太

 斉藤兄弟の地元で青柳兄弟もタッグを結成し、今シリーズ中タッグ結成機会の多い安齊勇馬&小藤将太と対戦。

 優馬は入場時からDOOMポーズで角田市民を煽っていく。試合が始まっても相手チームを序盤から場外戦に引きずり込んで、安齊を痛めつける。優馬&亮生は素早いタッチワークで小藤をとらえて、憎々しげに徹底的に痛めつけていく。防戦の小藤は亮生の突進を迎撃し、ショットガン・ドロップキックを見舞って安齊につなぐ。安齊は亮生にポップアップ式ニーリフト、ダブルアーム・スープレックス、カットに来た優馬にもドロップキック。亮生は安齊のジャーマンを着地し、トラースキックから旋風脚。安齊もベリー・トゥ・ベリーを返して小藤につなぐ。

小藤と安齊は揃って相手2人に逆エビ固めを決める。青柳兄弟はともにロープエスケープ。小藤が亮生にフィッシャーマンズ・スープレックスの体勢。こらえた亮生がハンドスプリング式レッグラリアットを決めて、優馬にタッチ。優馬はエプロンの安齊にエルボー。亮生とともに、小藤に対して連係攻撃。斉藤ブラザーズを挑発するようなポーズを決める。防戦の小藤は亮生のミサイルキックを迎撃し、優馬をブレーンバスターで投げる。安齊のアシストも受けて優馬を攻め立て、エルボー合戦。優馬がロックボトムを決めると、亮生とトレイン攻撃。亮生のムーンサルト・プレス、優馬がダイビング・エルボードロップと息の合った攻撃で小藤を追い込む。小藤も丸め込み、フィッシャーマンズ・スープレックスと粘りを見せるが、優馬はロックスターバスターからエンドゲームにつないでギブアップを奪った。

 試合後も青柳兄弟は斉藤ブラザーズを挑発するようにポーズを決め、優馬は放送席の吉岡も挑発しながら引き揚げた。

<青柳兄弟のコメント>

優馬「(斉藤ジュンの声色で)全日本プロレス、青柳兄弟が角田に帰って来たぜ」

亮生「イヤァ!」

優馬「いいか、全日本プロレスには斉藤ブラザーズだけじゃなくて、青柳兄弟がいるということを忘れるんじゃないぞ」

亮生「チェックしとけよ!」

優馬「そして…(声が)出ないか?」

亮生「ちょっと待ってくれ」

優馬「ちょっと発声練習をするか」

亮生「(レイっぽい声色で)斉藤レイだ」

優馬「それはジュンだ」

亮生「あれ? (レイっぽい声色で)斉藤ジュンだ、違う、斉藤レイだ」

優馬「斉藤ジュンしかいない(苦笑)」

亮生「斉藤ジュンだ」

優馬「斉藤ジュンしかいないぞ。俺たち青柳兄弟は、いま大河ドラマで流行りの豊臣兄弟に負けないスーパーブラザーズになって、全日本プロレスを全国各地、盛り上げてやるから、楽しみにしておけ。DOOM!」

<安齊&小藤のコメント>

安齊「青柳兄弟、斉藤ブラザーズの人気にあやかって、角田じゃオマエらなんか誰も知らないぞ! 青柳兄弟、俺もアンタら根絶やしにしてやる。(小藤に向かい)将太今日はごめん。また頑張ろう」

小藤「はい、ありがとうございました。自力初勝利してから、青柳優馬に連敗中。今日もあれだけ余裕見せられて、メチャクチャ悔しい。でも、俺はジュニアだ。ジュニアのままヘビー級、青柳優馬、そして青柳亮生、オマエら絶対に超えてやるからな。そして次は、青柳兄弟、根絶やしにしてやる」

<第6試合>三冠ヘビー級選手権&世界ジュニアヘビー級選手権前哨戦 6人タッグマッチ 30分1本勝負宮原健斗 本田竜輝 ×立花誠吾 vs 鈴木秀樹 〇田村男児 河野真幸

 6・18後楽園での三冠ヘビー級王座戦(宮原健斗vs鈴木秀樹)&世界ジュニアヘビー級王座戦(立花誠吾vs田村男児)に向けたダブル前哨戦。立花と田村はここ2カ月ほどで12度、直接に勝敗を奪い合い(6勝6敗)、長かった前哨戦もようやく“ゴール”が見えてきた。一方の宮原は秀樹との三冠戦のテーマとして「プロフェッショナル・レスリング」を掲げ、ここまでの前哨戦でも緊張感を漂わせるマッチアップを見せている。さらに秀樹&田村と立花&本田は明日の山形大会での全日本プロレスTV認定6人タッグ選手権の前哨対決となった。

 この日も宮原と秀樹が先発で対峙。手四つから、秀樹が足を取って倒す。素早く宮原も体勢を変えて、フロントキックを見舞う。宮原が自軍コーナーに秀樹を詰めて、本田が出て来る。秀樹から河野にスイッチ。本田がヘッドロックで捕獲。ショルダータックル合戦は互角。本田のエルボーを受け止めた河野は、カウンターでショルダータックル。本田は河野をロープ際に詰めて、「1、2、3、4!」。それぞれタッチで立花と田村の攻防。立花がスピードに乗った動きからドロップキック。田村もショルダータックルを返して、その後は場外戦で両チームが激しくやり合う。

 リングに戻り、立花がつかまる展開。秀樹が立花をコーナーに詰めて、ボディーにエルボーを連打。立花に対して場内から「アニキ」コールが飛ぶ。立花は河野のチョークスラムを切り返して、ヤンキーカッターを決めて本田につなぐ。本田は河野に串刺しラリアット、スピア。さらにラリアットでなぎ倒すが、河野もジャンピング・ニー、シャイニング・ウィザードを返して、秀樹にタッチ。宮原も出て来て、低空ドロップキック連発。串刺しエルボー、ノーザンライト・スープレックスと畳みかけるが、シャットダウン・スープレックス狙いは秀樹が切り返してワンハンド・バックブリーカー。代わった田村に対して宮原がフロントキックを決めて、立花にタッチ。

 立花が田村にマンハッタンドロップから場外に落とす。しかし、飛び技を狙った立花に対して、田村は場外から猛進してリングに戻ってぶちかまし。エルボー合戦。立花は田村を場外に落とし、場外の相手3人にノータッチ・トペコンの追撃。リングに戻り、立花が田村にスピア。イケメン落としはカウント2。田村も背後に回ってスリーパーホールドで捕獲する。立花がロープエスケープ。田村のパワーボム狙いは立花がリバース。宮原、本田のアシストを受けた立花はアングルスラム。ヤンキーハンマー狙いは切り返されるも、四つん這いの田村にヤンキーハンマー。そしてとどめの一撃を狙うも、田村に足を蹴飛ばされて体勢を崩されると、ラ・マヒストラルで丸め込まれて3カウントを喫した。これで前哨戦は挑戦者の一つ勝ち越しとなった。

<秀樹組のコメント>

秀樹「河野さん! 河野さん、ありがとうございました」

河野「ありがとうございました」

田村「ありがとうございました」

秀樹「素晴らしい」

田村「最後、なんか分かんなくなっちゃった。分かんないけど、明日6人タッグあるんだよ」

秀樹「明日、タイトルマッチ」

田村「これは俺、あんまりワガママ言わないんだけど」

秀樹「タイトルマッチだ、明日は」

田村「タイトルマッチに前哨戦、組み込むなって」

秀樹「タイトルマッチだ!」

田村「タイトルマッチなんだけど…」

秀樹「6月18日、次(先に引き揚げる)」

田村「タイトルマッチなんだけど、前哨戦が入っちゃってる。これはいかがなものかと思うわけですよ。俺も分かんねえ、なに言ってるか。とりあえず6人タッグはEvolutionだから。防衛します」

<宮原組のコメント>

宮原「さあ、鈴木秀樹との第3ラウンド、宮城県角田市、終えた。あの雰囲気見たか? 宮城県の皆さまはプロレスが大好きだ。そして明日は、全日本プロレス、山形市11年ぶり(の開催)。11年ぶりに山形ビッグウイングに全日本プロレスが帰って来る。凄まじい興行になるだろうな、明日の山形大会は。そして、鈴木秀樹、オマエと前哨戦という名の闘いで、チャンピオンもチャレンジャーも自分自身を解放してるようだ。鈴木秀樹という人間がどんな人間なのか、どんなプロレスラーなのかを前哨戦を闘うたびに、俺の肌にビンビン伝わってくるんだ。アイツも同じだろうな。アイツにチャンピオン宮原健斗がどう見えてるか? さあ、いよいよだ、鈴木秀樹。世間はゾクゾクしている、そして当事者の俺らもゾクゾクしてる。これがザ・プロレスだ。鈴木秀樹、迫ってきたぞ。さあ、明日、山形で11年ぶりの全日本プロレスを楽しんでくれよ」

本田「アニキ」

立花「わりいな」

本田「いやいや。今日は負けたけど、明日メインイベントで6人タッグのベルト、立花アニキ、そして羆さん3人で絶対にベルト取ってやりましょう」

立花「そうだな。本田と嵐さんと、全日本プロレスっていう大きな団体で、オマエは所属だけど、俺と羆嵐、本田竜輝の3人がベルト巻いたら、マジでこれはスゴいぞ」

本田「シャアー!」

立花「マジで巻きたい、俺は」

本田「やってやろうぜ! 諏訪魔、俺はオマエが全日本プロレスのベルト持ってるの、絶対に許せねえんだよ! 明日、オマエら3人からベルトを取って、そして諏訪魔を潰す!」

立花「6人タッグもそうだけど、世界ジュニア、今日あんな男児のラ・マヒストラルの精度がヤバいことになってる。あんな返したつもりなかった、正直。4カウントぐらい入ってたと思う。なんか考えないとヤバい、考えます。あぁ~ん?」

<第7試合・メインイベント>世界タッグ選手権試合 60分1本勝負【第103代王者組】×綾部蓮 タロース vs 斉藤ジュン 〇斉藤レイ【挑戦者組】

 地元凱旋の斉藤ジュン&レイが、昨年末の『世界最強タッグ決定リーグ戦』優勝から破竹の勢いで突き進む“タイタンズ・オブ・カラミティ”綾部蓮&タロースとの世界タッグ王座戦に臨む。斉藤ブラザーズは3・15後楽園大会で王者組に敗北を喫しており、約3カ月ぶりの王座挑戦で、約1年3カ月ぶりの世界タッグ奪還を目指す。

 5・17大田区大会でレイは綾部のガウンに噛みつくという奇行(!?)を展開し、5・29新木場でも同様の行動を見せた上で、王者からピンフォール勝ち。5・31古河大会では綾部がレイからフォール勝ちを奪い、ガウンを「下品に扱われた」恨みとともに、相手の地元で「絶望を味わわせる」と宣告。一方の斉藤ブラザーズは地元の大声援が予想される中で、王座奪還とともにそれぞれの好物である甘い物とビールでの“乾杯”を目論む。

 挑戦者組の斉藤ブラザーズが姿を現すと、場内から大歓声が沸き起こる。先発はタロースとジュンが対峙。ジュンがヘッドロックで捕獲。ショルダータックル合戦でタロースはビクともしない。それでも正面衝突を繰り返し、少しよろめいたタロースがそのまま綾部にスイッチ。綾部とレイが向かい合い、ロックアップ。ロープに詰めたレイが離れ際に逆水平チョップを放つ。エルボー合戦。綾部がフロントキックからショルダータックルで倒し、タロースとともに攻撃を狙う。しかし、斉藤ブラザーズが切り返して、王者組をそれぞれラリアットで場外に落とす。

 その後は両チームが場外で派手にやり合う。4選手は会場ロビーに出るなど館内を徘徊しながら暴れまくり、2階席までなだれ込んで相手を1階に落とそうとするなど、激しすぎる攻防を繰り広げる。ようやくリングに戻ると、レイがつかまる展開。防戦のレイはタロースに追走式のぶちかましを見舞ってジュンにつなぐ。ジュンは右目のアイパッチを外して、タロースを攻め立てる。ジュンとタロースがチョークスラムを狙って、それぞれのノド元を鷲づかみ。タロースがロープ際に押し込んで綾部にタッチ。綾部はジュンにランニング・ネックブリーカードロップ。ジュンも反撃に転じて、レイにスイッチ。レイが逆水平チョップ連発。コーナーに上ると、綾部がとらえて雪崩式ブレーンバスター。両チームが入り乱れて、4者ダウン。

綾部&タロースが先に立ち上がり、ジュンを排除。そして2人でレイを攻め立てるが、斉藤ブラザーズもタロースにダブルのブレーンバスター。綾部にも合体攻撃を見せて、DOOMを狙う。しかし、これは綾部が阻止。綾部&タロースはジュンにダブル・チョークスラム。レイにはダブルのフロントキックからダブル・ブレーンバスターと追い込んでいく。そしてレイにダブル・チョークスラムを決めてカバーに入るも、ジュンのカットが間に合う。ならばと綾部がレイにデスルーレットを狙うが、ブレーンバスターで切り返される。ジュンはタロースにスピア、レイもクロスボディーアタックを見舞い、続けてジュンがDying Lightを決めて排除。綾部はランニング・ネックブリーカーで反撃に転じて、レイにデスルーレットの体勢。しかし、ジュンのカットが間に合い、2人で綾部にラリアット、ボディープレス、アイスバインと畳みかける。これをカウント2で返されると、レイのBBQボムとジュンのチョークスラムの合体技(Fall out)をサク裂させ、粘る綾部を振り切って大熱戦に終止符。地元凱旋で世界タッグ王座奪還に成功した。

 全日本マットを代表する2チームが繰り広げた文字通りの激闘。敗れた綾部&タロースが悔しげな表情でリング上を見つめる中、マイクを手にしたレイは地元の大観衆に向けて「ここ角田でこうやって勝つことができて、最高に嬉しいぜ!」と歓喜の雄叫び。続けて場外の綾部&タロースに視線を送ると「オマエたちのバチバチの試合、最高に楽しかったぜ。またやろうぜ」と、昨年末からタッグ戦線をけん引してきたタイタンズ・オブ・カラミティに敬意を示し、今後も競い合っていくことを宣言。花道を引き揚げる元王者組に場内から温かい拍手と歓声が降り注いだ。

 レイに続いてマイクを手にしたジュンは待ちきれないとばかりに、勝利のスイーツを懇願。レイがビールを要求する中、セコンドに付いていた“まこりん”大石が用意よく甘い物とビールを持ってきて、兄弟に手渡す。それぞれ角田名産の甘い物とビールを口にして“地元PR”をおこなうと、最後は「3、2、1、角田、DOOM!」の大合唱で、凱旋興行を締めくくった。

<試合後の斉藤ブラザーズのマイク>

レイ「みんな、世界タッグ、勝ったぜー! フゥゥー! ここ角田でこうやって勝つことができて、最高に嬉しいぜ! そして、今日闘った綾部蓮、そしてタロース、本当に強かった。思えば3カ月前、世界タッグに挑戦して負けて、シングルでも負けて、ずっと負けっぱなしだった。だが、今日勝ったのは俺たち斉藤ブラザーズだ! ただ、タイタンズ・オブ・カラミティ、オマエたちのバチバチの試合、最高に楽しかったぜ。またやろうぜ。いつでも待ってるぜ(綾部&タロースが引き揚げる)」

ジュン「世界タッグ、奪い返したぜ! これもみんなの応援のおかげだ。ありがとう、角田。そして、やっと甘い物の時間だな」

レイ「違う、ビールの時間だ。ビールと甘い物、どっちだ?(観客の声を聞いて)じゃあ、仲良く、どっちもだな(大石がビールと甘い物を持って来る)まこりんさん、気が利くじゃねえか。はえぇな。ありがとう、まこりんさん、ビールとスイーツと」

ジュン「まこりんさん、ありがとう」

レイ「まこりんさん、優しいな」

ジュン「ありがとう、まこりんさん」

レイ「OK。俺のこのビールは角田宇宙ビール、『ギャラクティック・コメット』だ!」

ジュン「そして俺のは地元角田、お菓子『ささもり』さんの『雪ふたえ』だ! じゃあ、これをいただきます(ともに食する)」

レイ「スゴい爽やかなノドごしで、フルーティーな柑橘系の濃さもあって、メチャクチャうまいぜ!」

ジュン「めっちゃくちゃ美味しい。闘ったあとのカラダに、すっごい染みわたるよ。これみんな食べないともったいないぞ」

レイ「よし、じゃあ本当に今日はみんな、ありがとう! 角田のみんな、宮城のみんな、そしてお客さんのみんな、ありがとう! よーし、最後にサイン会もあるし、締めるか! 立てる人はみんな立ってくれ。最後に俺が『3、2、1、角田、DOOM』って言うから、みんないっしょにやってくれるか!? 準備はいいか!? 3、2、1、角田…」

ジュン&レイ「DOOM!」

<斉藤ブラザーズのコメント>

ジュン「やったぜ」

レイ「勝ったぜ! 世界タッグを奪い返してやったぜ、フゥゥー!」

ジュン「久しぶりの2年8カ月ぶりの地元凱旋、角田で世界タッグを取り返してやった。このベルト、ここから永遠に防衛してやるぜ」

レイ「前、ビジネスタッグに落としてから、いろいろな欠場があったり、タッグとしてあまり活動できてない期間があったかもしれねえけど、これからはシングルももちろん、また斉藤ブラザーズとしてこのベルトを誰にも負けねえように防衛していこうぜ」

ジュン「世界一のタッグになっていこうぜ。DOOM!」

レイ「よし、ビール飲もう」

ジュン「俺、甘い物あれじゃ足りてないんだ。もっと食べよう」

レイ「最初はサイン会だ」

<綾部&タロースのコメント>

綾部「全日本で初めて取ったベルト、世界タッグ。それを失うっていうのはこんなにもショックで喪失感が強いものだとは…。タロースとともに取ったベルト、まだまだ持っていたいと思っていたけども、斉藤ブラザーズ強かったし、地元の空気感、スゴかった。でも、まだまだタイタンズ・オブ・カラミティはここからだと思ってるから」

タロース「斉藤ブラザーズ、オマエたちは故郷に帰ってきて、ホームの観衆の力を借りて、なんとかタイタンズ・オブ・カラミティに勝つことができたようだな。だが、約束する。これでオマエたちとの闘いが終わるわけではない。ベルトを持っている間は、たっぷりとその栄光を楽しんでおけ。俺とアヤベ、タイタンズ・オブ・カラミティが、またすぐにベルトを取り返しに行ってやる。だから、いまのうちに輝かしい時間を存分に味わっておけ。また、すぐに会おう」

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